皆さまこんにちは!武田塾ひたち野うしく校です。
共通テストまであと数週間となりました。冬休みに入り、受験生は1日10時間以上勉強し、Z会や河合塾などで出版されている実践模試(共通テストと同様の出題形式)を使って勉強している方も多いと思います。
共通テスト実践模試は、出題の傾向や時間配分などを体感するのにはとてもよいと思います。しかしながら科目数が多いため、とにかく時間がかかります。というのも、通常の問題集であれば不得意分野だけを選んで解けますが、テスト形式になりますと得意な問題まで解いてしまうからです。(もちろん総合得点を確認するためには全て解く必要はあるのですが)
そこで今日は、多くの時間を費やして解く共通テスト実践模試をフル活用する方法をお伝えしたいと思います。
得点分析シートの作成
問題を解く前に得点分析シートを作成します。
内容 | 配点 | 第1回 | 第2回 | … | 平均 | |
大問1 | 評論 | 50 | ||||
大問2 | 小説 | 50 | ||||
大問3 | 古文 | 50 | ||||
大問4 | 漢文 | 50 | ||||
合計 | 200 |
科目によって大問数が変わりますが、大問ごとに何点取れたのかが一目でわかるようにします。
センター試験ではどの教科も大問ごとの出題内容はほぼ同じでしたので(例えば国語だったら毎年大問1は評論文、大問2は小説、大問3は古文、大問4は漢文というように)、おそらく共通テストもそれを踏襲すると考えてよいでしょう。
このように大問ごとの傾向が同じであれば、いつも低い得点の大問=苦手分野だとわかります。
この得点分析シートを全科目分作成します。
自己分析
まず最初に自分はどの科目で何点取ったらいいのか、目標とする点数を決めます。そして次に実践模試の得点と目標とする得点を比較し、自分が今なにを優先すべきか分析します。
1.目標とする得点を決める
まず最初に志望大学の得点率を調べます。
前回に引き続き、A君(筑波大学 理工学群)をモデルとして考えていきましょう。
筑波大学理工学群を目指すとなると、共通テスト得点率が80%前後となっているので、900点中720点以上ほしいところです。
(大学によって各科目の配点は異なりますが、ここでは話を分かりやすくするために全科目100点で計算します)
2.実践模試を解く
実力を知るため、実践模試を2回分解き得点分析シートに記入していきます。
内容 | 配点 | 第1回 | 第2回 | … | 平均 | |
大問1 | 評論 | 50 | 32 | 28 | 30 | |
大問2 | 小説 | 50 | 12 | 10 | 11 | |
大問3 | 古文 | 50 | 28 | 30 | 29 | |
大問4 | 漢文 | 50 | 30 | 36 | 33 | |
合計 | 200 | 102 | 104 | 103 |
A君の得点と目指す得点
現時点での得点 | 目指す得点 | |
英語リーディング | 90 | 90 |
英語リスニング | 85 | 90 |
数学ⅠA | 90 | 90 |
数学ⅡB | 80 | 90 |
物理 | 90 | 90 |
化学 | 80 | 85 |
地理B | 70 | 75 |
現代文(評論) | 30 | 30 |
現代文(小説) | 11 | 20 |
古文 | 29 | 35 |
漢文 | 33 | 35 |
合計 | 688 | 730 |
※後述の説明のため、国語だけ分野ごとにわけました。
3.得点表の分析
A君の場合は国語や地理が苦手なので、今まであまり勉強してきませんでした。よって得点も低いです。一見すると国語と地理はまだまだ伸びる余地がありそうですが、どうでしょうか。
力を入れるべき科目は
国語と地理は
・共通テストでしか出題されない
・もともと苦手であること
を考慮すると、そこに時間をかけても今から得点が飛躍的に上がることはないでしょう。反対に、英語と理系科目は国立二次試験でも重要になりますし、もともと得意なのであればやればやるほど比較的すぐに得点が上がります。つまりこれからは効果の出る科目に力を入れたほうが得策であるということです。
重点的に勉強する科目
英語、数学、物理、化学
配点の高い科目、二次試験でも必要な科目には時間を多く割り当てます。
化学は他の理系科目に比べて若干苦手なようですが、時間をかければなんとかなると思いますので他の理系科目よりも多めに設定します。英語も全般的にはよくできているのですが、全くやらなくなるとリスニングや速読力が落ちてしまいますので、1日1回はリスニングと長文を解くようにしましょう。
あまり時間をかけたくない科目
現代文(小説)、地理
今からでも得点UPできそうな分野を探してリストアップし、そこだけ集中して勉強します。
例えばA君の国語の場合
第1問(評論)30/50
第2問(小説)11/50
第3問(古文)29/50
第4問(漢文)33/50
となっています。
評論:時間をかければなんとなくわかる
小説:自信を持って選んでも間違っていることが多い
古文:文法問題は得意だが内容解釈は解けない
漢文:句形の暗記はできているが、内容がわからない
といった状態であるとします。
その場合ですと、今からやるべきことは
評論:キーワード読解などで語彙の確認
小説:特になし(実践模試などを解いたときに解説をよく読む程度)
古文:文法分野に限定し確実に得点できるような勉強をする
漢文:漢字の意味を覚えて問題文の意味がわかるようにする
など、今足りていないけれどもそこをやれば確実にUPするという箇所を限定的に勉強しましょう。
地理も同様に分析します。
共通テストまでの時間は限られていますので、より効果のあるところを重点的に勉強するのが得策です。
実践模試の取り組み方
1.問題を解く
2.答え合わせをする
3.得点表に記入
4.間違えた問題に付箋を貼る
5.解説を読み理解する
6.弱点の箇所を把握する
7.その弱点をどう攻略するか考える
8.翌日もう一度解く
落としたらダメ!な問題を確実に取れるようにする
古文漢文は「これなら得点できる」というものがはっきりとしているので、そこだけを重点的に勉強します。
特に比較的簡単な文法問題で取りこぼしがないかチェックする必要があります。文法問題では本文をしっかりと読まなくても解答できるものも多いので、そういったものを確実に得点できるように対策を練りましょう。
やることを細分化する
足りていないところを行うのに必要とする参考書や問題集を探します。といっても新しく購入するのではなく、まずは今まで使用していた参考書で十分です。今の時期から新しい参考書に手を出すのはあまりよくないので、手持ちの参考書を見て足りないと思ったら購入しましょう。
問題の解きっぱなしは厳禁
間違えてしまった問題には必ず
1.付箋を貼る
2.解説にマーカーをつける
3.次に間違えないようにするために必要なことをノートに書く
ということをしましょう。
間違えた問題は翌日必ず解く
全ての問題を解き直せればよいのですが、もうそんな時間的余裕はありません。
今は重要だと思われる科目を厳選しそれには時間をかけますが、そうでない科目は時間をかけずに復習をします。
※時間はかけませんが、やる時は「その場で全て覚える!」くらいの気合で取り組みましょう!
間違えた問題の解決法を探る
「ここを間違えたのならこの暗記を重点的に」
「これが解けなかったのはここの知識が弱いから」
など、間違いには必ず理由があります。
せっかくテストをして自分の間違いに気づくことができたのですから、次回間違えないようにするためにはどうしたらいいのか、徹底的に分析しましょう。
まとめ
学校や塾の先生に相談を
この得点分析シートを先生に見せれば、先生は弱点をすぐに見抜きよりよい解決方法を教えてくれるはず。どうしたらよいのか悩むようなことがあったら、気軽に先生に質問しましょう!
間違えた問題は宝の山です。そこだけ勉強を強化すれば高得点間違いなしなんですから!しっかりと復習&対策をして、共通テストでよい結果を出せるようにしましょう!
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