こんにちは!
武田塾阪神甲子園校です!
立命館大学は関西圏私大の中でもトップクラスの大学であり、「関関同立」の一角として長年親しまれてきた大学です。多くの大学で後期入試・3月入試が縮小されるなか、立命館大学では全国最大規模の後期入試・3月入試を実施しています。
今回は立命館大学の後期入試・3月入試の概要や合格最低点、実施される4つの試験の詳細などについてまとめます。
後期入試・3月入試とは
私立大学の入試は2月を中心に行われる前期入試と3月に実施される後期入試に大別されます。後期入試は実施時期から3月入試とも呼ばれ、大学進学を目指す人にとって文字通りのラストチャンスとなります。
多くの大学は前期試験の定員が多く設定され、後期入試は定員の2割前後とされるケースが多いです。定員が少なく、「最後のチャンス」と認識されることから高倍率になりがちです。しかも、不確定要素が多いためこれまでの模擬試験の判定があまりあてにならず、荒れやすいのも後期試験の特徴です。
荒れる理由の一つにモチベーション維持の難しさがあります。国公立前期試験や私立大学の前期試験で不合格だったとき、そのショックから立ち直れず、後期試験に出願してもまるで「抜け殻」のような状態となってしまい、実力を発揮できないことがあるからです。
その意味で、後期試験で合格するには学力だけではなく精神力も必要だといえます。
立命館大学の後期入試・3月入試
立命館大学では2月に実施する試験とは別に「3月入試」を実施しています。3月入試を実施する理由として大学側は「最後まで努力し続ける受験生にぜひ入学してほしいからだ」と説明しています。
立命館大学の2022年度3月入試の合格者は1,836人で私大最大規模です。上位校としては異例の規模ですので、「最後のチャンス」として駆け込む受験生が多数います。
立命館大学で3月に入試を実施するのは後期分割方式・グローバルコース方式・経営学部で学ぶ感性(記述)+共通テスト方式・共通テスト方式の4種類です。
後期入試・3月入試の詳細
立命館大学の後期入試・3月入試はどのような試験なのでしょうか。それぞれの詳細についてまとめます。
後期分割方式
後期分割方式は以下の3つのパターンで受験できます。
共通テスト併用3教科型
対象学部:法学部・経済学部・スポーツ健康科学部
試験科目:英語・国語(現代文のみ)+大学入学共通テスト
※大学入学共通テストの科目は学部によって異なります。
2教科型(英語・国語)
対象学部:産業社会学部・国際関係学部・文学部・映像学部・経営学部・政策科学部・総合心理学部・食マネジメント学部
試験科目:英語・国語(現代文のみ)
2教科型(理科・数学)
対象学部:理工学部・情報理工学部・生命科学部・薬学部
試験科目:理科・数学
※理科は物理か化学から選択となりますが、学部により科目が指定されていることがあります。
一般的な私大入試の問題構成ですので、2月に実施されている試験と同じ対策を継続するとよいでしょう。共通テストの結果が良くなかった学生にとっては当日点で合格できる最後の逆転チャンスです。
グローバルコース方式
対象学部:情報理工学部・情報システムグローバルコース
試験科目:共通テスト+オンライン面接
共通テスト得点率80%以上の受験生が対象です。合格基準は数学1A・2Bの得点率が70%以上で、オンライン面接の得点が60%以上です。高いレベルの学力が要求されるといってよいでしょう。
経営学部で学ぶ感性(記述)+共通テスト方式
対象学部:経営学部
試験科目:記述試験
学部が指定する3科目の共通テスト得点率が65%以上であることが最低条件です。合否は記述試験の結果によって決まります。
試験内容は知的好奇心・観察力・洞察力・発想力を評価する問題で、答案の文章表現力も採点対象に含まれます。小論文などの記述訓練を受けていなければ合格が難しいタイプの試験だといえるでしょう。
共通テスト方式
共通テストの結果により合否を判定します。共通テストの結果は良かったものの、記述中心の一般試験が苦手という学生におすすめです。試験科目は学部ごとで指定されます。
後期分割方式の合格最低点と対策
後期入試の目安として2022年度に実施された後期分割方式の合格最低点や得点率についてまとめました。
後期入試合格最低点
学部 |
学科 |
合格最低点 |
得点率 |
法学部 |
法学科 |
232/300 |
64.7% |
産業社会学部 |
現代社会専攻 |
150/220 |
68.2% |
メディア社会専攻 |
150/220 |
68.2% |
|
スポーツ社会専攻 |
150/220 |
68.2% |
|
子ども社会専攻 |
150/220 |
68.2% |
|
人間福祉専攻 |
150/220 |
68.2% |
|
国際関係学部 |
国際関係学専攻 |
172/220 |
78.2% |
文学部 |
人間研究学域 |
170/220 |
77.3% |
日本文学研究学域 |
179/220 |
81.4% |
|
日本史研究学域 |
177/220 |
80.5% |
|
東アジア研究学域 |
157/220 |
71.4% |
|
国際文化学域 |
169/220 |
76.8% |
|
地域研究学域 |
139/220 |
63.2% |
|
国際コミュニケーション学域 |
153/220 |
69.5% |
|
言語コミュニケーション学域 |
164/220 |
74.5% |
|
映像学部 |
165/220 |
75.0% |
|
経営学部 |
国際経営学科 |
160/220 |
72.7% |
政策科学部 |
政策科学科政策科学専攻 |
178/220 |
80.9% |
総合心理学部 |
275/400 |
68.8% |
|
経済学部 |
経済学科国際専攻 |
201/300 |
67.0% |
経済学科経済専攻 |
199/300 |
66.3% |
|
スポーツ健康科学部 |
193/300 |
64.3% |
|
食マネジメント学部 |
142/200 |
71.0% |
|
理工学部 |
数理科学科・数学コース |
123/200 |
61.5% |
数理科学科・データサイエンスコース |
115/200 |
57.5% |
|
物理科学科 |
100/200 |
50.0% |
|
電気電子工学科 |
98/200 |
49.0% |
|
電子情報工学科 |
104/200 |
52.0% |
|
機械工学科 |
90/200 |
45.0% |
|
ロボティクス学科 |
86/200 |
43.0% |
|
環境都市工学科 |
108/200 |
54.0% |
|
建築都市デザイン学科 |
122/200 |
61.0% |
|
情報理工学部 |
112/200 |
56.0% |
|
生命科学部 |
応用化学科 |
95/200 |
47.5% |
生物工学科 |
106/200 |
53.0% |
|
生命情報学科 |
97/200 |
48.5% |
|
生命医科学科 |
123/200 |
61.5% |
文学部は全体的に高く80%前後の得点が必要であることがわかります。その他の文系学部も平均して70%前後の得点率が欲しいところです。
一方、理系の場合は合格最低点が45%~50%の学部・学科が多いため、1問でも多く正解するとかなり有利になります。最後まであきらめず、根気よく挑んだ受験生ほど合格できるといえるでしょう。
後期試験に向けての失敗しない対策
立命館大学の場合、前期試験(2月入試)も後期試験もほぼ同じ出題形式で出題してくれますので、後期独特の対策は必要ありません。
国公立二次試験の結果が悪く、私大の2次試験のでも不合格となると大半の受験生がやる気を失い「心が折れた」状態になってしまいます。うまくいかなかった試験を引きずったところで良い結果は生まれません。必死になりすぎて焦っても良い結果は出ないでしょう。
モチベーションを高い状態で維持しつつ、自分の精神状態をコントロールすることこそが、一番の後期試験対策といえるのではないでしょうか。
まとめ
今回は立命館大学の後期試験・3月入試についてまとめました。近年、国公立大学も私立大学も後期試験・3月入試を縮小・廃止する傾向が強まっています。その中で、1,800人余の合格者を出している立命館大学の後期試験は非常に貴重です。
共通テストの点数がよくなかったり、2月入試で不合格だったりするとモチベーションが低下してしまいがちです。しかし、逆境に負けず努力し続け、モチベーションを維持できれば十分に勝算がある試験です。最後の最後まであきらめずに努力し、立命館大学合格の扉を開きましょう。