こんにちは!
それでは、今回は大学入学共通テスト英語、山場の大問6を攻略していきたいと思います!
しっかりついてきてくださいね!
この大問はAとBに別れているタイプですね。AB合わせて配点が24点ありますが、2021年実施分に関しては、Aで12点、Bで12点と割合は同じです。
なので、どちらか解きやすい方を確実に得点していくところから戦略を練りましょう(もちろん両方時間内に解ければ最高です!)
今回はAを見ていきましょう。
大問6・A ポスターもプレゼンも解き方は同じ
ではまずAのリード文から見ていきましょう。
ポスター作るの好きですね!テーマはスポーツの安全性についてだそうです。
次に問を見ていきましょう。
・・・が、その前に、また表がありますね。
まずこの表をチラ見してから問いを見ましょう。
ポスターですね。
各所に空所がある。まあ、これを埋めていくんだろうなという見当がつきます。
では問いを見ましょう!
問いの内容は全部ポスターの穴埋めです。
問1:39(何かの影響のうち短期的な影響)
問2:40(何かの影響のうち長期的な影響)
問3:41(解決法、NHLが示した?concussion spottersがキーワードですね。どういう意味?)
問4:42(要約、アイスホッケー選手はconcussionに苦しむリスクが高い。それゆえ、NHLは〜に続く)
ポスターがかなり論理立てられているので、おそらく本文もこのポスターの上の内容から順番に進んでいくんだろうなと、予想できます。では、文章を読んでいきましょう。
まず第1段落は導入ですね、アイスホッケー競技の特徴を説明した後、その危険性についての話に誘導していきます。
続く2段落は危険性の話。そして3段落冒頭で、謎の単語concussionの説明があります(私もここ読むまで意味知りませんでした)。
ここでまず言いたいのは、
わからない単語が出てきてもとりあえず読み進めることが大切ということです。
後々ヒントになるようなことが書かれていることが少なくないので、
とりあえず耐えて、concussionとかいうのがどうたらこうたら〜、という感じで、完全な訳にしないでひとまず読み進めていきましょう。
共通テストで出てくる初見単語で明らかに共通テストのレベルを超えているもの(基準はシステム英単語標準編に掲載があるか)で、かつ文章のテーマにおける主要な単語については、おそらく今後も、文章を読み進めていけばわかる仕組みが採用されるのではないかと思われます(というか私大でも国公立2次でも、もっと言えば英文、さらに言えば日本語でもこういう書き方はよくされるので、日頃文章を読んでいるかどうかで、こうした流れを読む力、いわゆる勘が働くかも変わってくると思います)。
で、このconcussionを見ていくと、脳の様々な機能に影響する脳の負傷、だそうです。
で、functionsの後のセミコロン(;マーク)に注目です。これは、このマークの前に書かれていることをここより後ろで説明する、というマークです。
すなわち、上記「脳の様々な機能に影響する脳の負傷」についての説明が書かれているということです。
具体例とかね!
読んでいくと、直接間接問わず頭やそこらに衝撃があると。
で、この段落の4行目、「for a short time」とあります。この辺に39の答え、転がってそうですよね・・・!
まっすぐ歩けなくなったり、視界が不明瞭になったり、耳鳴りがしたり。わずかな頭痛で脳が傷ついてるなんて思いもしない。
ここで問1の選択肢を見ていきましょう。
1:攻撃的な態度
2:思考が困難
3:性格が変わる
4:視界が不明瞭
次に表を見ましょう。39の周りにもshort term (短期的な影響)について書いてありますね。
上から2つ目・まっすぐ歩けない、一番下・耳鳴りがする。
一番上は意識を失う、なんですが、consciousnessという単語の意味が分からなくても、同じ第3段落の3行目に「cause temporary loss of consciousness」とあるので、見つけやすいと思います。temporaryは「一時的な」という意味があるので、これも短期的な影響とみていいでしょう。
問1は、3段落の4行目以下からそのまま抜き出せますね。視界が不明瞭、4番が正解です。
で、次なんですが、for a short time とあれば、
おそらくこの先に「for a long time」的なワードが出てくると予想できるんです。
ポスターがそういってるわけですから、必ずこの趣旨の記述があるはずです!
見ていくと、4段落の5〜6行目に「effects that last a lifetime」という記述があります。
lifetimeは一生という意味があります。lastは最後や最終などの名詞以外に、「存続する」という動詞の意味を持ちます。
じゃあこの周辺に書かれているのだろうとアタリをつけます。
(ここまでも一応本文は読み飛ばさずに読んでいくんですよ!念のためね)
すると、ここより後の部分にこう書かれています。
concussionあった(なった)人は集中力や睡眠に問題があった。
そしてさらに、憂鬱(ここではうつ病だそうな)、気分の変化、嗅覚・味覚障害などもみられた。
この辺りに書かれていることは、短期的な問題ではなく、長期的・何なら死ぬまでこういった症状に悩まされかねないものばかりですよね?長期的というのはこういうことです。
さあそれでは、問2の選択肢見ていきましょう!
1:視覚を失う(失明)
2:記憶障害
3:睡眠障害
4:不安定な歩行
で、表を見ると、集中力の問題、心理学的な問題、嗅覚味覚の問題、はすでに書かれています。
選択肢を見ていくと、4番の歩行の問題は3段落4行目のことを言っていると思うのですが、これは短期的な問題にあげられているのでバツ。
1番の視覚も4番の根拠のすぐ横に書いてあるので短期的な問題、バツ。
2番の記憶障害は同じく3段落3行目の意識障害のことを指しているのかわかりませんが、いずれにしても短期的な問題です。
ということで、残った3番が正解。3番の根拠は4段落6〜7行目を読めば書いてあります。集中力や睡眠に問題があると。
続いて問3ですが、ポスターの41番の空所を見ると、NHLが示した解決法についての記述を選ぶ感じですね。
そうして本文を読むと、5段落冒頭に突如NHLが現れてきます。ナショナルホッケーリーグ、なのでしょう。
厳格なルールとconcussionに関するガイドラインを作ったと。
例えば、2001年にはバイザーを装着させた。当初は任意で、付けない選手も多かった。しかし2013年には必須になった。
requiredは要求された、という直訳ですが、それまでがoptionalつまりオプションとしてのバイザーだったものが、要求されたということは必須になったという解釈をするのが自然です。
英文、文章ってこういうふうに読んでいくんですよ
2004年にはペナルティもできたと。
で、ここで表を見ると、今指摘した点についてはすでに書かれていますね、表の41番のある枠内に。
なので、41番に入るのは次の段落に書いてあることの可能性が高いと、予想するわけです。
しかも41番の空所の前に分がありますね。has introduced concussion spotters to 空所。
concussion spottersを〜するために導入した。的な感じでしょうか。
ということは、どうしてそういうものが導入されたのか、その理由を探しながら読み進めていけばいいということがわかります。
というわけでここは少し丁寧に読んでいきましょう。
NHLはconcussion spotters systemを導入した。
はい出ましたキーワード!!!
生中継やビデオリプレイなどで視覚的に各試合のconcussionを認識できるようになった。
この6段落の4行目から、spotter というのは人であることがわかりますね。当初はmedical trainingを受けていない人、と書かれています。そのspotterは試合をモニタリング(はじめは試合会場で、のちに本部にて映像で)して、試合中にconcussionがあったと判断したら、その選手を試合から退かせ、医者に診てもらう、的な感じでしょうか(もっと丁寧に読めよ)
選択肢吟味しましょうか(おい)
問3
1:選手が試合に戻ることを許可する
2:concussionのある選手を診察する
3:concussionを起こした選手をfineする
4:concussionのサインを出して選手を識別する
です。
まずこの問題、選択肢の動詞を見ましょうか。
許可する、診察する、fineする、識別する。
問題です。spottersはなぜ導入されたんでしょうか?
まず、2番の診察するは違いますよね?
spottersは最初はメディカルトレーニング受けてない人がやってて、後からメディカルトレーニング受けてる人が加入しましたが、彼らはconcussionのあると思われる選手を見つけて、医療を受けさせるための報告をする人たちですよね?
要するに、彼らspotterは試合を監視しているんですよ。
で、医者が診察するんです。なので2番はバツ。spotterは医者ではありません!!
それでいうと1番もバツなのはわかりますかね?6段落の最後の一文に「医者が許可を出すまで選手は試合に戻れない」と書かれています。試合に戻ることを許可するのも医者です。なのでバツ。
では3番はどうでしょうか。
fineてなに!?って感じですよね?
I'm fine thank youのfineではもちろんありません。こちらは形容詞ですが、選択肢・本文のfineは明らかに動詞です。
えーこんな動詞知らないよ〜。
という方もいると思います(というか大体がそうなる)。
でもですね、心配しないでください。これ実は正確な意味を知らなくても大丈夫です。
この単語は5段落の7行目に出てくるのですが、「penalties, such as ~ fines」とあります。大ヒントです!!
penaltiesはわかりますよね?日本語でも使います、ペナルティ。罰則です。
で、その後ろに「such as」とあるので、
finesはペナルティの一例であることがわかります。
つまり3番の選択肢はconcussionを起こした選手に罰則を与えるという意味です。
そんな権限あるんですかね、彼らに。笑
どちらかというと、concussionがある選手を退けさせて、医療を受けさせる目的でspottersっているんじゃないですか?concussionを起こした選手に罰則を与えるのとは真逆の立場です。
というわけで3番もバツ。
残った4番なんですが、識別するという動詞。
要するにこのspotter達は試合中にconcussionがあると判断した選手を試合から退けて医者に診てもらう手筈を整えるんですよね?
これって「識別」と言えませんか?
concussionがある選手とない選手を識別してますよね?
というわけで4番が正解になります。この問題は少し日本語力も問われるところかもしれませんが、消去法でも十分対処できそうです。
では最後、問4は要約です。
「アイスホッケー選手はconcussionに苦しむリスクが高い。それゆえ、NHLは〜」 という要約分の空所(「〜」部分)を埋める。
つまり、concussionに苦しむリスクを下げる何かをした、という内容が入るはずなんです。
リスクが高い、それゆえ〜に続くのは
リスクを下げる、しかないですよね?
では選択肢です。
1:選手がもっとタフになるよう期待している
2:新しいルールやガイドラインをimplementしている
3:コーチにメディカルトレーニングをした
4:オプションでつけるバイザーを作った
まず4は違いますね?バイザーはオプションで最初作ったけどのちに必須化されましたし、オプションのバイザーは別にconcussionに苦しむリスクを低減させるものではなかったですよね?バツ。
3は記述がありません。
1は4段落1〜4行目を見れば書いてありますが、今日話題になっている部活の問題にも通じるものがないでしょうか?
いじめとか暴力とかしごき、あまりにもハードな練習で選手を潰してしまうのは問題だ、的な。
野球で言えば投球回の制限だったりね。
2行目に「In the past」つまり過去には、という記述があって、その中に、「コーチは痛みにも関わらずプレーするタフな選手を好んだ」と書いてあります。
今の時代だと大問題です。
今から30年ほど前、プロ野球・ヤクルトスワローズに伊藤智仁というスライダーがめちゃくちゃ曲がる投手がいたのですが、当時の故・野村克也監督の酷使の影響で全盛期をわずか1年で終えてしまったんです。
ちょっとくらいの痛みで休むような選手は明日から使わないぞ、というパワハラ的な発言は昭和の価値観を持つ方達によくみられました。
野村監督とは対極の考え方で、これも名監督の落合博満氏もそういう考え方という印象です。
私はちなみにこの両監督とも大好きなのですが、こうした昭和的な精神論は嫌いです。
時代のおかげで通用した、何事もいい面と悪い面があるのだと思います。
さて問題に戻りますが、というわけで、1番もバツ。
残った2番ですが、新しいルールやガイドラインをimplementしている(ルー大柴か!)。
implement って何!?てなりますよね。これは前述したconcussionのようなわけにはいきません。
なぜならこの単語は共通テストを受けるならば知っておくべき単語だからです。
まあ、この時点で消去法で2を選んでしまってもいいのですが、「システム英単語」にも載っている単語ですのでしっかり覚えておけば自信を持って選べると思います。「実行する」「実施する」という意味です。
もうこれがピカピカの正解ですね。新しいルールやガイドラインを実施したことで、選手の安全を考慮・確保できるようになったんですから。
以上!!
求められる能力
いかがでしたか?
次回は大問6のBを攻略しますが、大問6Aと言っても、まあ確かにやや本格的に読み進めるタイプではありましたが、ポスターの穴埋めなので、クセが強い問題です。
これも実践問題集などで形式に慣れておけば、かなり早い時間で解けると思います。
多少単語を忘れてしまっていても、選択肢から消去法で導けるなど、
試験の特性を知っておけば70点取るのは夢の話ではなくなるのです。
大問6Aは形式に慣れるのが大切だということを痛感する問題だったように思います。
さて次回は共通テスト英語攻略最終回、大問6Bです。
ちょっと苦手意識持ってしまいそうなテーマですが、
長文問題に総じて言えるのが「わからない単語はひとまずわからないまま読み進める」ことです。
今回も結局concussionの意味を明確にはしていませんが、問題は解けましたよね?
そういう意味では「なんとなく」読めていればいいとも言えます。
ただ、この「なんとなく」を履き違えていい加減な英語学習を進めてしまう人が出てくるのは良くないので、
この「なんとなく読めてればいい」というのは中上級者向けのやり方であるとだけお伝えしておきます。中上級者とは共通テスト型の模試で70点以上取れている方です。
そこまで到達していない方はまず、
①早く正確にリード文を読み状況を把握→②問もしくは表を見てポイントを絞る→③本文冒頭から読む
の順に読み進めて、内容を正確に把握することを重視して始めましょう。
最初は時間がかかってもいいんです。
正しい勉強法をしていればスピードは上がってきます。
焦らず、自分の能力の現状を受け止めて、一歩ずつ進めていきましょう!
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