私、枚方校の校舎責任者のトミナガが、
・今「読んでいる本」
・読み終わった本をもう一度「読み直している本」
をネタにして、私自身が、
・刺激をうけたこと
・感激したこと
・伝えたくなったこと
を徒然なるままに書き記していきたいと思います♪
「○○ができたら、ご褒美をあげるよ」に効果はあるのか?
今回、ネタにさせていただくのが、
↑↑↑クリックできます↑↑↑
「哲学」にまつわる、50個のテーマ別の短いお話がのっています。
個人的にメチャクチャおススメです♪ 現代文が伸びてきた感覚がある受験生なら、読んでおいて絶対に損はありません! 受験生・保護者・ビジネスマンの方々、どなたが読まれても納得の一冊だと断言します♪ |
今回取り上げたいお話のタイトルは、
「予告された報酬」
です。
予告された報酬
結論から言うと、
受験生に対して「テストの点数が良かったら、お小遣いを増やしますね♪」といった『予告された報酬』は、 良い効果を及ぼしにくい |
ということです。
※最初に断っておきますが、報酬そのものが悪いのではありません。報酬の『与え方』でその効果は変わってきます。その内容のブログはまた後日♪→こちら(^^)
まず、みなさん、
「ろうそく問題」をご存じでしょうか?
ろうそく問題とは、
被験者(実験を受ける人)に、
・一束のマッチ
・一箱の画びょう
を渡して次のように指示を出します。
コルクボードの垂直な壁にろうそくを固定して点火しなさい。ただし、溶けたろうが下のテーブルにしたたってはいけません。
(Wikipediahttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%A6%E3%82%BD%E3%82%AF%E5%95%8F%E9%A1%8Cより)
さて、皆さんなら、この問題をどのようにクリアしますか?
↓
答
え
は
こ
ち
ら
♪
↓
(Wikipediahttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%A6%E3%82%BD%E3%82%AF%E5%95%8F%E9%A1%8Cより)
画びょうが入っていた箱を利用するのがミソですね!
「画びょうの箱」として認識してしまうと、他の用途が思いつきにくくなるのですね♪
(用途の思い込み[機能認識の固着]についても別のブログで書けたら♬)
皆さん、思いつきましたでしょうか?
そして、思いつくまで『どれくらいの時間』がかかりましたでしょうか??
(この問題を与えられた成人の多くは、だいたい7~9分程度で答えを思いつきます。)
ここからが本題です!
まず、上の本の文章を引用させていただきます。
…ニューヨーク大学のグラックスバーグは、この「ろうそく問題」を(中略)被験者に与える際、「早く解けた人には報酬を与える」と約束することで、アイデアを得るまでにかかる時間は際立って「長くなる」ことを明らかにしました。1962年に行われた実験では、平均で3~4分ほど長くかかったという結果が出ています。つまり、報酬を与えることによって、創造的に問題を解決する能力は向上するどころか、むしろ低下してしまうということです。実は、教育心理学の世界では、この他数多くの実験から、報酬、特に「予告された」報酬は、人間の創造的な解決能力を著しく毀損することがわかっています。(『武器になる哲学』山口周、KADOKAWA、2018年、P136,138)
な、な、なるほど…。。。
「○○ができたら、●●あげる♪」といってあげれば、
相手の馬力をあげられるように考えてしまいますが、
逆にその人の生産性を下げてしまうのですね…
そして、生産性低下よりさらに怖いのがこちら、、、
…予告された報酬は、すでに面白いと思って取り組んでいる活動に対しての内発的動機付けを低下させる…(『武器になる哲学』山口周、KADOKAWA、2018年、P138)
そもそも(勉強が)『面白いから』頑張っていたのに、
⇓ 「上手くいったらお小遣いあげる♪」
『面白い』というモチベーションが消えて、
『お小遣いのために』頑張るようになっちゃう…
(しかも、生産性が落ちる)
これは残念な変化ですね。。。
さぁ!今回のブログの〆として、最後の引用です。
少し表現・言い回しが難しく感じられるかもしれませんが、ゆっくり読んでみてください♪
デシ(ローチェスター大学の心理学教授)の研究からは、報酬を約束された被験者のパフォーマンスは低下し、予想しうる精神面での損失を最小限に抑えようとしたり、あるいは出来高払いの発想で行動したりするようになることがわかっています。つまり、質の高いものを生み出すためにできるだけ努力をしようということではなく、最も少ない努力で最も多くの報酬を得られるために何でもやるようになるわけです。加えて、選択の余地が与えられれば、そのタスクを遂行することで自分のスキルや知識を高められるような挑戦や機会を与えてくれる課題ではなく、最も報酬が多くもらえる課題を選ぶようになります。(『武器になる哲学』山口周、KADOKAWA、2018年、P138)
平たく言えば、
・確実に効果がありそうな、目先のものは頑張れる。
→「学校のテストは、一夜漬けでなんとかするぞ~(何とかなりそうやし)」
・とりあえず結果が出そうなものだけにとりかかる。
→「(今から何しよう…?)よし、とりあえず明日のことだけしよう♪」
・達成が不確実な大きな目標に対しては、努力することを尻込みする。
→「もし一生懸命勉強しても、受験で失敗したらカッコ悪いし悲しい…(最初からあきらめよう)」
このような思考回路に、脳が強化されてしまうのですね…怖
(なんか高校生・大学生のときの私トミナガも、こんな考え方を持っていたような笑)
繰り返し断らせていただきますが、
報酬そのものが悪いわけではありません。
そのあたりのことはまた別のブログで♪
→こちら(^^)
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