皆様こんにちは!
武田塾ひたち野うしく校です。
東京理科大といえば、「早慶上理」と一括りにされるように、私立理系大学の最上位校で東京大学や東京工業大学を受験する方でも滑り止めにする方が多く人気があります。
早稲田、慶応、上智、理科大の順番になっていますが、上智ははやり文系がメインの学校ですので、理系の学科が限られていることや研究力、設備の充実度を総合的に判断すると、理系でガッツリ学びたい方にとっては理科大の方が人気のようです。
そこで東京理科大学のことをもっと知りたくて、最新パンフレットを入手しました。
パンフレットには学校紹介の他、入試に関する情報が満載で、昨年度の倍率や合格最低点は特に気になるポイントではないかと思います。
そこで早速2021年度の一般選抜結果を見たところ「もしかしたら理科大は思っているよりも受かりやすいかも?」という印象を受けました。
情報分析がカギ
理科大の入試を研究し、より合格に近づくためのノウハウをお知らせしたいと思います。なお、理科大には夜間理学部がありますが、ここではそちらのデータは割愛させていただいております。また推薦入試に関する情報も同じく割愛し、今回は一般入試の情報のみを掲載させていただきました。
入試制度
A方式
「大学入学共通テスト」を利用した入学試験です。
受験科目
「外国語200点」「国語200点」「数学200点」「理科(1科目)200点」合計800点で判定されます。
英語(リーディング100点→150点満点、リスニング100点→50点満点に換算し合計して200点満点とする)
募集人数
理学部第一部120 (全学科各20名)
工学部80 (全学科各16名)
薬学部30 (全学科各15名)
理工学部205 (電気電子情報工学科は25名、その他は各20名)
先進工学部60 (全学科各20名)
経営学部94 (国際デザイン経営学科は20名、その他は各37名)
「20名なんて受かるはずない!どうせ合格者は東大とか東工大とか受ける人ばっかりなんでしょ!」って思った方も多いはず。確かに20名しか合格できないのならばそう考えるかもしれません。では実際の合格者人数はどうなっているのか見てみましょう。
合格者人数
<理学部第一部>
募集人数120 受験者数2371 合格者数1124 倍率2.1
<工学部>
募集人数80 受験者数2324 合格者数928 倍率2.5
<薬学部>
募集人数30 受験者数1054 合格者数401 倍率2.6
<理工学部>
募集人数205 受験者数3840 合格者数1768 倍率2.1
<先進工学部>
募集人数60 受験者数1625 合格者数494 倍率3.2
<経営学部>
募集人数94 受験者数876 合格者数374 倍率2.3
どの学部も募集人数の4~9倍くらいは受かっていることがわかります。
合格最低点
<理学部第一部>
数学641 , 物理656 , 化学625 , 応用数学604 , 応用物理609 , 応用化学657
<工学部>
建築661 , 工業化学613 , 電気工638 , 情報工682 , 機械工646
<薬学部>
薬学650 , 生命創薬科学641
<理工学部>
数学592 , 物理626 , 情報科学647 , 応用生物科学647 ,
建築618 , 先端化学620 , 電気電子情報工630 , 経営工641 , 機械工642 , 土木工588
<先進工学部>
電子システム工654 , マテリアル創成工618 , 生命システム工669
<経営学部>
経営628 , ビジネスエコノミクス609 , 国際デザイン経営640
合格最低点の低い学科
- 理工学部 土木工学科 588点(73.5%)
- 理工学部 数学科 592点(74%)
受験するメリット
・共通テストの得点だけで判定されるのでわざわざ試験会場に行かなくてすむ
「理科大は75%(600点)を超えないと受からない」って思っている方も多いと思いますが、なんと、理工学部 土木工学科は今年、73.5%(588点)で合格しています!普段「600点ギリギリかも」という方も、ぜひ諦めずに出願してみてください!
B方式
大学独自の入学試験です。
受験科目
「英語100点」「数学100点」「理科100点(1科目)」
倍率
<理学部第一部>
数学3.3 , 物理2.7 , 化学2.8 , 応用数学2.8 , 応用物理2.0 , 応用化学2.6
<工学部>
建築3.9 , 工業化学2.2 , 電気工2.9 , 情報工6.0 , 機械工3.3
<薬学部>
薬学3.3 , 生命創薬科学2.5
<理工学部>
数学2.0 , 物理2.5 , 情報科学 3.1, 応用生物科学2.4 ,
建築3.0 , 先端化学2.0 , 電気電子情報工2.1 , 経営工2.8 , 機械工2.8 , 土木工1.8
<先進工学部>
電子システム工5.9 , マテリアル創成工3.4 , 生命システム工3.1
<経営学部>
経営3.4 , ビジネスエコノミクス3.2 , 国際デザイン経営7.5
倍率の低い学科
各学部により試験問題が違い、また理科の選択科目も違うので単純に比較はできませんが、結果だけをみると以下のようになりました。
1.理工学部 土木工学科 1.8倍 187/300点
2.理学部第一部 応用物理学科2.0倍 144/300点
理工学部 数学科2.0倍 279/400点
理工学部先端科学科 2.0倍 196/400点
こちらでも理工学部 土木工学科が一番入りやすかったようです。
受験するメリット
・募集人数が一番多い
・同一日の試験に限り併願できる
・学部ごとで入試日が違うので、似たような学科を併願しやすい
C方式
「大学入試共通テスト」と理科大独自の入学試験を併用します。
受験科目
・共通テストを利用する科目
「外国語100点」
英語(リーディング100点→150点満点、リスニング100点→50点満点に換算し合計して200点満点とし、それを100点満点とする)
「国語200点」
200点を100点に換算します。
・大学独自の試験
「数学150点」
「理科150点」
※理学部第一部数学科、理工学部数学科、経営学部は数学のみの受験も可能です。
募集人数
ほとんどの学科が10名です。
受験するメリット
狭き門のように感じられますが、
・A方式(共通テスト利用)よりも受験者数が少ない
・共通テスト受験後に出願できる
→英語と国語の結果がよければ合格する可能性が高まる
・学部を超えて学科まで併願できる(グローバル方式との併用は不可)
倍率の低い学科
1.理学部第一部 応用数学科 1.6(319/500点)
2.理工学部 数学科 2.1(339/500点)
3.理工学部 建築学科 2.3(358/500点)
今までの入試方式では倍率の高かった建築学科が、この方式ではかなり低い倍率になっています。
グローバル方式
英語の資格・検定試験のスコアを出願資格とし、大学独自の入学試験を行います。スコアに応じて得点が加算されます。
加点について
おそらく多くの人が受験すると思われる英検について詳しく記載しますが、GTECやTEAPなどのスコアも使用可能です。
英検(スコア)※級は問わない
1400-1699 0点
1700-1949 +10点
1950-2299 +15点
2300-2599 +20点
2600-3299 +22点
3300-3400 +25点
英検の級とスコア
3級1456-2200
準2級 1728-2400
2級 1980-2600
準1級 2304-3000
1級 2630-3400
準2級でも2400に近ければ+20点の加点がもらえます。
逆に2級でも2299以下であれば+15点となってしまいます。
受験科目
〇大学独自の試験(325点満点)
「数学150点」
「理科150点」
※理学部第一部数学科、理工学部数学科、経営学部は数学のみの受験も可能です。
募集人数
ほとんどの学科が5名です。
倍率の低い学科
1.理工学部 数学科 2.0 (185/325点)
2.薬学部 生命創薬科学科 3.1 (251/325点)
3.理学部第一部 化学科 3.2 (246/325点)
理工学部 応用生物科学科 3.2 (228/325点)
受験するメリット
・数学、理科は得意だけど英語が苦手という人
・英検3級でスコアが低くても受験できる(加点はつかない)
・英検3級でも高得点であれば+15点加点される
・英検2級あれば+15点加点
・学部を超えて学科まで併願できる(グローバル方式との併用は不可)
まとめ
以上が昨年度の一般入試結果のまとめとなります。
今回は倍率や合格最低点を基準に「受かりやすさ」を検証しましたが、ここに掲載したデータはあくまでも2021年度入試の結果であって、2022年度入試がそれと同じであるというわけではありません。(実際、理工学部土木工学科でも倍率が高い年もあります)
次回は多彩な入試制度をうまく組合わせて、更に受かりやすくする方法や、同じ学科名でもキャンパスによって合否に違いがあるのかについて等、お伝えできればと思います。
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