政経に科目変更する?メリット・デメリット 政治経済への向き・不向き
こんにちは!
武田塾東久留米校の天野です。
今回は「政治経済の選択について」紹介していきます。
受験相談で「日本史と世界史は間に合わないし(学校でやっていないし)、政経にしようと思うんですけど」という相談をよく受けます。
そのため、今回のブログで政治経済選択にするメリット・デメリットや、政治経済への向き・不向きなどをまとめていきます!
政治経済とは…?
文字通り、日本を中心とした「政治」と「経済」を学ぶ科目です。
文部科学省がとりまとめている高等学校学習指導要領でも、政治経済は、以下の通り定義されています。
社会の在り方についての見方・考え方を働かせ,現代の政治,経済,国際関係の動向や本質に関わる諸課題を追究したり解決に向けて構想したりする活動を通して,グローバル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の有為な形成者に必要な公民としての資質・能力を育成することを基本的性格としている。
政治経済を選択するメリット・デメリット
メリット
・社会人になってからも直接役に立つ知識
(憲法や日本の法律、政治体制など将来投票権を持った時に役に立つ知識が満載です)
・覚える量の少なさ=入試に間に合う
(政治経済は日本史や世界史と比べて、暗記しなければならない用語も知識量も少ないです。全て勉強した筆者的には3分の1くらいに感じました。そのため、入試に向けて、残り時間が少ない人にはオススメです)
・他の科目への勉強時間を確保できる
(主要3科目、英語・国語・数学など重い科目の対策が万全でない人は、社会にも時間を取られると厳しいものがあります。政治経済を選べば他の科目に時間を割くことができます)
デメリット
・受験校が限られてしまう
(政治経済を選択科目として認めている学校は残念ながら少ないです。年々減り続けています)
・漢字が多い
(日本史同様、主に日本国内の政治や経済知識を学ぶ科目のため漢字の人名、制度名などが出てきます)
・参考書が少ない
(政治経済は世界史や日本史と比べると倫理や現代社会と同様、マイナー科目です。そのため、販売されている参考書の種類も少なめです。もちろん蔭山先生や、畠山先生と言ったベストセラーとなっている有名な参考書もありますが、あまり入れ替わりもなく、基本的には講義系のインプット参考書と問題集として使うアウトプット参考書の2冊ほどをセットで使い、あとは過去問に入っていくスタイルとなるかと思います)
・大学によって傾向がバラバラで対策しづらい
(政治経済の問題はいわゆる大学の偏差値で難易度が分かれるというわけでもないです。GMARCH以下の大学でも難しい問題が出ることがあります。大学によって傾向や問題の出され方がまちまちなので、GMARCH以上行きたいからとりあえずGMARCHの問題を一通り解いておく…というような英語や国語のような先方が取りづらいです)
・どうしようもない問題が出ることがある
(これまでのデメリットからも分かるように政治経済は受験校も限られている(=過去問が少ない)ことに加え、参考書が少ない(=対策本が少ない)という状況があります。また、正直、参考書や過去問でどれだけ細かく対策しても、解けないほどの難しい問題も出たりします。これらは、日ごろから新聞やニュース、書籍を通して、社会情勢にアンテナを張っていなければ解けない問題だったりします。もちろん、これらの問題は他の受験生にとっても難問になります。しかし、政治経済を受験科目に選んでいる人の中には、元々政治や経済に興味があり、あまり勉強しなくても点数が取れてしまう!という天才肌がいたりします(;'∀'))
政治経済の向き・不向き
著しく、政治や経済的な知識を知らない人にはむしろ遠回り
例えば「消費税」を知らない人、現在のアメリカの大統領と、日本の総理大臣の名前を知らない人など、日ごろ政治や経済に無関心すぎる人にはかなりきついです。
面倒くさがりな人には向いていない
実は、これ政治経済を選択しようと思っている人に多いです(笑)
日本史と世界史は今までちゃんとやってこなかったし間に合わないから、とりあえず早く終わりそうな政治経済でいいやと……(;'∀')
しかし、そこには落とし穴。
政治経済は正直、対策しづらい科目です!参考書も少ないですし、過去問と言っても……このように偏差値関係なく学校によって問題傾向も難易度も大きく変わります。
(参考:ベネッセ進研ゼミ調査)
基礎用語や知識は入ったのに、過去問演習で得点が安定するまでに時間がかかるのが政治経済。
8~9月に政治経済に科目変更してしばらくはスムーズに進んでいても、11月ごろに過去問演習に入り、その日は突然やってくるのです…
「と、解けない!!!!」
ここで諦めず、しっかりと過去問と向き合い、自分でノートを作り苦手を地道に潰したり、参考書などに載っていない知識が出てきたら追記してまとめていくなどコツコツ勉強を継続できる人には向いています。
政治・経済に興味があり、好きな人!
政治経済は本来、学問として学ばなくても日ごろから情報に感度を持っていれば学べる学問です。
例えば、筆者は、ジャーナリズム学を専攻していたため、大学時代はネット媒体と紙合わせて、毎日10種類の新聞を読んでいました!そんな筆者が武田塾で働き始めて、政治経済のセンター試験の過去問を解いてみると、83%取れました。
つまり、政治経済について「勉強する」というアクションを起こさなくても、稀に「解けてしまう」というケースがあります!
ですから、政治経済を選ぶ前にまず、共通テストやセンター試験の問題でいいので、1年分解いてみましょう。その上で、感も含めて4割以上獲得できた人は政治経済を進めていくことができます。
また、その時、7割以上取れた人はチャンス!日ごろからニュースや社会情勢に感度のある、また政治や経済動向について考えることが好きで楽しみながら出来ると思えるならぜひチャレンジしてほしいです。
政治経済の攻略法
4(参考書でのインプット):6(過去問演習でのアウトプット)
筆者は受験で世界史と政治経済を使いました。肌感覚ですが世界史は、6(参考書でのインプット):4(過去問演習でのアウトプット)というバランスでしたが、政治経済はその逆だと感じます。
過去問は大学によって傾向が異なりますし、参考書に載っている年表や表、グラフが実際どんな風に問題として組み込まれるのか、インプットしているときは想像しづらいです。分からないけど、知識として区別しとにかく詰め込んでいる感覚です。
そのため、過去問演習に入ると、最初は知識を引っ張り出すのにすごく時間がかかります。
ですから、インプットは出来るだけ短期間(1~2か月)で終わらせて、あとは過去問演習に当てましょう。
【ご参考】武田塾参考書ルート2020 政治・経済
問題文をよく読んで解く癖をつける
政治経済の問題は資料問題も多く、よく考えれば問題文に出てきた知識を組み合わせて論理的に知識を辿れば解けてしまうということもあります。しかし、政治経済で点数が取れない人の中には、問題文への理解を軽視して、持ったない減点をしている人がいます!
問題文や付属の資料・図・グラフ・表…今一度しっかりと目を通すこと!
【ご参考】共通テスト2021年 政治・経済の問題
いろいろな傾向の過去問・初見問題に触れよう!
政治経済に統一した傾向というのは存在しません。つまり、どこから出るか分からないし、どういう出され方をするかもあまり予測できません。もちろん、過去問演習である程度の仮説を立てて対策はできますが、その一辺倒でもないので本番までに様々なリスクを潰しておく必要があります。
そのため、何度も同じ問題を復習するというよりはどちらかというと政治経済は、いろんな問題に触れて欲しい科目です!
同じ用語でも「ああ!この部分で聞かれるのか~」とか「初めて資料問題で出た!」など、問題ごとに発見があるはずです。そして、その発見をすぐさま参考書やノートに戻ってメモ!
その繰り返しです。
政治経済に科目変更するタイムリミット。
それでも、範囲が狭くて魅力的な政治経済。
変え時や、変更するうえでのタイムリミットはあるのでしょうか…?
目安としては、受験生の9月(夏開け)です!
多くの受験生が8月~9月にかけて模試を受けると思います。受けない人は共通テストや日大レベルの過去問(志望校より偏差値ー5くらいの過去問)でもいいです。そして、その時の社会の偏差値が自分が勉強し始めた時から3以上上がっていなければ、変更を考えてもOKだと思います。
しかし、この時、もし全く勉強していないうえでの結果なら政治経済も危ない。もはや、英語と国語2科目で受験できる大学を探すのも現実的にありです。
大学受験は甘くありません。
政治経済への科目変更で得られるものは「残された時間を有効活用できるという切符」のみでそれがあなたのやる気を上げることとは必ずしも直結しないことを理解しておきましょう。
その上で、政治経済で心機一転頑張りたい!という気合が入ったなら残り時間悔いの残らないように全力で進んでも良いかと思います。
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武田塾東久留米校教務。
参考書学習で受験に挑み早稲田大学、上智大学にW合格
センター試験と一般受験の必勝法をそれぞれ独自に編み出し、
当時のセンター試験得点率93%(日本史、古文、漢文満点)
武田塾チャンネルを参考に勉強をしていたから、武田塾の知識も全国で見てもトップレベル!
武田塾東久留米校・田無校・ひばりが丘校統括。武田塾4期生。
偏差値31から武田塾に高3の4月に入塾し、明治大学商学部に現役合格した。
明治大学入学後、独学でイギリスの国公立大学であるイースト・アングリア大学にも進学。
まさに武田塾のレジェンド。
TOEIC990点満点、英検一級、ケンブリッジ英検CPEに合格している実力派講師。
緻密に計算された受験計画に抜け漏れなどない。
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