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数学の成績が伸び悩んだときに見て欲しい4つの力【科目別学習法】

こんにちは!

「医学部合格専門予備校」の武田塾医進館福岡校の校舎長伊藤です。
今日は受験生が気になる科目ごとの学習方法について教えちゃいます!

 

数学をいくら勉強しても成績が伸びないとき

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「数学が苦手です。苦手克服のために今までたくさん問題を解いて来ましたが、なかなか成績が伸びません。」

こうした受験相談を受けることが良くあります。数学は得意不得意が大きく分かれる科目ですが、理系受験をする上ではやはり超重要科目。ここから逃げることはできませんよね。

「いくら勉強しても全然成績が伸びない」

この原因は、”数学を解く上で、どこでつまずいているか”が解いている本人も理解できていないことに原因があります。
まずはこの「数学に必要な能力」について、理解を深めましょう。

 

数学に必要な能力

数学は1つの問題を解くだけでも、様々な能力が必要です。

具体的には次のような能力になります。

数学スキル

  • 読解力(意図を汲む、単純化する)
  • 分析力(必要な公式や過去に解いた問題と結びつけて解法をイメージする)
  • 計算力(立てた計画に沿ってミスなく計算する)
  • 復習力(得た経験や知識を定着させる力)

数学の問題を解くフローチャート

少し言葉が難しくなったので、それぞれの能力が実際に問題を解く上でどのように使われているのかを見てみましょう。
この問題は2005年、京都大学で実際に出題された問題です。

数学フローチャート

この問題の例でいうと、まず問題を読んで、「きかれていること=答えるべきこと」を整理します。ここで、この問題が

「整数a,bの組み合わせをすべて答えさせる問題」= 整数問題である

ことを読み解けるかどうかが最初のポイント、”読解力”が試されている部分になります。
次に、整数問題と聞いて、「文字の範囲を絞って場合わけする」という解法を連想して、その為に「文字式×文字式=数字」の形を作ることを、知識や経験から思いつけるかどうかが次のポイントです。これには「分析力」が必要で、ここで正しい分析ができていれば、この後に必要な作業のイメージができているはずなので、あとは計算を行うだけになります。

数学は段取り八分。読解力と分析力が鍵

上のフローチャートを見て、どの辺りが苦手そうでしたか?
「自分が苦手なのは分析力だなぁ」と、思った人も多いかもしれません。

でも、意外と多いのが、「読解力」が苦手なパターン。
問題で何が問われているのか整理できていないと、「分析」に必要な情報が集まりません。

特に近年は「思考力」を問う問題が増える傾向にあり、問題文にも工夫が見られます。
問題を見て一瞬「うわ・・・」と、驚かせてくるような問題や、資料や会話文の整理が必要な問題の出題が増えており、今後も増えて行くと考えられるので、「読解力」と「分析力」の両輪をしっかり鍛える必要があります。

計算力があることは大前提。そして何より重要なのが復習力

もちろん「計算力」が無いと、時間内に解き終わらなかったり、計算ミスが多発。最悪の場合計算方法や公式の解き方がわからず全く太刀打ちできなくなるので、計算力がある程度身についていることは数学を取り組む上で大前提になります。

そして、問題文を正しく整理したり、分析する力の背景には、過去の練習の中で得た知識や経験を正しく自分の力として吸収する復習力が何より大切です。いくら努力をしても、その内容が自分の身に定着していなければ、成績の向上が全く望めないからです。

 

それぞれの能力の伸ばし方

それでは早速、それぞれの能力について、自分が出来ているかの確認方法とその力の伸ばし方についてお話ししていきましょう。

計算力の伸ばし方

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先ほどの説明と順番が前後しますが、まずは「計算力」からです。

それは、「計算力」は数学の力の前提条件で、スポーツでいうところの「基礎体力」に当たるからです。
いくら技術があっても、知識があっても、そもそも基礎計算力がなければ全く意味がありません!

計算力が不足している人が陥りやすいパターン

・計算ミスが多い。

・文字の変域を考慮し忘れるなど細かいミスが多い。

・Σやlog、limit、∫ などの処理の仕方に不安がある。

・計算速度が遅く、模試の時間が足りない。(読解力や分析力に問題があるケースも多い)

計算力の改善方法

部活のコーチから、

「基礎体力≒筋力」が圧倒的に足りない!」と、言われたら何をすればいいでしょうか。

そう。筋トレですよね。計算力も同じです。

そもそも計算の進め方がわからない場合は、参考書を見ながらゆっくりでもいいので、解き方をトレースしてみましょう。
あとは、反復練習です。計算力を鍛える練習ではあまり考えなくても大丈夫です。むしろ考えなくても当たり前のように計算ができるくらいまでやりこみましょう。

ただし、計算力が足りてない。という人は、そもそも数学に割いてきた勉強時間が全然足りていない可能性が高いので要注意です!

それは何故か。計算力は塾に行っている行っていないとか、数学が得意、不得意。はあまり関係ない能力です。
やり込めば絶対にできるようになります。

もし「やってもやっても計算の仕方がわからない。」という場合は、学習の方法に大きな問題がある可能性が高いので、今すぐ受験相談をしましょう。

 

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読解力の伸ばし方

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近年、この力を試される機会が急増しています。この傾向は数学だけでなく理科系科目でも特に重要視されていますし、難関大学の問題は意図的にわかりづらい問題文を作っていることも多いので、志望校のレベルが高いほど重要な能力になっています。

読解力が不足している人が陥りやすいパターン

・何を聞かれている問題なのかわからない。

・中学生の時に文章問題が特に苦手だった。

・問題文を読んでも今まで解いてきたどの問題と似ているかわからない。

読解力の改善方法

読解力というのは、もっと平たくいうと、「出題された問題をこれまで解いてきた問題とリンクさせる力」のことです。

もちろん、練習不足で、その問題に似ている問題を今まで解いたことがなければ当然その問題を解けないので、ある程度問題をこなすことは当然です。
その上で、問題文に共通する「キーワード」を意識しましょう。

「重心」、「整数」、「垂直」、「実数解」、「円と接している」

似ている問題同士では、このような共通のキーワードが必ず含まれています。
難関校の問題は、それらキーワードが直接的に表記されておらず、図や問題文からその情報を読み取る必要がありますが、まずはもっと基礎的な問題を通して、どの「キーワード」がどんな「解法」とリンクしているのかを意識して整理すると良いでしょう。

 

分析力の伸ばし方

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分析力と、読解力は非常に近いといいますか、この2つの力を合わせて

「過去の問題や知識と照らし合わせて、解法を想定する。」ことが、分析力の目的になります。

「実数解を求める問題だ!この前やったぞ!」と、過去の問題と照合できても、「どうやって解くんだっけ・・・」
と、なってしまっては意味がないですよね。

分析力が不足している人が陥りやすいパターン

・以前似たような問題を解いたことは思い出せるが、やり方がわからない。

・この値が出せれば答えがわかるのに、それをどうやって出せばいいのかわからない。という事がよくある。

分析力の改善方法

読解力は問題の中で重要な「キーワード」を把握することが大切でした。
分析力はその「キーワード」と、学習した「公式」をリンクさせることが大切です。

よく「数学は暗記科目」なんて言葉を聞きますが、それは「キーワード」を覚えて、それと結びつく「公式」を暗記してしまえば大抵の問題が解けてしまうことに理由があります。

大切なのは、問題を解くときに、その問題の「キーワード」が何で、それから導かれる「解法」や「公式」が何なのかをしっかりと整理しながら学習をすることです。

先ほどのフローチャートを例に出すと、

「整数問題」→文字の範囲を絞って場合わけするはず→因数分解か相加相乗平均がセオリー

「整数問題」というカテゴリーと、「文字の範囲を絞る」という解法をリンクさせ、その方法として「因数分解」と「相加相乗平均」といった公式を連想する訓練を普段から言語化して訓練する必要があります。

 

やっぱり一番大切なのは復習力

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復習力に関しては他の能力と少し違った捉え方が必要です。

復習力は全ての能力の要!

数学の問題を解くために、「読解力」、「分析力」、「計算力」の3つが必要なことはわかりましたね。

「復習力」というのは、それぞれの能力がきちんと身についているのか確認する能力になります。

積極的に自分が「どこの分野が苦手か」、「どんな問題が苦手なのか」、「なんの公式を覚えていない・使いこなせていないか」を分析して、その原因として、先ほどの3つの能力のうちどこが不足しているのかを把握し、不足があるならその部分を補強する。

そんな自己管理を行う能力のことで、極端に言ってしまうと、

この能力さえあれば数学は絶対できるようになります!

 

復習力を身につけるのはなかなか大変

とはいえ、自分に特に不足している能力を探したり、それを補うためにどんな学習をすればいいのかを考えることは結構難しいですよね。

武田塾医進館福岡校では、特にこの復習力を重視していて、復習日・復習内容の精査など、質の高い復習ができるような仕組みを整えています。
全ての問題に対して、不足している力はないか。不足していれば、どういう学習をすれば良いのかを校舎長・講師が一丸となって分析し、生徒に参考書ごと、問題ごとの抑えるべきポイントを教示しています。

また、本校では、塾生ではない生徒でも、今後の学習の参考にできるように上記分析を行う受験相談を受ける事ができます。

科目ごとの学習方法や、進路についての悩みがあれば、まずは校舎長の伊藤まで気軽にご連絡ください!

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