国公立の美術系大学 に合格するには何をすればいい?
こんにちは!武田塾枚方校です。
最近はかなり冷え込む日々が続いていて、カイロが手放せません(´・ω・)
朝布団からやっとの思いで出られたとしても、キンキンに冷えた水で顔を洗うのが辛すぎます(´;ω;`)
さて、今回は少しニッチな内容です。
これは筆者の実体験を基にした内容ですので、全員に当てはまるものではないかもしれませんが、
「勉強と実技の対策をどういう風に両立させればいいのか」
「どのくらいできておく必要があるのか」
「塾に通う必要はあるのか」
などと悩んでいる方に、少しでも参考になれば良いなと思い記事に致しました。
そもそも 画塾 って行かなきゃいけないの?
画塾に行く必要性
まず、美大に行こうと思ったら画塾に通うことは必須に近いです。
厳しい言葉を言うようですが、「美術は成績良いから画塾行かなくていいかな?」なんて考えでは受かることは不可能です。
学校の美術の授業と、美術系大学の実技試験は全くの別物であると考えた方が良いでしょう。
まず、美術系大学と一口に言っても、日本画・油画・デザイン・彫刻などなどたくさんの学科・専攻が存在します。
そして、多くの学科・専攻で課される「デッサン(素描)」という試験は、学科・専攻によって出題のされ方が大きく異なります。
金沢美術工芸大学の昨年度の試験を一部例に挙げると、専攻によって全く違った問題になっていることがわかります。
(参照元: https://www.kanazawa-bidai.ac.jp/admission/passedworkyear/reiwa2/ )
■油画専攻
木炭デッサン 又は 鉛筆デッサン
試験時間/試験時間/10 時間(1日目 5時間/2日目 5時間)
【問題】
石膏像 ミケランジェロ胸像をデッサンしなさい。 背景の有無は自由とするが、試験用紙は縦位置で使用すること。
■彫刻専攻
木炭デッサン 又は 鉛筆デッサン
試験時間/7時間
【問題】
「石膏像円盤投げ半身像」をデッサンしなさい。
■視覚デザイン専攻
鉛筆デッサン
試験時間/5時間
【問題】
与えられたモチーフと「自分の手」を自由に構成し、描写しなさい。
このように、試験時間も条件もバラバラに設定されています。
専攻によって求められる技術が違うので当然のことと言えますが、
どんな絵を描けば合格できるかというのは自分一人で判断できるものではありませんよね。
過去作品を見ていたとしても、当日全く同じ問題が出ることはありませんし、
全く想像もしていなかったような問題が出ることもよくあります。
そんな状況でも合格をしている人たちに共通していることは、
基礎的な画力を磨き上げていて、且つ、多くの実践経験を積んでいるという点です。
勉強に置き換えて考えても同じです。
難関大学に合格しようと思ったら基礎知識は漏れなく頭に入れておかなければなりませんし、
そのうえで何度も演習を繰り返し、何年分もの過去問を解いて傾向を掴まなければいけません。
そこまでやり込んだ人は、見たことのない初見の問題でもあらゆるパターンを想定して解法を導くことができます。
では、勉強と美術の対策で違う点は何でしょうか?
美術には答えがありません。
つまり、勉強のように答えや解説を見て自己解決するということができないのです。
自分の描いた絵が模範解答と違っていても、それが完全に間違っているとは言い切れませんよね。
構図はどうなのか、モチーフの把握はできているか、密度は適正なのか、などを
自分一人で判断できれば画塾に行く必要はありませんが、そんな人はまずいません。
プロの方から絵の講評を受け、他の受験生の絵を見ることで初めて自分の立ち位置を知ることができます。
これなくして画力向上は見込めません。
ちなみに、私が進学した大学の同じ学科の子は全員が画塾出身者でした。
恐らくですが、他の大学の学生も大多数は画塾に通っていた経験があると思われます。
いつから通い始めるべき?
多くの大学ではデッサンのほかに色彩構成や立体構成などといった複数の実技試験を課されます。
つまり、デッサンの練習だけでなく他の実技試験対策も必要になります。
まずはデッサンの描き方から学ぶことになりますが、これが上達するのにめちゃくちゃ時間がかかります(´ρ`)
何枚も描いて描いて描き続けて、たくさん失敗して、またそこから学んで少しずつ描き方を会得していきます。
これに要する時間というのは人それぞれではありますが、目安としては2~3年くらいでしょうか。
つまり、多くは高校1年生や高校2年生から画塾に通い始めています。
もちろん高校3年生から始めても合格する方はいらっしゃいますが、これは稀なケースだと思っておいた方が良いです。
筆者は高校1年生から本格的に学び始めましたが、それでも上達しきれませんでした。
デッサンができない分、色彩構成でなんとかカバーして合格できましたが、かなりギリギリでした(´ρ`)
とくに難関美大を目指す場合は、早めに通っておくことをお勧めします。
共通テストの対策について
どのくらい勉強しておくべき?
これは学科によるのですが、どこの大学もだいたい芸術学科は得点率が高いです。
美術界の東大と呼ばれる東京藝術大学の芸術学科は、
共通テストのボーダーはおよそ83%(※河合塾の情報を参考にしています)と言われています。
ほかの学科はだいたい50%台程度で、そこまで高いわけではありません。
ちなみに、武田塾枚方校から一番近いのは京都市立芸術大学ですが、こちらはデザイン科が一番高く、63%となります。
東京藝術大学の例は少し特殊ですが、ネット上では
だいたいの国公立の美術大学は50~60%くらい取れば合格できるという風に書かれています。
こういった情報を見ると、「5割とか6割とかで合格するなら、そこまで対策しなくてもいいの?」と
思ってしまいそうなのですが、実はそういうわけではないのです(´・ω・)
ご存知の通り、個別試験が実技であっても共通テストの点数を合わせた合計点で合否が決まります。
実技試験には「いつも過去問で7割取れてるから、本番もそのくらい取れるだろう」という明確な基準がなく、
当日のコンディションや試験で提示される条件によっては大幅に点数を落とすことも容易に考えられます。
そうでなくとも実技試験の点数は厳しく付けられるものなので、実技に自信があったとしてもあてにできないのです。
そのため、比較的点数を安定させやすい共通テストで高得点を狙わなければなりません。
共通テストのボーダーが5~6割の場合でも、7~8割くらいの点数は最低限取れるように対策をしておく必要があります。
勉強と実技対策のバランスは?
これは現状の学力・画力にもよるので一概には言えませんが、高校2年生の後半に差し掛かっているタイミングで
まだデッサンの基礎ができていない・習っていないという場合は、真っ先にデッサンの対策から始めましょう。
前項の通り、戦える画力まで持っていくには相当な時間がかかります。
勉強がある程度できる人は実技対策にほとんどの時間を割き、スキマ時間で勉強をしていくことになります。
必要科目数にもよりますが、基本的には高校3年生春~夏前あたりから始めても問題ないでしょう。
しかし、勉強もあまり得意ではないという場合は、非常にタイトなスケジュールになってしまいます。
多くの受験生は、週に5~6回は画塾に通います。
学校が終わった後すぐに画塾へ向かい、夜遅くまで講習を受けることになります。
土日も画塾へ行くとなると、勉強できる時間はほとんど取れません。
点数の大部分である実技にたくさんの時間をかけることはもちろんですが、
勉強が疎かになって合格点に届かないということもありますので、最低限の対策は必要です。
画塾に行く回数を少し減らし、学習塾に行くor独学する時間を作らなければならないでしょう。
高校2年生の間はデッサン対策一本で行い、高校3年生に上がるタイミングで勉強も並行して行うのが無難です。
勉強も苦手な場合の両立方法
強敵に勝つには勉強方法を工夫する
ここまで読んで、勉強も絵もどちらもそこまで得意ではないから不安になってきた…という方がいらっしゃるかもしれません。
確かに、両方を合格レベルまで持っていくのは簡単ではありません。
これは私の実体験ですが、同じ学科の子たちのほとんどが高校偏差値65~75程度の名門校出身でした。
偏差値の高い高校に通っている方は、学習塾には行かず独学で勉強をしているケースが多く、
学校以外のほとんどの時間を実技対策に充てています。正直、こういった受験生はとても強敵です(+_+)
そんな受験生に勝つために重要なのは、勉強のしかたです。
今までの内容から、できるだけたくさん実技に時間をかけないと他の受験生に勝てないことが分かりました。
しかし、勉強を疎かにしてしまっては受かるものも受からないという可能性も出てきます。
独学で頑張るか、なんとか時間を作って学習塾に通うか、どちらにするべきか迷いますよね(´Д⊂ヽ
独学で勉強するメリット・デメリット
独学のメリットは都合に左右されないため効率が良いということです。
画塾に通わなければならない受験生にとって、学習塾に通う日を多く作るのは非常に難しいです。
独学であれば画塾以外に拘束される時間は少ないので、多くの時間を勉強に充てることができます。
しかし、自分のペースだからこそ、自分自身を厳しく管理できる人間でないと継続できません。
「今日は疲れたし勉強しなくていいや、明日やろう…」なんて経験が多くある方は、独学は避けるべきです。
自分で受験計画を立て、「〇月までにここまでは終わらせる」という目標をしっかり達成できる力が必要になります。
学習塾に通うメリット・デメリット
学習塾に通うメリットは、分からない・知らないところを授業で説明してくれるので、勉強を進めやすいという点です。
自ら進んで勉強をできないという人には、塾に行くことで勉強をする日を半強制的に作ることができます。
しかし、ここには大きなデメリットも潜んでいます。
授業型の塾というのは、非常に分かりやすく説明してくれて、必要な情報をたくさん与えてくれるものではありますが、
それを自分の知識として取り込み、使いこなせるようにするには自分自身でしっかり復習をしなければなりません。
この自学自習という時間は成績を上げるためには必須ですが、
授業の時間が長ければ長いほど確保できる時間は減ってしまいますよね。そして、復習量は増える…(´Д⊂ヽ
夜遅くまで授業が組み込まれているので、家に帰ってご飯・お風呂を済ませたらもう勉強する時間がほとんど取れません。
これだけ画塾と学習塾の両立は難しいのです…。
効率よく勉強を進めるにはどうしたら良い?
もうめちゃくちゃ詰んでるやん。ストイックな人しか無理やん(´・ω・)
と諦めるのはまだ早いです。
いや、正直な話をすると、ストイックじゃないと厳しい受験戦争に打ち勝つことは無理なんですが(;´・ω・)
時間が足りないのはもうどうしようもないので、効率の良さで戦うしかありません。
勉強だけでなく実技も対策をしなければならないので、
勉強のみで戦う大学・学部を受ける人に比べて勉強時間が少なくなってしまうのは必然です。
だとしたら、そういった方々と同じような勉強リズムで進めるのは不可能なのです。
最も効率的なのは参考書を使った自学自習です。
授業を受けて、家に帰って復習をして…という時間を確保できないのであれば、参考書で授業を受ければいいのです。
授業には自分の既に知っている情報と知らない情報が含まれています。
「知っている情報を聞いている時間」や「先生が板書をしている時間」は新たな情報を取得することができません。
こういった時間全てを自分の勉強に充てられるほうが効率的ですよね。
参考書なら、知っている情報は飛ばせて、知らない情報は細かく読んで理解を深めることができます。
独学することに不安を感じる場合
先に独学できる人は自分自身を厳しく管理できる人だとお伝えしたので、独学することに不安を感じる方も多いかと思います。
そういった方には武田塾の勉強法をオススメしています。
武田塾では受験勉強をする際に必要不可欠な「計画立て」「ペース管理」を受験生の代わりに行います。
受験日までの残り日数を逆算し、いつまでにどの参考書をどのくらいやれば合格できるかを提示します。
この個別のカリキュラムに従って宿題を日割りで指定しています。
そのため、画塾があってこの日はあまり勉強ができないな…ということがあっても調整することが可能です。
更に、参考書の使い方や復習方法、単語の覚え方までイチから細かく指導しているので、
迷いなく正しい勉強方法で取り組むことが可能です。
↓武田塾の詳細についてはこのブログで紹介しています♪
まとめ
いかがでしたか?
ここでは勉強の話が中心になってしまいましたが、画塾選びも相当重要なものになってきます。
今回のまとめです( ˘ω˘ )
・合格者の大半は画塾に通っている。
・画塾に通うなら高校1年生~2年生がおススメ。
・勉強が原因で落ちることもあるので、勉強も疎かにしない。
・参考書を使った独学(自学自習)が最も効率の良い勉強方法である。
「そろそろ勉強始めなきゃ!とは思っているけれど、何から始めたら良いか分からない…」
「自分がどの分野に苦手意識があるのか分からない(;´・ω・)」などの勉強に関する相談は
武田塾枚方校へお気軽にお申し付けください(`・ω・´)
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