みなさんこんにちは。
武田塾加古川校です。
今高2生の人は、そろそろ本格的に受験を意識しだしている時期かと思います。
自習室で遅くまで一生懸命に勉強している受験生を間近に見てきた塾生は特にそうではないでしょうか。
さて、今回は国語科目の中でも点数が伸びないと悩んでいる人が多い古文についてです。点数を落とさないようにするポイントについてお話したいと思います。
古文が苦手な理由
古文は「読めれば面白い」という話はよく耳にしますよね。読み解くのに時間がかかるため、文章量的にも現代文よりかなり少ない場合がほとんどです。また、古文は基本物語文なので、書いてある内容さえ分かれば非常に取っつきやすいものだと思います。
ただ、勉強度合いもそこそこに「難しい」というレッテルをはってしまい、苦手克服を諦める人が多いです。古文は基礎を固めて、コツさえ掴むことさえ出来れば点数も比較的伸びやすいものなので、是非多くの人に克服してほしい科目です。
苦手意識のある人にとっては少なからず以下の点が当てはまるのではないでしょうか。
歴史的仮名遣いが読めない 歴史的仮名遣いが読めないというのは、英語でいう単語の発音が分からない時とほとんど同じ状況だと思います。問題を解いている時に、読み方が分からず頭の中で音読出来ないものは、内容を読みとることも出来にくいです。大学によっては歴史的仮名遣いを問う問題が複数問出題されていることもあります。出来ない分野はずるずると放っておくのではなく、早めのうちから学習しておくことが大切です。過去問や問題集を解いていて、知らないものに出会ったときは、新たな知識として必ず目にとめておくこと!
古文単語の学習不足 古文単語は古文の基礎の根幹となる部分です。受験に古文が必要だという人は、必ず古文単語に関して参考書一冊を完璧に学習してください。古文はあくまで日本語だと思っている人も多いかもしれませんが、ここは一種の外国語だと捉えた方が潔いです。やはり単語が分からないと文の内容は理解できません。また、基本的に古文は基礎知識なしのニュアンスだけでは読むことが出来ないものです。雰囲気的に現代語にもあるような意味だと侮っていると、実は全く違う意味だったという災難に出くわす場合がほとんどです。古文単語は英単語に比べると覚える量こそ少ないものの、現代語と瓜二つのものも多いので意味を覚える際に混乱が生じやすくなっています。例えば、「いとほし」の意味はなんでしょうか。勉強不足だと、現代で言う「愛おしい」かな?なんて思う人も居るかもしれません。実際「かわいい」という意味もあるのですが、同時に「気の毒だ」「困る」というような予想外の意味も存在しており、その意味で文中に登場することが非常に多いです。気をつけましょう!勉強をせずに、雰囲気だけで読もうとしないこと!
文法が理解出来ていない 古文が読めないと言う人の原因のほとんどは文法の勉強不足にあります。英語と同様、単語や文法を知らないと、文の構造や内容が掴めず、呪文の羅列のように思えます。また、読解問題はあくまでも単語・文法の後の発展問題だと捉えてください。基礎がなっていないと発展問題には手も足も出ません。活用や助動詞など、古文文法の最重要事項は曖昧な習熟度で終わらせるのではなく、完璧にマスターしておきましょう。
読解力がない 英語の長文読解で点数が伸びずに悩んでいた原因が、読解力がないことだったというパターンがあります。これは古文にも同じことが当てはまり、古文単語や文法といった基礎が出来ているにも関わらず、中々点数が上がらないという場合は、そもそも読解問題が苦手だったという実は大きな原因が潜んでいることもあります。現代文でも点数がふるわない人は、この点を少し気にしてください。
古文読解のコツ
古文読解を突破するには、まずここまでで述べてきたように「古文単語」「古文文法」をしっかりと定着させてください。そのうえで、演習問題や過去問を解く際に、参考にしてもらいたいポイントをいくつか紹介したいと思います。
登場人物(特に主人公)は誰なのか 主人公についての記述はほとんどの場合、かなり序盤で見つけることが出来ます。その人は何をしている人なのか、職業は何であるか等の記述には特に注目してください。特に、職業については他の登場人物との関係性も重要になってくるので尊敬語には十分に注意しましょう。序盤の主人公についての解釈を間違えると、物語の解釈全体を誤ってしまうケースが非常に多いです。例えば、主人公の立場について「今でもそこに仕えている人」と解釈するか、「たまにそこを訪れる人」と解釈するかで内容の軸が大きくずれてきますよね。国語科目は割と解く時間に余裕のある人が多いと思います。古文単語や文法の力を駆使して、なおかつ慎重に読み進めてください。
舞台はどこか 物語において、登場人物についで重要なのがその舞台(=場所・ロケーション)ですよね。舞台がどこか分かることで「どんな仕事をしている人なのか」「どんな位に就いている人なのか」など登場人物たちの情報にもより確信が持てるはずです。例えば、ある屋敷が舞台であった場合、その屋敷が物語の終盤にどう変貌しているかで、同時にその周りにいる人々の流れも掴めてきます。例えば、綺麗に維持されてきた屋敷が、最後には荒廃している場合、人が離れていったのではないか?など物語の流れを予めイメージすることができます。
起承転結を意識する 物語文といえば大事なのが起承転結です。読めない問題に出会ったときは、必ずたった数文で「分からない」という感覚があるはずです。そんな時は諦めずに後ろから読んでみてください。要するに「結(=結末)」パートです。「起」だけでは中々話の全貌が見えてきませんが、「結」を見ることで、その間で何が起きたかが少し掴みやすくなります。
内容一致問題 問題の序盤で古文単語の意味を問う問題があった場合、それは内容一致問題にも関係していると思ってください。古文単語は英単語とはやや異なり、一つの単語に全く違う複数の意味が混在していることが多々あります。問1の時点で、古文単語の意味を間違えて解釈してしまっている場合、そのまま内容一致問題でも間違った答えを選んでしまうことが非常に多く、危険です。見直しの際に時間に余裕がある人は、自分の解釈が本当に合っているのかもう一度吟味してください。
最後に
現代文はそこそこ出来るけど、古文はちょっと…という人!
現代文はある程度点数が取れる人が多いので、自分の点数が得意科目だと言い張れるレベルではないこともあります。
漢文も含め、国語科目の勉強を侮らないように注意してくださいね