こんにちは、武田塾医進館広島校です 。
愛媛大学が発表している令和6年度入学者選抜結果情報をもとに
医学部入試について分析しましたので、
その結果を解説します。
なお、データの詳細は愛媛大学のHPでご確認ください
募集状況と実施状況
2024年は募集定員は
一般選抜前期が55名、
学校推薦Ⅱ型(共通テストあり)は一般枠の推薦が25名と
地域特別枠推薦20名の計45名、
さらに総合型の10名でした。
学校推薦Ⅱ型の地域特別枠と総合型は、どちらも地域枠で
愛媛県内の高校卒業と医学部卒業後に愛媛県での医療従事が出願要件となります。
志願者数については、
一般選抜の前期については毎年人数の変動があります。
特に最近の4年は大幅な変動が続いており、
2024年は2023年から2倍以上となり初めて10倍を超えました。
学校推薦は徐々に減っており、
一般枠は024年は過去7年間で最低を記録しました。
地域特別枠は最低だった2023年から持ち直しましたが、
2020年前後からは2割減っています
総合型は増加傾向にあります。2023年と2024年は30人を超えました。
現役生と既卒生
愛媛大学は年齢別の入試結果を公開していません
性別
愛媛大学医学部医学科の合格者の男女比は、
一般選抜で男:女=2:1、
総合型は男子がやや優勢、
学校推薦Ⅱでは一般枠では男:女が1:2と一般選抜と逆になり、
特別地域枠では男がやや優勢です
2024年も同じ結果になりました。
医学科全体で、男55%、女45%です。
合格率については、男女別の明確な違いはありません。
合格最低点
2024年一般選抜前期の合格最低点は、
一般枠で1150点満点で829.52点でした。
共通テスト900点のボーダーは河合塾のリサーチで900点中720点、80%でしたので
傾斜配点にすると450点中360点になります。
これを採用すると2次試験700点のボーダーは469.52点、67.07%になります。
2次試験ボーダーは2023年からはややあがりましたが、
2年連続で7割を切りました。
新課程ということもあって、出題傾向や難易度の大きな変化はいつ起こっても不思議ではありません
過去問や合格最低点を過度に信じた勉強はリスクがあるとみています。
目標数値を持った勉強はメンタルを弱めたり、本番の試験で力が出せなくなることがあることも
知っておいた方がいいでしょう。
学校推薦では、一般枠と地域特別枠を分けて発表されており
共通テストでは一般枠の方が地域特別枠より得点率で2%合格最低点が高いです
2次試験だと、一般枠が地域特別枠を得点率で8%上回ります。
難易度は、一般選抜>学校推薦一般枠>学校推薦特別地域枠となります
なお、総合型も共通テストを課していますが、成績に関する入試結果は公開されていません
都道府県
愛媛大学は、都道府県別の入試結果データを学部別で公開しています。
医学科のみのデータはありません。
この項目については、医学科以外に看護学科も含んだものとなりますので、ご了承ください。
県別の合格者数は
多い順に愛媛、広島、兵庫、岡山、大阪、東京、香川
愛媛が100人にせまっており、2位の広島県で17人、その以降は一桁人数です
同じ四国地方からの進学が少ないことが特徴的です。
地域別の合格者数は
圧倒的に四国地方というより実質は愛媛県だけ、2番目は中国地方、3番目が近畿地方です
中部、九州はどちらも一桁の人数で、関東地方の方が多いです。
もうひとつ、愛媛県内と愛媛県外のデータが公開されています
それによりますと、
一般選抜の志願者数は県内と県外で1:3くらいなのですが
合格者数だと1:2くらいになっています。
つまり合格率が県内が県外をかなり上回っています
合格率については、学校推薦でも同じです。
2025年入試変更点
2024年7月時点で発表されている入試変更点を紹介します。
・一般選抜前期、学校推薦Ⅱ、総合型Ⅱのいずれも共通テストに情報が追加されます。
一般選抜前期、総合型Ⅱでは情報の配点は50点です。共通テスト450点満点(傾斜配点)が500点になります。
学校推薦Ⅱの2つの枠では情報の配点は100点です。共通テスト900点満点が1000点になります。
・学校推薦ⅡB(地域特別推薦枠)の定員が20名から5名に変更になりました。
ただ、これは例年増員申請が通ってもとの定員に戻っています。
愛媛大学は増員計画をあきらかにしていませんが、今後変更の可能性があることは注釈として記載されています。