皆さまこんにちは!武田塾ひたち野うしく校です!
理系に進学したいと決めたものの、どこの学部にしようか迷っている方はいらっしゃいませんか?
大学パンフレットを見ると理系には「医学部」「薬学部」「農学部」「理学部」「工学部」「理工学部」など色々な学部があることがわかります。
そのうち「医学部」「薬学部」「農学部」はどのようなことを学ぶのか分かりやすいと思いますが、「理学部」「工学部」「理工学部」については、どのような違いがあるのかちょっとわかりにくいですよね。
そこで今日はそれらの学部の違いをわかりやすく説明したいと思います。
(データは東京理科大学のパンフレットを参考にしています)
各学部の違い
理学部
主な学科
数学科、物理学科、化学科、生物学科、地球惑星科学科
理学部は自然界に存在する様々な物質や諸現象について、それらの本質を見極め、その背景にある法則を発見し、自然に関する真理を探究する学問です。
「基礎研究分野」とも言われ、研究に対する基礎や土台となる部分を学びます。研究者を目指す方は理学部に行くことが多いようです。
理学部の魅力
自然現象でまだ解明されていないことを研究し理論的に解明し追求するので、その分野が好きな人にはとても楽しい学問だと思います。
工学部
主な学科
電気工学科、機械工学科、工業化学科、建築学科
工学部は「応用研究」と言われ、理学分野で解明された知識や理論をもとに、生活の役に立つ製品などを開発します。
機械や自動車などのメーカーで技術職(研究開発)として就職する方が多いようです。
工学部の魅力
役に立つ商品を開発し、制作する学部なので、「ものづくり」が好きな人に向いています。
理工学部
主な学科
情報科学科、応用生物科学科、先端化学科、電気電子情報工学科、土木工学科
理工学部は、理学部の理論的な解明から工学部のものづくりを融合した学問となります。
理学部の基礎研究と工学部の応用研究を学びますが、基本的には工学部寄りの学問となります。
工学部と同じくメーカーに就職して技術職として働くか、プログラマーとして活躍する方も多いようです。
理工学部の魅力
理学部の理論的な分野と工学部の技術的な分野を学べるので、どちらにも興味がある方におすすめです。
取得できる資格
理学部
中学校教諭一種免許状、高等学校教諭一種免許状、測量士、測量士補、学芸員
工学部
一級建築士、電気主任技術者、電気通信主任技術者、電気工事士、自動車整備士、ボイラー取扱主任者、毒物劇物取扱責任者、危険物取扱者(甲種)、公害防止管理者
理工学部
中学校教諭一種免許状、高等学校教諭一種免許状、測量士、測量士補、危険物取扱者(甲種)、技術士、電気主任技術者、電気通信主任技術者
大学院進学率の違い
東京理科大学のパンフレットを基に大学院進学率を調べてみました。
2020年度 | 2019年度 | 2018年度 | |
理学部 | 53.1% | 53.3% | 51.1% |
工学部 | 66.4% | 65.8% | 61.6% |
理工学部 | 55.7% | 52.5% | 51.0% |
工学部は60%以上の学生が大学院に進学し、理学部と理工学部は50%が大学院に進学しているので、学部間の差はさほどないと思います。
就職の違い
学部によって就職先に違いがあるのかを調べてみました。
(東京理科大学2018年~2020年3月 学部卒の主な就職先一部抜粋)
理学部
情報通信業:NECソリューションイノベータ、NTT東日本
教育・学習支援業:公立高等学校、公立中学校、私立中学校・高等学校
金融・保険業:日本生命保険、みずほ証券、三菱UFJ銀行
機械器具:NEC、ソニー、日立製作所
傾向
情報通信業が一番多く、次に教育・学習支援業(教員)になる学生が多いようです。
また金融業、機械器具に就職する学生もいます。
工学部
建設業:旭化成ホームズ、大林組、鹿島建設、積水ハウス、戸田建設
不動産・物品賃貸業:小田急不動産、三井不動産リアルティ
公務員:国土交通省、厚生労働省、東京都特別区
機械器具:IHI、コニカミノルタ、スズキ、トヨタ自動車、パナソニック、ホンダ
電子部品・サービス業:TDK、東京エレクトロン、NEXCO中日本
傾向
建築学科では建設業が一番多く、その他の学科では機械器具、情報通信業が多くなっています。また公務員を目指す学生も割と多くいます。
理工学部
情報通信業:NECソリューションイノベータ、NTTコムウェア、富士通
機械器具:キヤノン、東芝、パイオニア、SUBARU、三菱自動車工業
サービス業:アクセンチュア、東京エレクトロンFE、メイテック
建設業:清水建設、大成建設、大林組、熊谷組、一条工務店、ポラス、住友林業
運輸・郵便業:JR東海、JR東日本
公務員:国土交通省、東京都特別区
傾向
土木工学科の学生は公務員、建設業に就職する学生が多いです。
建築学科は建設業が多いですが、その他学科では情報通信業、機械器具に就職する方が多いです。
※こちらは学部卒の就職先であって大学院卒となるとまた変わってきます。(情報通信業よりも機械器具、化学工業に就職する割合が増えます)
まとめ
学ぶ分野に関して
理学部 自然現象を理論的に解明し、証明する
工学部 ものづくりに関する知識や技術を学ぶ
理工学部 理学部の理論的な分野と工学の技術的な分野を学ぶ
といった違いがあるようです。
大学院進学率について
工学部が60%と若干多いようですが、理学部、工学部も50%を超えているのでさほど差はないと言えるでしょう。
就職先について
・「工学部建築学科・理工学部土木工学科→建設業」というふうに、学ぶ分野と就職先がほぼ一致している場合を除いてはどの学部も情報通信業、機械器具が多い
・教員になる学生が多いのは理学部
という傾向がみられます。
理学部で数学や物理を専攻した学生は論理的思考や分析能力が優れているので、こういったスキルを武器にエンジニアやアナリストとして求められることが多いようです。
工学部・理工学部ではものづくりに関わる技術や知識を即戦力と捉えられているので、工業系の業種からの求人が多いです。
同じ企業に就職したとしても、求められる力は理学部、工学部・理工学部で違いがあるようなので、将来、自分がどんな職種に就きたいかを考えてから志望学部を決めたほうがよいでしょう!
【武田塾ひたち野うしく校 公式LINE】