こんにちは、
武田塾医進館広島校です
医学科入試において、
民間英語資格が有利になる大学があります。
大学が要求するレベルの資格があると
・選抜試験の得点が高得点に書き換えられる
・資格取得後の英語の勉強時間を他の科目に振り分けられる
・実質的な受験科目減により試験当日のストレスが減る
と大きな恩恵があります。
今回は、民間英語資格が受験で有利になる
国公立大医学部医学科を4つ紹介します。
以下の内容は2024年7月17日時点で発表されている制度に基づきます。
広島大学医学部医学科
CEFR(英語能力レベルを示す国際基準規格)でB2以上、
例えば英検で準1級以上の資格があると
共通テストの英語が満点(200点/200点満点)とみなされます。
対象は、一般選抜前期、学校推薦Ⅱ型(ふるさと枠)、総合選抜Ⅱ型(共通テストを課す)
です。
ただし、学校推薦Ⅱ型(ふるさと枠)は
共通テストの得点によって加点が変動します。
共通テスト英語が180点以上なら満点とみなし、
160~179点なら10点加点、159点以下なら加点なしに分かれます。
総合選抜国際バカロレア型では英語資格は出願要件となります。
しかし、資格のレベル指定がなく、
共通テストが課されないため、得点の書き換えも行われません。
資格の有効期限は3年。現役で受験する場合は高1以降の取得が有効となります
広島大学は、医学科の中で、CEFR(英語能力レベルを示す国際基準規格)でB2以上の
英語資格の恩恵が最も大きい制度をとっています。
鹿児島大学
CEFR(英語能力レベルを示す国際基準規格)でB2以上、
例えば英検で準1級以上の資格があると
共通テスト英語の得点率が80%以上の場合は、得点が満点とみなされ、
80%未満の場合は、得点の25%が加点されます。
これはリーディング、リスニングのいずれも同じです。
対象は、一般選抜前期・後期、学校推薦型選抜Ⅱ、総合型選抜(自己推薦型選抜)です。
みなし満点制度と加点制度の両方を共通テストの得点に連動させています。
共通テスト英語の対策時間は減らせないでしょうから、
受験の1年以上前に資格がとれればメリットの方が大きく、
受験が近づくにつれ、資格のための勉強に時間を分散させるべきか否かは
個々の状況に応じて判断が必要とみます。
資格の有効期限は3年。現役で受験する場合は高1以降の取得が有効となります
◎佐賀大学
民間英語資格のスコアから独自の換算表でもって
共通テストの得点率を90%、80%、70%に書き換えます。
例えば、英検準1級なら得点率90%とみなされ
2級なら70%とみなされます。
これらの換算点は、共通テストで実際にとった得点より高くなった場合のみ採用されます。
対象は一般選抜前期・後期です。
みなし満点でなく、最高で得点率90%であることから
資格を持っていても、共通テストの英語は全力で受けねばならないでしょう。
対策時間の削減も想定できないため、
民間英語資格のメリットは抑制されており、
本番での失敗を考えての保険的な意味が強くなりそうです。
共通テスト英語が目標点を大きく下回ったときに
出願変更先として検討する方がいると思われます。
資格の有効期限は2年。現役で受験する場合は高2以降の取得が有効となります
なお、佐賀大学は2次試験の理科は物理化学が必須になりますので、ご注意ください
岡山大学
CEFR(英語能力レベルを示す国際基準規格)でC1以上、
例えば英検で1級を取得していれば
共通テスト英語と個別試験の英語のどちらも
みなし満点となります。
対象は一般選抜前期です。
英語能力の最上位層に破格の優遇を与えるという
他の大学にない、思い切った制度です。
資格の有効期限は2年。現役で受験する場合は高2以降の取得が有効となります
しかし、この制度は
2026年から
「英語資格CEFRのC1レベル以上(英検で1級レベル)で共通テスト英語のみを満点にみなす」
に変更されます。
英語の全配点を満点とみなすという尖った入試制度はわずか2年で終わることになりました。
広島大学の上をいく英語優遇制度でしたが、さすがに尖りすぎでしたでしょうか。