こんにちは、武田塾医進館広島校です 。
鳥取大学が発表している令和6年度入学者選抜結果情報をもとに
医学部入試について分析しましたので、
その結果を解説します。
なお、データの詳細は鳥取大学のHPでご確認ください
募集状況と実施状況
2024年は募集定員に変更はありませんでした。
一般選抜前期79名、学校推薦Ⅱ型(共通テストあり)26名の計105名です。
どちらの入試にも一般枠と地域枠があり、2つの入試を合わせると
卒業後の進路に縛りがない一般枠は73名、卒業後に指定地域での医療に従事する地域枠が32名です
地域枠には指定の県や奨学金の条件が異なるもの、出願条件が異なるものがあります。
募集要項は定員決定の関係で発表が遅くなりますが、十分に確認する必要があるでしょう。
志願者数については、一般選抜の前期についてはここ3年大幅な変動が繰り返されています。2024年は2023年から半減しました。
学校推薦は4年連続で増加しています。
現役生と既卒生
鳥取大学は、年齢別の入試結果を医学部として公開しています。
医学部は医学科、生命科学科、保健学科を含みます。
他学部と比較すると明らかに既卒生の数が多く、その要因は医学科の受験動向でしょう。
医学部の合格者の現浪比は現役:既卒=2:1くらいです。
4浪以上の多浪生の合格も定員の5%あり、合格率も現役生と変わりません。
2024年については、既卒生の方が合格率はかなり上回りました。
性別
鳥取大学医学科の男女比は、
一般選抜で男:女=5:3、
学校推薦Ⅱでは1:1に近く、やや男が優勢な年が多いですが、
2024年も同じ結果になりました。
医学科全体で、男60%、女40%です。
合格率については、ここ2年はどちらの選抜でも男がやや勝っていますが
格差と呼べるほど明確な違いはありません。
合格最低点
2024年一般選抜前期の合格最低点は、
一般枠で1600点満点で1226.4点、鳥取県枠で1236.1点した。
共通テスト900点のボーダーは河合塾のリサーチで900点中729点、81%でしたので
これを採用すると2次試験700点のボーダーは497.4点、71.06%になります。
2次試験ボーダーは2023年からはかなり下がりましたが、
近年では7割を少し上回っていることが多く、2024年は例年並みです。
新課程ということもあって、出題傾向や難易度の大きな変化はいつ起こっても不思議ではありません
過去問や合格最低点を過度に信じた勉強はリスクがあるとみています。
目標数値を持った勉強はメンタルを弱めたり、本番の試験で力が出せなくなることがあることも
知っておいた方がいいでしょう。
また、鳥取県枠の合格点は1236.1点した。
地域枠は一般枠よりボーダーが下がることが多いですが、
2024年は鳥取県枠が一般枠を上回りました。
なお、2023年は鳥取県枠が一般枠を50点下回っています。
都道府県
島根大学は、都道府県別の入試結果データを学部別で公開しています。
医学科のみのデータはありません。
これによると、県別の合格者数は
多い順に鳥取、兵庫、岡山、島根、広島、大阪で
これ以外はすべて一桁の人数です
地域別の合格者数は
圧倒的に中国地方、2番目は近畿地方です。
あとはどの地域もかなり少なく、西日本の四国、九州はどちらも一桁の人数です。
鳥取県は交通ルートが限られており、
各県の主要都市から鳥取市まで隣接県からの車での移動で2時間から2時間半かかります
広島県より西からは公共交通機関での移動が非常に困難です。
車でも広島市から鳥取市は4時間かかります。
入学者が地元と隣接県に集中しているのは
こうした交通事情によるかもしれません。
2025年入試変更点
2024年7月時点で発表されている入試変更点を紹介します。
・一般選抜前期、学校推薦Ⅱのいずれも共通テストに情報が追加されます。
一般選抜前期では情報の配点は20点です。
そのため、共通テスト900点満点が920点になります。
島根大学の情報の配点ウェイトはかなり低く、2次試験を含めた満点1620点の1.2%にすぎません
コスパを考えた戦略と優先順位で勉強を進めましょう。
学校推薦Ⅱについてはまだ配点の発表がありません。