医進館渋谷校のブログへようこそ!
教務の近藤です。
いよいよ新年度となり、皆さん勉強に励んでいることと思います。
……えっ?まだ励んでない??
まぁいいじゃないですか。
今日は、これからいよいよ勉強のエンジンをかけていこうという皆さんにひとつアドバイスをお送りします。
いざ勉強しよう!と思っても、成績が伸びなかったら悲しいですよね。
というか、それじゃ普通に意味がないから勉強をやめちゃいますよね。
今日は、「やってるけど成績が伸びない子」と伸びる子の差はなんなのかを解明して、たった1つの勉強の真実をお伝えする回です。
成績が伸びない原因とは?
そもそも成績が伸びない原因って、なんでしょうか?
インプット?アウトプット?
やってるテキストが?時間が?気合が?
さまざま原因を思い浮かべることができるかもしれませんが、私はこう定義してしまいたいと思います。
成績が伸びないのは、忘れるからだ。
「一冊を完璧に」 受験相談で多い勉強の間違い
わたしたち武田塾では「一冊を完璧に」の理念のもと、手元の参考書をまず完璧にするよう指導しています。
受験相談でも、「この参考書は終わりました」というお話をしてくれる人がとても多いです。
しかし、そんな人たちに、
「じゃあその終わった参考書、いまこの瞬間にランダムテストしたら何点取れる?」
この質問をすると、言葉に詰まる人がほとんどです。
なんでもいいですから、今までやり終わったテキストを思い浮かべてください。
同じ質問をされたとして、あなたはいま何点くらい取れると思いますか?
だいたい、7割程度と答える人が多いのではないかと思います。
受験相談でもそうです。
でも、現実をお伝えしますと……
実際に生徒が「終わった」というテキストをランダムテストをしてみると、ほとんどの子は3-4割程度の点数しか取れません。
ここがなぜ成績が伸びないかの答えです。
①自分が「やり終わった」と思ったテキストが、実際は3割程度しか完成していない。
②しかも、自分が3割程度しかできていないことを認識しておらず、7割くらいできると思い込んでいる。
学校の先生とか普通の塾の先生は、やってもやっても伸びない子に対して、「やるべきことはやってるんだから"本番力"をつけよう」と言うでしょう。
でも、それは間違っている。
だから成績が伸びないんです。
"本番力"なんてものは存在しません。勉強法が悪いのです。
まずは手元のテキストを完成させる。
そのために、自分が「完成した」と思う基準を見直す。
ここが、成績を伸ばすために必要な唯一絶対の条件です。
できる子がみんなやっている【忘却管理】とは!
成績を伸ばすために必要なのは正しい学習の基準を作ることです。
学習の基準とは何でしょうか?
ここまでのお話をもう一度考えてみましょう。
学習の基準とは、そう。
「今まで」やった勉強の内容が、どれだけ「今」出せるか
これで決まります。
勉強をしているけど成績が伸びない子は、「今まで」やった勉強を基準にしているから伸びないのです。
そうじゃなく、「今」「この瞬間」できること。
昨日やったことが今できなかったら、それは試験場でも絶対できません。
「一生懸命」の落とし穴
勉強はしているけど成績が伸びない子、のふたこと目に出てくるワードは、「一生懸命やっている」です。
この言葉は、だいたい保護者さんからいただくことが多いです。
しかし、ここまでのお話を加味すると、「一生懸命やること」と「成績」は相関しません。
一生懸命は一生懸命なだけです。
むしろ、「一生懸命やって」いる人は……
、もっとハッキリ言いましょうか。
「1日●時間勉強する!」
みたいな質を無視した目標設定をしている人。
こういう人は、一生懸命目標を達成すること自体が目的になっていて、「やった」ことに満足しがちです。
そうじゃなく、自分が「やった」ことではなく「やったけど今できていないこと」に焦点を合わせ、
昨日あんなに一生懸命やったのに今日できなくなっている自分に向き合い、自分の欠点を修正することで、成績は上がります。
成績を上げることができる人は、自分の勉強の弱みに向き合うことができる人。
ここで大切なのは、勉強のやり方が間違っていてもあなた自身が否定されているわけではないということです。
自分の欠点と向き合うのが上手い人は、勉強以外の点で自分をほめるのが上手い傾向にあります。
今日は進まなかったけど化学の苦手分野の頻出題をひとつ確実に潰せた、明日これができてればきっと本番でも大丈夫。
もっといえば、今日はちゃんと朝起きられてえらい!みたいな"小さな自己肯定感"を積み重ねるのが上手い人が、向き合うべき時に自分の弱さと向き合うことができる人です。
弱みに気付く勉強をする ~忘却管理~
成績を伸ばすのは「昨日やったことが今日できない」を防ぐこと。
では、「昨日やったことができなくなるタイミング」はいつでしょうか。
寝てるとき?休憩中?
……実はここをきちんと管理できているのが、成績が伸びる子です。
これが忘却管理です
わかりやすく英単語を例に挙げてみましょう。
英単語を100個覚えるための忘却管理
英単語を1日100個覚えたい!というときに、何周もぐるぐる見るだけの人、多いのではないでしょうか。
もちろん最初に1‐2周して、覚えられない単語をピックアップしておくことは必須です。
しかし、いざ「覚える」フェーズになって、何度も繰り返し見る、というやり方をするのは効率的ではありません。
①何個連続で覚えたら1個目の単語を忘れるか
まずは覚えられていない単語の英語-和訳を覚えますね。
このとき、
何個目の単語を覚えたら1個目が言えなくなるか
を計測しましょう。
知らない単語を覚える際、まずその情報は「瞬間記憶」に入ります。
瞬間記憶の持続時間は数秒程度ですので、だいたい人によらず、4-5個目の英単語を覚えたところで、最初の単語が言えなくなっていると思います。
仮に5個目の単語を覚えたら1個目を言えなくなっているのならば、1つ手前の4個覚えた時点で1個目の単語に戻ります。
この「連続で覚えると忘れてしまう単語数 マイナス1個」を1セットとし、まずはこの1セットを完璧に覚えきります。
②何セット連続で覚えたら1セット目の単語を忘れるか
次はこのセット数を管理します。
4個1セットの英単語を、今のやり方で何セット連続でやったら1セット目を忘れるかを測ります。
セットで覚えた英単語は「短期記憶」入ります。
短期記憶はおおむね3-5分間の記憶と言われていますが、ここがもっとも鍛えることができ、「差がつく要因」になっているところです。
1セットをどれだけ速く、効率的にできるかによりますが、最初のうちは5セット程度、慣れてくると10-15セットくらい連続で覚えることができるようになってきます。
これも、「1セット目を忘れてしまう直前」にもう一度1からやり直すことで、忘却を阻止します。
「連続で覚えると忘れてしまうセット数 マイナス1セット」を1ユニットとすれば、だいたい1‐数ユニットで、1日単語が100個覚えられることになります。
忘却管理による学習効果 -やればやるほど差がつく-
忘却管理をする勉強としない勉強では、「終わった」時点での完成度が段違いです。
こうした勉強は時間がかかるように思えるかもしれませんが、案外時間でいうと普通に何度も覚えるのと変わりません。
しかし、同じ時間であっても、すべての時間が「覚える」ために使われているか、何度もやったけどなんとなくしか覚えられていないかの差は大きいです。
同じ時間勉強しても成果が全く違う、これが勉強ができる人とできない人の差です。
忘却管理を怠り効率の悪い勉強をしている人は、やればやるほど差がつきます。
結果、入試の時点で覆しがたい差ができるのです。
理系科目の「忘却管理」
数学などの科目では、単語と違いどんどん問題をこなすことが有効と思われるかもしれません。
しかし、根本の学習は同じです。
例えば初見では全く解けない数学の問題を想定してみましょう。
この問題の復習では、まず答えを写しながら理解することになると思います。
さて、今まで全く解けなかった問題の答えを写すとき、
「1行目に書いたことを何行目で忘れるか」
を考えながら勉強している人はいますか?
……特に数学が苦手な人では、ほぼいないと思います。
これが数学が苦手になる理由です。
先ほどの瞬間記憶の話から考えれば、まったくわからない問題の答えを写しているとき、だいたい5行くらい書いた時点で1行目のことを忘れています。
しかし、私たちは「忘れている」ことにすら気づかずどんどん先に進み、数学で大切な「いま、何を求めるためにこの作業をしているのか」がわからなくなります。
しかも、答えを書き切ったところで、答えは出たので「なるほど」と思って次の問題へ進む。
だからあなたは数学ができないのです。
理系科目も忘却管理。
3-5行書いたところで、そもそも今何をしているか言えるかチェックしましょう。
新しい定理などが出てきて調べたら、もう一度解答を一から読み直して、今何をしていて、なんのためにその定理を使うのか思い出しましょう。
こういった細かい忘却管理をしながら「理解→理解したことの暗記→理解→……」と進めていけるのが、数学ができる人です。
解説を読みながら答えを写し終わった時点では、自分は何も解けるようになっていない
=答えを写しただけではただの時間のムダ!!
ということを理解し、すぐにもう一度解きなおす&最初から最後まで答えを何も見ないで書き切れる(少なくとも短期記憶に収まるまでやる)ということができるようになれば、数学の苦手意識は薄れるでしょう。
受験相談常時受付中!
今回の合言葉は「できている=できていない」でした。
漠然と勉強ができないという感覚になることが一番危険です。
「やってもやっても覚えられない」ではなく、どこで忘れるのかを把握し、その一歩手前で止める。
これを大切にしていきましょう。
ちなみに、今回のお話は武田塾の勉強法そのものです。
この忘却管理は「忘れていることにそもそも気づかない」からこそ難しく、だから私たちが管理するために、武田塾があるのです。
武田塾医進館では、医療系学部を目指す生徒を歓迎いたします。
難関とわかっているけれど、それでも逆転合格したい!
・進学校じゃないけど……
・今の成績は低いんだけど…
・何をしたらいいのかわからない…
どんな方でも構いません!
「どう勉強したらいいの?」は受験相談でお伝えします。
知恵と技術のために、貪欲に。
学び続ける姿勢を身につけ、一生の財産となる時間を作りましょう。
「私じゃ合格できない」と悩んでいるなら、まずは一緒にお話ししてみましょう。
武田塾医進館は、"夢"に向かって必死になれる生徒を全力で応援します。
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