こんにちは。武田塾日吉校です。
9月になって新学期が始まりましたが、
首都圏は分散登校、一部ネット配信授業という学校が多いようです。
毎度のことですが、
この状態がいつまで続くか わかりませんね。
チャート式 基礎からの数学
チャート式とは、
高校生にはお馴染みの数研出版の参考書です。
数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲそれぞれに、難易度別で4種類あり、
表紙の色で区別され、簡単な方から、白、黄、青、赤 です。
よく「青チャート」という言い方をしますね。
実際に、よく使われているのは、
黄色と青で、白と赤は見たことがありません。
さて、表題にした「基礎からの数学」は、青チャートのことですが、
そう聞くと、それほど難しいものではなく、
取りかかりやすい感じに思えますね。
チャート式の構成
章の最初には、基本事項、用語の説明があり、
次に例題があって、着眼点の説明、解答解説、
という具合に、順序よく進めていけるものになっています。
ゼロから始める人も想定したものなので、
教科書を進めながら傍用に、または独学でも できる構成になっています。
また、例題に難易度が5段階でついている点、
解答に丁寧な解説が付されている点でも、
学習者には親切です。
確かにいい参考書ですが、
ということで、お薦めしたい1冊なのですが、
皆さんに、と言えない面もあります。
チャート式は、難しい!
例えば、青チャートですが、
先に書いたようにタイトルは、無理なく進められそうな印象を受けます。
が、実際、けっこう難しいです。
いや、かなり難しいです。
例題に付いている難易度ランクも、
元もとの設定が、けっこうな上位層に限定した中での
1~5ランクじゃないかと思います。
参考までに、タイトルと中身がどうにも一致していないのは、
実は、参考書や問題集によくあることで、
基礎、やさしい、といった言葉がついたタイトル、サブタイトルのものがよくあり、
一方、応用、難しい、難関・・・ というのは、たいへん稀です。
河合塾が出している『やさしい理系数学』という問題集がありますが、
難関大理系を目指す人で数学が得意な人限定、
と言えるような内容です。
これ、知らない人には困りますよね。
「必ずもうかる投資」とかなら、
疑ってかかるのがふつうでしょうけど、
学習参考書とかは、「これ、本当に基礎なの?」
って、ふつう思いませんよね。
チャート式は、問題が多い!
次に、青チャートを見て誰もが思うことは、「厚い!」だと思います。
高校生の学習本で、青チャートほど厚い本は、なかなか ないですね。
辞書か、センター試験過去問30回か、一部の赤本か、ぐらいじゃないでしょうか。
厚くて悪いことはないですが、
それだけ問題数が多ければ、やり切れるのかという問題があります。
単純な計算ドリルならともかく、
難しい問題が満載なので、1問にかなりの時間がかかります。
途中まで進めて やめてしまうのでは、
勉強ができるようになりませんね。
青チャートは、多くの学校で使われている
難しいとがんばる?
難しくて問題数が多い青チャートですが、
実際、数学教材として採用している学校がけっこうあります。
4色(4段階)あるうち、大半が黄色か青(中間の2レベル)なので、
問題レベルが上を取るか下を取るかですが、
そのうちの「上」を選んでいる学校が、少なからずあるのです。
理由はよくわかりません。
考えられるのは、難しい問題をやったらできるようになる、がんばる、でしょうか。
ですが、そういう人もいることは事実ですが、
みんながそうじゃないのも事実です。
塾で見ていると、そうじゃない人の方が多いように思えますね。
勉強内容が難しすぎると、
これは、学力を上げるという点で、
大いに問題があります。
頭を使うのはいいことですが、
問題が難しいために、
時間がかかり、しかも結局わからない、
わかったようで実はよくわかってない、
何とか わかったけど身になる理解として残らない、
ということが、よくあります。
確かに、時間は使うし頭は使うし、
印象としては、がんばった感が残ると思うので、
気分はいいし、
勉強してる感があるかもしれませんが、
実があるかということだろうと思います。
他に、必要以上に難しいことをするために、
自信をなくすとか、数学嫌いになるとかも考えられますね。
青チャートが向く人は、
青チャートを有効に活用できる人は、
以下の①~③すべてに当てはまる人だろうと思います。
① 時間があり、意欲が高い
問題数が多く、1問に時間がかかるので、
時間がある人しかできません。
また、わからないと心が折れやすい人は続かないと思うので、
意欲も意思もある人限定です。
② 高1または2年、或いは浪人
構成上ゼロからとなっているので、
学校それを初めて習っている人にいいでしょう。
浪人の人は時間があるので、
スタートで まずは基礎から
1つひとつしっかり勉強し直すには、
いいかもしれません。
③ 数学が好きで、実際に相当できる
やはり、これが前提になるでしょう。
じゃないと、続かないです。
青チャートが向かない人は、
青チャートを回避したい人は、
以下の①~③どれかに当たる人です。
① 時間がない、勉強時間が短い
向く人の反対なので、まずこれです。
中途半端に終わる可能性大でしょう。
② 受験勉強に使う
絶対にダメではありません。
場合によっては適合する人がいると思います。
ですが、もし ある程度できていて、
あるレベルの練習問題をさらに積むのなら、不向きです。
というのは、青チャートは、ゼロから解説の部分がある一方、
かなり難しい問題もあり、自分のレベル帯のものがどれなのか明確にならないからです。
自分のレベル帯の問題が集められた問題集を
使えばいいと思います。
或いは、基礎から復習スタートというなら、これも不向きです。
基礎からの内容も確かにありますが、
基礎はすぐわかって、
基本問題を少し解いて確認したら、
次は難しい問題を解いてみましょう、
というのが青チャートの構成だからです。
やはり、基礎の復習と基本問題の練習用の本を
使えばいいと思います。
③ 数学が共通テストのみ
青チャートには、このレベルを超えた問題が多いです。
④ 数学が嫌い、苦手
という人は、やめましょう。
青チャートは、
学校で指定され、宿題になっているのなら、
青チャートを進めるのも仕方ないですが、
以上のような訳なので、
青チャートができないから数学が苦手、と思わなくていいです。
また、数学が苦手なのは、青チャートをやっているから、
という人もいるだろうと思います。
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