皆さまこんにちは!武田塾ひたち野うしく校です。
もうすでに受験校を決めた方も多いと思いますが、第一志望は決めたとしても、「滑り止めはどうしよう?」とまだ悩んでおられる方もいらっしゃると思います。
第一志望、第二志望の大学は学びたい分野、大学の立地、校風、就職先…など、自分が重きを置くポイントで決められますが、併願校、特に滑り止めの大学となると「とりあえず受かればいい!」という気持ちのほうが強いと思います。
ただ、その「とりあえず受かる」にはどうすればいいかご存じでしょうか。
「模試でA判定だったから大丈夫」
「自分の偏差値より低い大学だったら安心」
そう考えている方がおられたら、それは要注意ですよ!
正直、模試はあてになりません。
模試なんてそのときの「瞬間最大風速」みたいなものです。たとえその時の結果がA判定でも、それはその時点での、その模試の参加者内におけるA判定であって、実際の入試問題とは全く関係がありません。
その大学の入試問題でどれだけ得点できるか、が重要です。
つまり模試でどんなにA判定をたくさんとっても、その大学独自の問題で得点できなければ意味がないのです。
つまり「合格/不合格」を決める要素は入試当日だけではなく、出願時からすでに戦いは始まっているのです。
もうすでに決めてしまった方も、共通テストの結果次第でもしかしたら併願校に変更が出るかもしれませんので、最終確認の意味合いも含め、知らないと絶対に損をする、併願校の決め方についてお伝えしたいと思います!
併願校の決め方
まずはじめに、併願校の決め方を簡単にご説明いたします。
ダイヤモンド受験がおすすめ
ダイヤモンド受験とは
・チャレンジ校1-2校(D判定(20-40%)・E判定(20%以下))
実力よりもかなり上の大学なので不合格になることは十分考えられます。しかしながら入試問題の傾向を把握し、ご自分の得意な入試方式(例えば英語利用であったり、記述式のほうが得意なので、そういう問題が多い大学のほうが得点しやすい等)であれば合格可能です。
・実力相応校2-3校(B判定(60-80%)・C判定(40-60%))
確率でいけば五分五分~それ以上ですが、安全校というにはもう少し努力が必要なようです。
・安全校1-2校(A判定(80%以上))
常に模試でA判定を出しているようならほぼ合格間違いなしです。しかし、それは模試の上でのこと。実際の入試問題で解けるとは限りません。どんなに優秀な方でも過去問を1度も解いていない大学は落ちる可能性が高いので、油断をせず過去問にはきちんと目を通し1年分くらいは解いておきましょう。
以上のように合計4-6校くらいを受験するとよいでしょう。
(大学は4-6校ですが、私立の場合、選抜方式に様々なバリエーションがあるので、出願はもっと多くなる場合があります)
併願のメリット・デメリット
併願のメリット
当然ですが、出願すればするほど浪人する可能性が低くなり、大学進学できる確率が高くなります。
また滑り止めとはいえ合格していると精神的に余裕が生まれるので、第一志望校の勉強に専念でき合格に勢いがつきます。
また第一志望校試験の前に入試を経験することで、入試特有の緊張感に慣れることができ、本来の実力を発揮できます。
併願のデメリット
①入学試験にかかる時間がもったいない
②スケジュールが過密になると体力面・精神面に負担がかかる
③入学後に目標を見失うような出願は避ける
④受験料がかさむ
以上のようなメリット、デメリットが考えられます。
今回は主にデメリットについて詳しく解説したいと思います。
時間と体力の分散
複数の大学に受験すると、それぞれの受験対策や試験勉強にかかる時間やエネルギーが分散されます。十分な準備ができないまま受験すると、結果が思わしくないことがあります
受験費用の増加
共通テスト単独利用方式、共通テスト併用方式(共通テストと大学個別試験を併用する)、大学独自試験方式、グローバル方式(英検などを利用する)、全学部統一入試方式…など、各大学で様々な入試方式が行われています。それらをうまく利用すると、1つの大学で9回以上受験できる場合もあります。どうしても行きたい大学であればそれをフル活用してほうがよいですが、併願校までそれをやると、受験費用がかさんでしまいます。
また受験料だけではなく交通費、遠方の場合は宿泊費も考えなければなりません。
受験ストレスの増加
複数の大学に併願する場合、試験の数や期間が増え、その分ストレスも増加する可能性があります。精神的な負担が大きくなることで、本来の実力を発揮できない場合があります。
また滑り止めに落ちたときのダメージを本命試験まで引きずってしまうこともあります。
入試対策の遅れ
各大学の入試要項や出題傾向が異なるため、対策が追いつかないことがあります。効果的な対策ができないまま受験すると、結果に影響を与える可能性があります。滑り止め大学の対策に時間を費やしてしまって第一志望の大学の対策がおろそかになってしまった、ということにならないようにしましょう。
入学後に目的を見失う?!
「どうしても◯◯大学に入りたい!」ということで、その大学の全学部を受験する方もおられるでしょう。でも本当は文学部で日本文学を学びたいのに、経済学部に行くことになったとしたらどうでしょう?本当に年間やる気を維持できるでしょうか。
どんなに憧れている大学でも、勉強をして卒業をしないといけません。よって入学後のこともきちんと考えて滑り止めを決めましょう。
失敗しない併願校選びとは
第一志望校の出題傾向に似た大学を選ぶ
受験に必要な科目をそろえる
第一志望が英語、国語、社会で受験するのに、併願校に数学や小論文が必要となるのでは併願校対策に負担が生じてしまいます。そのようなことにならないよう、併願校の出題傾向には十分注意しましょう。
選択科目にも注意
第一志望で社会は政治・経済で受験をするのに、併願校の社会に政治・経済がない場合もありますので、受験科目には特に気を付けましょう。
出題形式にも注目
出題形式はその大学のカラーがよく出るのと同時に、ほぼ毎年同じ形式なので傾向をつかみやすいです。そこで
・マークシート方式のみか、記述も含まれるのか
・記述の分量は多いか、少なめか
など、特徴をつかむことが重要です。記述式のほうが得意な方は、そちらが多い大学を選んだ方がよいですよね。過去問を書店でパラパラ見るだけでも違いますので、出願を検討する際には必ず確認してください。
入学手続き締切日もしっかり確認を!
忘れてはいけないのが、入学手続き締切日です。せっかく合格をしても、締め切りまでにこちらを入金しないと合格は取り消しされます。どの大学も30万円前後ですが、滑り止めに30万、実力相応校に30万、チャレンジ校に30万と支払っていくとかなりの金額に。滑り止めの入学手続き締切日の前に、実力相応校の合格発表がくれば、滑り止めのほうは支払わずに済みますので、損をしない受験プランを組み立てましょう。
まとめ
併願校選びを失敗すると、第一志望の大学入試にまで影響が及びます。共通テストの結果次第で、今まで考えていた併願校に更に追加出願をするということも考えられますので、併願校の最終チェックをすることをおすすめします!