みなさん、こんにちは!
武田塾姫路校です。
筆者は英語の指導を担当しており、個人的にも英語の勉強は続けています。
大人になってからは、英語でコミュニケーションを行う機会も多々あり、英会話のスキルをつけるため、ぼちぼち、励んでいます。
さて、今日は、生徒さん達から質問されることの多い、「どうやったら正確に、速く読めるのか」という問題について!
これは受験生のみなさんが、この時期に、「試験時間が足りない!」と慌てて改善に取り組んでいる課題だと思います。
この課題を改善、解決すべく、英語を読むときの私の頭の中を、はりきって紹介したいと思います。
スラッシュリーディング
簡単に言ってしまえば、みなさんも聞いたことがあるであろうこの「スラッシュリーディング」をしています。
(しかし私は、スラッシュリーディングそのものを学んだわけでは無く、経験上こんな読み方に落ち着いた、というだけなので、スラッシュリーディングを勧めている参考書などとは異なる部分があること、ご了承くださいね。)
これは「ある程度の意味のまとまり」と思われるところでスラッシュを入れ、分けたパートごとに前から順に理解していこうとする読み方です。
ご存じの通り、日本語は英語とは語順が異なりますので、読んだことや聞いたことを「片っ端から全て、きれいな日本語にする!」という意気込みは達成するのが難しいどころか、試験時間には邪魔になることすら多いのです!
この読み方は、「英語で伝えられる情報をその順に理解する」ことを目指しています。
たとえば・・・
例文で具体的に見てみます。
According to Chiyoda Ward officials who spoke to the Mainichi Shimbun, 28 pit houses including some dating back to the even more ancient Jomon period have been confirmed so far at the site being redeveloped by parties including Tokyo-based Mitsubishi Estate Residence Co.
日本語訳をきちんとしようとすると、最後まで読み終わってから、このような訳文を完成させなければなりません。
(ぜひ自分で、日本語訳にトライしてみてくださいね!)
「毎日新聞の取材に応じた千代田区職員によると、東京を拠点とする三菱地所レジデンスなどが再開発を進めている敷地内で、さらに古い縄文時代のものを含む28棟の竪穴住居がこれまでに確認されている。」
しかし、長文読解を行うときの筆者の頭の中は、こんな感じです↓
1② According to Chiyoda Ward officials (千代田区の人によると)
2① who spoke to the Mainichi Shimbun, (毎日新聞の取材に対して話したのね)
3⑥ 28 pit houses (28もの家)
4⑤ including some dating back to the even more ancient Jomon period (そんでその家の中には縄文時代にまでさかのぼる古い時代のものもあるのか)
5⑦ have been confirmed so far (これまで確認されている)
6④ at the site being redeveloped (再開発されている場所で)
7③ by parties including Tokyo-based Mitsubishi Estate Residence Co. (東京の三菱系企業らによるのね)
まずは色分け等は気にせず、英文と、( )内の日本語について読んでみてください。
文章の意味はくずれず、じゅうぶんに理解できますよね^^
このように、スラッシュリーディングでは英文を読んでいる時、きれいな、自然な日本語訳にするための「組み立て作業」を行いません。
つまり、各パートの左側に書いた①~⑦の番号順に並び替えて、日本語の語順にしなければきれいな日本語にはならないところを、それにこだわらず分かった情報から頭の中に放り込んでいくのです。
ここに気を付けて!
注意しなければならないのは、「修飾されている部分」と「修飾している部分」を引き離してしまわないことです。
これは同じ色でハイライトしています。
こうすると、12、34、67のパートは修飾・被修飾でつながっていて、5だけが何の修飾もされておらずシンプルなまま残っており、浮き上がって見えませんか?
ここがいわゆる本動詞、文章の中で一番大切な動詞になります。
(それに対して、「何が確認されたのか」の主体、つまり主語は、「28の家」になります。)
つまり、英文が長くなり皆さんが困惑するのは、たいてい「修飾」のため(残念ながらもちろん、もっと理解するのが難しい構文もありますが(´;ω;`))なんですね~
これから「修飾」に入りますよ!という合図は、この文章においては2のwho(関係詞)、4のincluding(分詞)、7のby(前置詞)ですね。
これらの品詞はいつも、修飾係と言えます。
修飾・被修飾の部分が頭の中で「ひっついて」いさえすれば、こんな感じにスラッシュを入れながら、主語・動詞を見失わず、時間をかけないで、さっさと読んでいけるのです。
それぞれの英語力で、すぐにやるべき
これ、みなさんすぐにできそうですか??
難しい!と思った人も多いかもしれませんが、まずはぜひ、やってみてください!
このようなスラッシュリーディングは、「自分の勉強してきた単語と文法」の範囲内でしかできません。
関係詞や分詞のはたらきをじゅうぶんに理解していなければ、「どこにスラッシュを入れれば良いのか分からない問題」が発生するからです。
しかし!!
逆に言えば、もし「変なところにスラッシュを入れてしまって、うまく文章がまとまらなかった」としたら、そこがあなたの「文法的な弱点」になっている可能性が高いとも言えるのです。
この時期、長文読解や過去問演習に気持ちが偏ってしまい、単語や文法の基礎をおろそかにしがちだな、と感じている受験生は多いのではないでしょうか。
スラッシュリーディングを思い切って練習してみると、「なぜ早く読めないのか」「理解しきれないところはどこなのか」、原因が明らかになると思います。
スラッシュリーディングをすると、正確に、速く読めて、効率よく弱点の発見もできる、ということです。
しかも、英語を「聞く」ときも同じ要領で情報を頭に入れていくので、リスニングにも効果があると思います。
メリットがたくさんです!ぜひやってみてくださいね!
おわりに
今回の記事は、受験の後も英語を学習していきたい、という学生さんのためにも書きました。
参考になれば本当に嬉しいです^^
ぜひ自分で取り組んでみて、質問があったら武田塾姫路校ブログ担当に聞きに来てくださいね~