みなさんこんにちは！
武田塾 印西牧の原校です！
赤本で有名な教学社に有名予備校の駿台予備学校と、出版社各社から大学入試の過去問題集が出ています。
こうした入試過去問集も新年度も始まり、2023年の大学受験に向けた新版が出てきました。
そこで今回は、赤本・青本・黄色本といった入試過去問集について紹介したいと思います。
はじめにーー受験予定校の入試過去問題集は買っておくべき！ーー
近年、各分野でオンラインのデータベース化が急速に進んできました。
大学入試においてもそれは例外ではなく、旺文社さんのパスナビや東進ハイスクールさんの過去問題集等、無料で利用できる過去問集も増えています。
こうした状況を見ると「そうした無料のデータベースを使えば、物理書籍の過去問題集を買わなくてもいいのでは？」と思う人も出てくるかもしれません。
しかし結論から言うと「第一志望校をはじめ、受験予定の大学に関しては過去問集は買っておいたほうが良い」です！
理由は二つあります。
一つは、そうしたフリーの過去問データベースの解答解説が非常に簡素であるためです。
パスナビや東進過去問集といったオンラインの過去問データベースにも模範解答は付属しています。
ただ、こうしたフリーの過去問集は解説部分が簡素であるか、あるいははじめから解説が付属していない場合が少なくありません。
これに対して物理書籍の過去問題集にはきちんとした解答解説が付属しています。
このため、演習に取り組む際は書籍として過去問集を用意しておくとよいでしょう。
二つ目の理由は、過去問演習には何度も取り組むことになるので、書籍としてまとまった形で用意しておいたほうが便利であるためです。
ありきたりな言い方ですが、過去問は志望校合格のためのゴール目標です。
それゆえ、受験当日まで分析・演習を進めていく必要があります。
そうした過去問への取り組みを繰り返す中で、問題部分に演習回数を書き込んだり解答解説にチェックしていくことも多くなるでしょう。
そのため、きちんとした冊子で過去問題集を用意しておくと周回演習の際に役立ってくれます。
各過去問題集の紹介
前置きが長くなりましたが、各過去問集の紹介に移ります。
この記事では教学社の赤本、駿台出版の青本、KADOKAWAの黄色本を採り上げ、それらの特徴を見ていきたいと思います。
赤本
大学網羅度：◎
解答解説：○～△
収録年数：◎～△
大学入試問題過去問題集の代名詞とも言える赤本は、1954年の出版開始から70年近く受験生を支えてきました。
赤本の特徴としては、カバーする大学の圧倒的な広さが挙げられます。
一般的な筆記試験を行っている大学で、赤本が出ていない大学のほうが少数派です
一般大学に加えて、防衛大学校や防衛医大、気象大学校といった文部科学省管轄外の大学校の過去問も出版されています。
ただ、後述の青本や黄色本に比べると、解答解説の詳しさにムラがあるのが弱点と言えます。
大学ごとだけではなく、年度ごとにも結構な差が出てきてしまうのが玉に瑕です。
また、これは長所でもあり短所でもあるのですが。赤本は大学ごとに収録年数に差がでてきます。
概ね受験者の多い大学や難関大は収録年数が多く、そうでない大学は少なめという傾向があります。
赤本本編に加えて、教学社では「難関校過去問シリーズ」と題して特定大学の特定科目を集めた過去問題集を刊行しています。
特徴ある入試問題を課してくる大学は、こうした科目特化の問題集で対策を重ねるのもよいでしょう。
青本
大学網羅度：△
解答解説：◎
収録年数：○
青本は、駿台文庫の発行している入試問題集です。
青本の特徴は、何と言っても駿台予備学校講師陣による詳細な解答解説です。
問題を解いて解答解説を子細に分析することを繰り返すことで、志望校合格に着実に近づくことができるでしょう。
青本の弱点として、扱っている大学が少ないことが挙げられます。
北海道大、東北大、東京大、名古屋大、京都大、大阪大、九州大学といった旧帝国大学に加え、
一橋大、東工大、神戸大といった難関国立大学、早稲田大や慶應義塾が出版されているのみとなっています。
過去問収録年数は東大が10年、京大が5年なのを除けば他は3年分で平均的です。
もっと過去の過去問に取り組みたい人は、古本屋やネットオークションを探してみるといいでしょう。
青本にも特定大学の特定科目を抽出した「入試詳解シリーズ」といったテーマ別問題集や、冠模試の良問を抽出した「実践模試演習」といった姉妹編が出ています。
黄色本
大学網羅度：△
解答解説：◎
収録年数：○
黄色本はKADOKAWAの出している大学入試向け問題集の総称です。
今回はその中の入試過去問題集である「角川パーフェクト過去問シリーズ」をご紹介します。
角川パーフェクト過去問シリーズも充実した解答解説が特徴となっています。
特に『角川パーフェクト過去問シリーズ 大学入試徹底解説 慶應義塾大学 商学部』『角川パーフェクト過去問シリーズ 大学入試徹底解説 早稲田大学 商学部』『角川パーフェクト過去問シリーズ 大学入試徹底解説 慶應義塾大学 理工学部』では、モリテツ先生ことわれらが森田鉄也先生が解答解説に関わっています。
角川パーフェクト過去問シリーズの弱点としては、出版されている大学が難関私立大学に限られていることです。
現在は早稲田大学・慶應義塾大学・明治大学・法政大学・同志社大学・立命館大学の過去問集が出版されています。
黄色本の過去問収録年数は2年と平均的なものになっています。
角川パーフェクト過去問シリーズの隠れた特長として、他の過去問題集と比べて判型が大きめなことが挙げられます。
実際の入試問題冊子の判型にも近いため臨場感があり、過去問の演習の際にも書き込み等に便利でしょう。
赤本・青本・黄色本、どれを選べばいい？
ここまで赤本・青本・黄色本を紹介してきましたが、どれを選べばよいでしょうか？
結論から言えば「出ているなら青本か黄色本」「前者二つが出ていなかったら赤本」となります。
理由としてはやはり青本や黄色本のほうが解答解説が充実しているためです。
どちらも出版されている早大慶応大に関しては、実際に現物を見て比較して決めるとよいでしょう。
おわりに
今回は、各出版社から出ている大学入試過去問題集を紹介しました。
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