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山口大学医学部 2024年入試結果の分析と2025年入試変更点

こんにちは、武田塾医進館広島校です 。

 

山口大学が令和6年度入学者選抜結果情報を公開しています。

今回はその中から医学部入試について分析しましたので、

その結果を解説します。

なお、データの詳細は山口大学のHPでご確認ください

 

募集状況と実施状況

2024年は募集定員に変更はありませんでした。

一般選抜前期55名、一般選抜後期10名、学校推薦Ⅱ型(共通テストあり)44名のままです。

山口大学は数少ない一般選抜後期実施校です。

京大阪大の前期出願層が出してくるため、後期は難易度が格段に上昇します。

また、学校推薦Ⅱ型は募集人員の大半が地域枠となります。

山口大学は地域枠の人数が多いことも特徴です。

 

志願者数については、一般選抜の前期後期については例年並みでした。

後期は15倍の第1段階選抜が実施されており、また前期で他大学合格者は受験しないため

実際の競争率は3倍から4倍になります。2024年は3.8倍でした。

学校推薦Ⅱ型は年々減ってきており、過去6年で最低を記録しました

 

現役生と既卒生

一般選抜前期は例年既卒生が優勢ですが、2024年も同じ結果となりました。

ただ、かつては既卒生の合格者数が現役生の4倍や5倍になるという圧倒的な差がありましたが

ここ数年は差が詰まってきており

2024年の合格者数は現役生:既卒生は1:2です

ただし、合格率では6年連続で既卒生の方が上で、その差も変化がありません。

 

年齢別では、合格率は2浪生>1浪生>現役生となっています。

例年、合格率は1浪生、2浪生が高いです。

3浪生以上でも、これまでかなりの結果を残していますが、

2024年は3浪生以上は合格者数は半減し、合格率も大幅に低下しました

 

 

 

一般選抜後期や、学校推薦Ⅱ型は現役生が優勢です。

一般選抜後期は、例年多浪生の合格者はほとんどいません。2024年を含めて

6年連続で2浪生の合格者は0人です。

学校推薦Ⅱ型は、合格者数、合格率ともに現役生がかなり優勢ですが、

他の選抜に比べると合格率は高く、1浪生、2浪生でも十分な結果が出ています。

なお、学校推薦Ⅱ型は2浪生までしか受験できません。

 

性別

合格者数は男性:女性=3:2

例年から大きな変化はありませんが、長期でみると女子の割合は増加傾向にあり

近くの難関大、広島大、岡山大に比べると女子が多めです。

一般選抜前期後期は男子が多く、学校推薦は今年は女子が多かったです。

 

合格率は、どの選抜でも性別での差はありません

 

合格最低点

2024年の合格最低点は、1500点満点で1189.0点でした。

共通テスト900点のボーダーは河合塾のリサーチで900点中720点、80%でしたので

これを採用すると2次試験600点のボーダーは469.0点、78.2%になります。

山口大学の2次試験ボーダーは近年では7割前後となる年が多いので、2024年はかなり高いです。

しかし、この結果で山口大の2次は8割必要と解釈するのは危険です。

同じ方法で算出した2022年のボーダーは55%でした。

 

 

新課程ということもあって、出題傾向や難易度の大きな変化はいつ起こっても不思議ではありません

過去問や合格最低点を過度に信じた勉強はリスクがあるとみています。

目標数値を持った勉強はメンタルを弱めたり、本番の試験で力が出せなくなることがあることも

知っておいた方がいいでしょう。

 

 

都道府県

山口大学は

都道府県別の入試結果を全学部としては公開していますが

医学部または医学科を特定するデータはありません

 

補足 現浪比に関する考察

山口大学医学部には、かつてから既卒生有利という風説がありましたが

確かに入試結果データからも既卒生が優勢という数値は確認できます。

しかし、入試制度、実施状況、面接での諮問内容をみても

既卒生あるいは現役生に有利な入試を実施している点は見受けられません。

学校推薦では既卒生の出願は1浪までとしているところが多いですが

山口大学は2浪まで出願できます。既卒生の受け入れの特色はこの点くらいです。

 

中国地方の国公立大医学部の特徴として

・広島大学と岡山大学が難易度で拮抗していて、全国的にみても難関校であること

・島根県、鳥取県は公共交通機関で山陽地方とのつながりが弱く、広島、岡山、山口からみると

近くて遠い県であること

・島根大学は2次試験の受験科目が英数のみで、理科を得点源としやすい既卒生が選択しにくいこと

・私大医学部が岡山県の川崎医科大学しかないこと

などから、出願で慎重になりがちな既卒生が山口大学に集中しやすい可能性はあるとみています。

 

2025年の入試変更点

2024年7月時点で発表されている入試変更点を紹介します。

・共通テストに情報が追加されます。

一般入試では、

情報は50点で

共通テストの配点が900点満点から950点満点となります

情報の配点は他の科目の2分の1または4分の1しかありません。

学校推薦Ⅱは定員の増員が予告されていますが、正式決定は秋になります。

現時点では配点は発表されていません。

・学校推薦Ⅱの特別枠(地域枠のこと)出願要件に「山口県医師修学資金の受給が確約できるもの」が追加されます。

これは制度としては従来通りですが、

出願要件に明記することで地域枠で入学した人の枠抜けを防ぐ狙いがあったものと思われます。

・一般入試後期で小論文の試験時間が120分から150分に変更となりました。

 

 

岡山大学は入試制度変更を割と短いスパンで行うことがこれまでにもありましたが、

英語資格についての破格の優遇は2025年入試を含めてわずか2年で終わることになりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

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