こんにちは!武田塾鹿児島中央校です。
今回の記事は
「化学が苦手だけど、熊大の二次対策はどうしたらいいか分からない!」
「現時点で合格圏外、E判定でも熊本大学に合格する方法を教えてほしい!」
といった学生の方におすすめしたい内容となっています。
九州地方で九大に次いで偏差値の高い熊本大学。
鹿児島の生徒さんも一度は意識する大学ですよね。
この記事があなたの熊本大学合格への一助となれば幸いです。
↓地元の大学も気になる!鹿児島大学の二次試験対策記事もあわせてご覧ください↓
鹿児島大学に合格するために!二次(個別)試験の出題傾向と対策!
(画像は熊本大学HPより引用)
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各科目の目標点数
前期一般入試で、化学が必要になる入試形式の合格最低点数です。(2020年度)
(セ:センター試験得点 総:総合得点)
理| 理 前期 …セ:257.50/450 総:487.97/950
医 |医 前期 …セ:313.85/400 総:945.99/1200
医 |保健 看護学専攻 前期 …セ:313.00/500 総:469.00/800
医 |保健 放射線技術科学専攻 前期 …セ:460.00/700 総:601.67/1000
医 |保健 検査技術科学専攻 前期 …セ:521.70/800 総:759.93/1400
薬 |薬 前期 …セ:387.90/550 総:780.80/1150
薬 |創薬・生命薬科 前期 …セ:361.20/550 総:596.80/1150
工 |土木建築 前期 …セ:292.30/450 総:520.23/1000
工 |機械数理工 前期 …セ:259.80/450 総:500.60/1000
工 |情報電気工 前期 …セ:274.30/450 総:519.53/1000
工 |材料・応用化 前期…セ:265.80/450 総:512.87/1000
ちなみに、各学部学科によって共通テストと二次試験の配点比率が違います。
二次試験(前期)の配点比率を見てみましょう。
理学部では53%、
医学部医学科では67%、保健学科看護学専攻では38%、
保健学科放射線技術学専攻では30%、保健学科検査技術学専攻では50%
薬学部では52%、
工学部では55%になっています。
このように、共通テストと二次試験の比率を比べてみると
医学部医学科や工学部では、二次試験の割合がかなり高めですね。
共通テストでどのくらい得点できたかにもよりますが、
二次試験の配点比率が高い学部学科では6.5~7割は得点したいところです。
武田塾鹿児島中央校では共通テスト対策も完璧!
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2020年度の化学出題傾向
まずは化学の出題傾向や、問題のボリュームを確認していきましょう。
2020年度
大問 | 出題内容 | 単元 |
1 | 肥料中に含まれる三要素(窒素・リン・カリウム)と 無機化合物・化学平衡 |
理論 |
2 | 原子内の電子殻と構造・分子量の測定 | 無機・理論 |
3 | 芳香族化合物の構造決定について | 有機・理論 |
熊本大学の化学は毎年3-4題構成で安定しています。
2020年度は大問3題、2019年度は大問4題、2018年度は大問4題構成となっています。
分野としては理論(原子構造・中和滴定など)、
無機(イオン・電気分解など)・有機(構造決定・極性分子など)が主に出題されています。
前期日程は理論と有機分野が中心の出題となっており、無機分野単独の大問は少ないことが特徴です。
理論分野は出題の中心となり、どの分野からも偏りなく出題されているので苦手分野が残らないよう計画立てて学習を行う必要があります。
有機分野では前期日程だけでなく後期日程にも少なくとも1題は出題されているので確実にマスターしておきたいところです。
最後に無機分野ですが、他の2分野に比べて設問は少ないですがこちらも必ず出題されています。性質の似た元素をまとめて、単体や化合物の性質を覚えていけると良いでしょう。
解答時間は2科目で120分となっており、単純に考えると
1科目60分の1題あたり20分前後で解くことになりますが、
もう1つの科目との兼ね合いや問題の難易度、
解きやすさなどをよく判断して時間配分に
気を付ける必要があるでしょう。
理系科目だけじゃない!
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2020年度の化学分析と対策・勉強法・参考書
鹿児島中央校講師が熊本大学化学を分析!ここが対策ポイント!
・分析と対策
2020年度の傾向を見てきましたが、熊本大学の化学対策はどのようにしていけばいいでしょうか?
武田塾鹿児島中央校に在籍している、講師が過去問を分析してみました!
第1問(理論)
第1問は、理論分野です。
2020年度は、無機化合物や化学平衡分野から問題が出題されました。
昨年に比べ計算量は減少し、
時間のかかる計算が必要な問題も少なかったです。しかし例年の傾向でもある導入部分の文章が長めであるため、読解力が必要となってきます。
小問の数は5つで、大問のはじめに与えられている問題文に関連する問いとなっています。
特に2020年度は問題文で出てきた化学物質の製造方法や反応式といった知識問題が出題されました。
難度としては比較的易しく、基本的な反応式を理解していれば
大きな得点源となった大問でした。
熊本大学の理論分野では
- 化学反応式で解答する問題 -が頻出です。
たとえば2020年度の他にも2019年度では、混合溶液における4つのイオンの系統分離問題がありました。
こういった問題では、どの分子やイオンがどういった反応をするのか、なぜそのような反応が起こるのかの理解が必要になります。
過去問を多く解く中でこういった傾向の問題に慣れる必要があります。
☆鹿児島大学2020年個別試験との共通点と相違点☆
共通点:鹿児島大学の化学個別試験においても第1問で理論分野からの出題がされており、
設問形式としても化学反応式や知識系に関する問題が出されています。
相違点:熊本大学2020年個別試験第1問では
化学反応式を書かなければならない内容となっていますが、
鹿児島大学ではすでに与えられている化学反応式から関連分野の問題が出題されています。
演習用として以下の参考書がお勧めです。
『リードLightノート 化学基礎』
『リードLightノート 化学』
これは、基礎事項を要領よくまとめたもので、理解を促すための問題も豊富な参考書です。
必要事項が穴抜きや図表埋めの形で網羅されており、化学反応式の暗記にも最適です。一度学校で履修された人も、知識の抜けを埋める意味でまずはこの『リードLight』からやると良いでしょう。
問題を中心に簡単な知識の確認から網羅できる参考書なので、演習しながら学んでいけるおすすめ参考書です。
熊本大学だけではなく、九州大学の化学も対策してみよう!↓
九州大学合格のために!【九州大学理科の傾向と対策について】
第2問(無機・理論)
第2問は、無機・理論です。
2020年度は、原子の構造や分子量の決定に関する問題が出題されました。
第1問に引き続き計算量が減少した点(今年度は計算がほぼないと言っても良い)と、
例年の傾向でもある原子構造に関する知識問題が出題されました。
小問の数は7つで、問1は問題文への空欄補充、問2-4までが電子配置や電子に関する問題、問5がイオン化エネルギーに関する問題、問6はアンモニアの理想気体としてのモル質量を求める問題、問7が高分子化合物の平均分子量の求め方として適切でないものを選択し理由を説明する問題となっていました。
難度としては比較的易しく、日ごろから原子や電子に関して細かい暗記事項を仕上げていれば
第2問も第1問に引き続き、大きな得点源となった大問でした。
熊本大学の無機・理論分野では最近の傾向として
- 原子・電子分野に関する問題 -が頻出です。
たとえば2020年度の他にも2019年度では、酸素原子の最外殻電子数や不対電子に関する問題がありました。
こういった問題では、細かい知識分野の暗記と、問題に沿った応用ができる力が必要になります。
演習問題を多く解く中でこういった傾向の問題に慣れましょう。
☆鹿児島大学2020年個別試験との共通点と相違点☆
共通点:鹿児島大学の化学個別試験においても第2問で無機理論の原子に関して出題されており、
問題内容としても原子の正電荷やイオン化エネルギーに関する記述問題が出されています。
相違点:熊本大学2020年個別試験第2問では
電子軌道に関する問題やそれに付随させた化学結合のような発展レベルが出題されていますが、
鹿児島大学では原子・電子・イオン化エネルギーといった基礎事項を含んだ問題が出題されています。
2020年度の入試でも出題されたような電子軌道問題などの一歩踏み込んだ発展レベルの対策としては第1問で紹介した参考書に加えて、
『化学重要問題集 化学基礎・化学』がお勧めです。
この参考書の特徴の1つとして、
解説の随所に図やグラフが多くあり、A問題・B問題といったレベル別の表記から
熊本大学の原子・電子分野対策の一環として理解を深めるための良い参考書となっています。
まずは熊本大学で頻出の理論・無機分野のA問題を解き進めましょう。
また、解説には関連分野の説明も記載してあり、
"どのような問題が関連として出題されるのか”
"発展レベルの知識や解法のポイントはどこか”
といった個別試験対策の基本から押さえられています。
まずは参考書の解説にでてくる考え方や解法を理解し、解きなおすことが重要です。
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第3問(有機)
第3問は、有機分野です。
2020年度は、有機化合物に関する問題が出題されました。
これまでの大問に引き続き分量が減少した点と、
例年の傾向でもある実験装置を用いての精製に関する有機分野の問題です。
小問の数は6つで、問1・4は反応の名称、問2・3が反応による変化の理由を説明する問題、問5は形成される結合名と熱硬化性樹脂に関する問題、問6が芳香族化合物の構造式を記す問題となっていました。
難度としては標準レベルで、第2問に引き続き演習をする中で基本的な知識系や構造決定に関して練習していれば大きな得点源となった大問でした。
☆鹿児島大学2020年個別試験との共通点と相違点☆
共通点:鹿児島大学の化学個別試験においても第4問で有機化合物分野から出題されており、
設問形式としても芳香族化合物の異性体の構造式に関する問題が出されています。
相違点:熊本大学2020年個別試験第3問では
精製方法の名称やその製法を用いる理由を記述する問題が出題されていますが、
鹿児島大学では実験の流れから化合物の構造式を解答する問題が多く出題されています。
やはり演習問題を多く解く中でこういった傾向の問題に慣れていく必要があります。
問題に慣れるためには以下の参考書で演習を行うことがお勧めです。
『化学レベル別問題集3 上級編』
こちらの参考書は第1問で紹介した「リードLightノート」を仕上げた後に取り組むことをお勧めします。
熊本大学の傾向である構造決定問題に加えて、知識問題の対策も併せて行うことができます。
さらに、個別試験対策である記述解答の仕方をしっかりと学べる参考書なので
ぜひ解答解説の読み込みとその後の解きなおしをしましょう。
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2020年度の化学対策まとめ
熊本大学の化学では、他の理科科目と合わせて2科目を120分で解かなければなりません。
2020年度入試問題の難易度はやや易化していましたが、
始めに与えられる問題文の文章を読解し、実験や反応式を具体的にイメージ化することが必要でしょう。
日ごろの過去問演習でどれだけ問題文を確認して細かい知識を確認し、反応式の理解をしているかがポイントとなります。
また、熊本大学の特徴として3つの大問で反応に関して理由を説明する問題があり、細部で減点されてしまい他と差がつく可能性があります。
個別試験ではそういった細かい減点の積み重ねで大きく失点してしまうことがあります。
完璧な記述式での解答が求められるので、ケアレスミスをなくすための見直しも必要です。
基礎を仕上げた後は時間をかけて
『化学レベル別問題集3 上級編』
『化学重要問題集 化学基礎・化学』
を完璧に仕上げることが最優先です。
まずは理論・無機分野といった熊本大学の頻出分野を一通り完璧にしておきたいところです。『化学重要問題集』はA問題から取り組みましょう。
自力で問題を解いていく中で、難しい問題にぶつかったときにはまず自分なりの解答を書き、その後解答とすり合わせを行いましょう。まずは自分なりの解答を書けることが重要です。そして、模範解答の細かな記述の根拠と自分なりの根拠の違いを分析できるようになったら、改めて解きなおしをして1度目よりもスムーズに内容理解ができるか試してみましょう。
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解答時間に気を配りながら、過去問演習に取り組んでいきましょう。
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