こんにちは、講師の町です。
6月も終盤に差し掛かり、時間は刻一刻と過ぎ去っていきます。焦りはありませんか?(私は暑すぎて汗が止まりません)
もちろん焦りすぎる必要はないですが、全く焦っていないのも考えものです。
まもなく7月です。
共通テストが来年の1月、私大や国公立2次は2月なので、残された時間は約半年。
これを「まだ」半年と思うか、「もう」半年しかないと思うかは、それぞれでしょう。
しかし、常に時間は進んでいて、誰にも止めることはできないという点を強調すれば、「もう」半年しかないと思うのが、通常でしょう。
春に入塾した人であれば、入塾して2〜3ヶ月が経ったということです。
すなわち、残されている期間は、これまで過ぎ去った時間を2回繰り返すだけで経過してしまうのです。
講師的にはですね、
英語なら単語帳熟語帳はもう完璧になっていてほしい時期ですし、
古文なら古典文法や古文単語、古文常識、漢文なら句法や書き下しはもう使いこなせていてほしい時期です。
日本史や世界史なら、ざっくりとした通史の流れは頭に入っていて、これから各時代のテーマごとに知識を整理して習得していく時期です。
どうでしょう?できていますか??
順調にいけばこうした基礎が定着し始めてくる時期ではありますが、
この夏休み前の時期は、春に比べてモチベーションが低下しがちな「クセもの」な時期でもあります。
なぜ下がってしまうのか。
それは、最終目標までの距離感が掴めないからです!(最近聞いたような・・・)
勉強を始めたばかりの頃は、気持ちだけで勉強のエネルギーを捻出できていたことでしょう。(うん、聞いたよそれ)
しかし、2〜3ヶ月も経てば当初のような新鮮な気持ちが薄れ、同じ毎日の繰り返しに飽きてしまう。(ほう・・・)
また、やらなければいけない気持ちだけはあるけど、どうにも腰が重い、などなど。
浪人生であれば、現役で合格した同級生はサークル活動も本格化し、友人もでき、バイトもはじめ、旅行に行き、好きなものを買い・・・
いいなーーー・・・!!!(デジャブ?)
とまあ、いろんな要因はありますが、モチベーションの維持を難しくしている大きな原因として考えられるのが、
最終目標までの距離感が掴めないということなんです。
今やってる勉強は具体的に何のためなのか、なんてふと思ったりしませんか?
無理もありません、練習ばかりやっていてもつまらないのは勉強もスポーツも同じです。
もっとも、本戦の試合で結果を出すためには練習試合をやらなくてはいけません。
その練習試合の中で、本戦で結果を残すために、残された時間で自分がやらなければいけない課題を発見する・・・
日々の練習(勉強)はそのために取り組むのです。
すなわち、日々の練習(ルートを中心とした学習)と練習試合(過去問演習)を繰り返して公式戦に備えることが勝利(合格)への客観的な戦略なのです。
そしてこのように方法論が決まれば、主観面(メンタル)も整います。
「できないことができるようになる」
試験に合格するにはこれしかないんです。
そして、その「できないこと」を探すのが、練習試合(過去問演習・模試)であり、
これを「できるように」するのが、日々の学習なんです。
日々の学習は目的ではなく、手段にすぎません。
そこで、定期的にみなさんそれぞれの志望校の過去問を解くことを提案します。
もちろん、時間を測って、適度な緊張感の中で、実践的に、演習します。
「そんなこと言ったって、まだ基礎も終わってないのに過去問解いても仕方ないよ〜」
という声が聞こえてきそうです。
よく、「もう少し基礎が盤石になってからやる」などと言い、過去問対策の時期とされている11月頃まで解かない人がいるのですが、こういう人はそもそも過去問の捉え方を勘違いしているのです。
そもそも過去問演習というのは「自分ができないことを探すためのもの」なんです。
決して、高得点をとって安心するための精神安定剤ではありません。
自分が今できないことを明確にして、そのできないことをできるように日々の勉強を見直していく。
そしてあと半年後にはこの問題をすらすらと解けるようになって、7〜8割得点できるようになっていなければならないんです。
過去問演習はその確認の機会、いわばペースメーカーの役割を果たすのです。
だからこそ、秋まで勿体ぶっていてはいけないシロモノなのです!!
現実を受け入れるというのは当事者にとっては酷なことです。
しかし、現実を受け入れなくては、正しいステップで学力をつけることができません。
その意味では、私は大学受験の講師ですが、個人的には資格試験の受験生という立場でもありますので、焦りやモチベーション、勉強の進め方など含め、皆さんの気持ちをリアルタイムで共感できる数少ない講師かもしれません。
私の場合、1次試験まであと1ヶ月を切っているのですが、過去問と実践演習の大切さを日々痛感しています。
資格試験と大学入試の対策とでは、異なる点がいくつもありますが、過去問の大切さは同じです。
過去問というのは、試験の実施主体からのメッセージです。
この資格を取得する人にはこれくらいの知識・論路力・技量を持っていてほしい、
うちの大学にくる生徒であればこれくらいの問題は解ける応用力を身につけていてほしい・・・などなど。
過去問から得られる情報というのは皆さんが思っているよりもたくさんあります。
時間配分・時間管理、解く順番、よく聞かれる分野、捨て問の判断・・・
戦略を立てるための材料がたくさんあります。
そこで!
プレ入試に見立てた過去問演習を定期的に設定することで、その間の期間で取り組むべき課題が明確になります。
直前期真っ只中の私は毎週のように演習機会を作っていますが、
大学受験の受験生でいえば、例えば7月上旬に過去問を解く機会を作って、9月中旬にまた解く機会を作る場合、
この間の2ヶ月間に取り組むべき課題は、7月の過去問演習で見つかった「これから点が伸びるポイント」の重点的学習および復習です。
他に9月以降は模試も増えてきますが、特に私大専願の受験生は共通テスト型の模試よりも志望校/受験校の過去問演習を優先させましょう(これについてはまた後日書きます。基本的に高校で受ける2学期の模試、余計に受けすぎなのです)
では今回はそろそろこの辺で・・・
適度な焦りを持って、集中力を高めていきましょう!
【後記】
上越校では7月以降、校舎をあげて定期的に過去問演習会を開催します。
基本的に塾生向けのイベントですが、これは塾生でなくても各自でやれることです。
過去問さえ手に入れば(絶対手に入るはずです)、自分で演習日を設定して、その演習日と次の演習日の間の期間にやるべき課題を見つける。
武田塾では、その方法論を生徒一人一人に合わせて提案している、というだけのことです。
(他人に客観的に見てもらう、というのが10代の学生たちにとっては結構大事だったりするのですが・・・)
もしそのあたり気になった方、ご興味おありの方がいらっしゃいましたら、入会金無料の夏だけタケダから、自学自習の習慣を身につけていきませんか!?
と最後は宣伝チックになってしまいましたが、とにかく!
今すぐ過去問を解いて、自分の学力と合格レベルとの差をいますぐ確認・認識して、
有意義な夏を迎えようではありませんか!
皆さんの健闘を祈っています!
私も頑張ります。