青森県南、岩手県北の高校生・受験生の皆さん、こんにちは。
八戸市中心街、VIANOVAビル2Fの武田塾八戸校です。
今回は英語4技能検定よりGTECの紹介を。
大学入試の受験タイプが多様化しているのと同様に、英語資格試験にもどんどん変化しています。
GTECも名称の変更がありました。
その辺りも含めて確認してみてましょう。
変化を続けるGTEC
ベネッセコーポレーションが実施しているこの試験、Global Test of English Communication の略です。
馴染みのあった GTEC for student の名称がなくなってしまいました。
students の名前がなくなったとはいえ、中高生向けと大学生・社会人向けが分けられた試験ですので、高校生にも受けやすい試験の一種ではあると思います。
現在受けられる試験は?
GTEC for students の名称がなくなり、「アセスメント版」「検定版」「CBTタイプ」の3種類に分けられました。
アセスメント版と検定版はさらに「Core」「Basic」「Advanced」に分かれます。
この2つに関しては個人申し込みが出来ず、学校での団体受験のみとなっています。
逆にCBTタイプは団体申し込みが出来ない、個人での申し込みのみとなります。
ちなみに、アセスメント版には「オフィシャルスコア証明書」の発行がなく、純粋に英語力を計るために使うタイプの試験となっているようです。
ということで、大学受験に使えるのは「検定版」「CBTタイプ」の2種類となります。
入試に使えるお勧めのタイプは?
GTECは合否制の試験ではなく、スコア制です。
大学入試で利用する際には、スコア提出によっての利用となります。
ということで、公式スコアが出ないアセスメント版が使えることは少ないでしょう。
実際に大学からの発表でもアセスメント版には「✕」がついている大学が見受けられます。
また、大学によっては検定版も使用不可で、CBTタイプのみ有効という場合も少なくないようです。
そして、各種検定は申請日の2年前までの有効期限というのが多いのですが、GTECに関しては変更前の「GTEC for students」が使えないと明記されていることもありますので注意して下さい。
ということで総合的に鑑みるとGTEC CBTタイプの受検が一番のお勧めとなります。
GTECのスコアはどうなっているか?
スコアの紹介をします。
Core: Reading 210点、Listening 210点、Writing 210点、Speaking 210点 840点
Basic: Reading 270点、Listening 270点、Writing 270点、Speaking 270点※ 1080点
Advanced: Reading 320点、Listening 320点、Writing 320点、Speaking 320点※ 1280点
CBT: Reading 350点、Listening 350点、Writing 350点、Speaking 350点 1400点
※Basic と Advanced の Speaking 問題は同一
となっており、各レベルで合計点が異なっています。
大学への提出はこのうち「Advanced」と「CBT」がほとんど、特に「CBT」の利用が多くなると思います。
問題はどんな感じ?
問題は各レベルで違っています。
受験に使えるレベルはAdvanced と CBT だと思いますので、そのレベルを見ていきます。
・リスニング
最初の方は短い会話形式の問題があり、この辺りは英検等と同じ感じです。
音声はかなりはっきり目に話してくれているため、聞き取りやすい印象を受けました。
後半には2分程度続く会話を聞き取る問題も出てきますが、この辺りは少し集中力を必要としそうです。
Advanced 40問
CBT 約40問
・スピーキング
Advanced では音読問題があります。
これは英検speking と一緒ですね。
そして、自分の意見を答える問題も英検の形式に近いものでした。
また、4コマ漫画を英語で説明する問題があるのですが、これは英検準1級に似た形の問題でした。
自分が使える英語で難しい表現でなくてもいいから伝える練習が必要そうです。
Advanced 8問
CBT 7問
*どちらも小問あり
・リーディング
文法・語彙問題もあります。
英文としては、学生生活でありそうな状況や講義の一部を用いた題材が多くありそうです。
英文の趣旨や筆者の主張を取り、要点のまとめが出来るようにしておくとよいでしょう。
Advanced 43問
CBT 約40問
・ライティング
Advanced では e-mail返信と自由英作の2題のみ、CBTでは全6題と、他の分野に比べ大きな違いがあります。
CBTの方では、データ分析をし、自分の意見と根拠となる背景を書く必要がある問題があり、少し論文的な要素も必要となりそうです。
受験するとしたら
検定版は団体受験のみですので、学校の判断によるところも大きくなります。
2014年に最初のCBTが行われているのですが、この前後位で生徒から学校で受験することになったという声をよく聞くようになりました。
スコアレポートも非常に細かくその後の勉強の指針を得られる形になっていてよかったと思います。
受験するとよいタイプは?
学校での団体受験がない場合、個人申し込みはCBTのみですので、CBTで受験しましょう。
GTECを受けるのは有利なのか?
まずは自分が受けようと思っている大学の外部試験利用状況を確認してください。
そして、受けようと思う大学の中に4技能試験を使える大学がどれだけあるかによって受験するかどうかを判断してほしいと思います。
実際の利用例
いくつかご紹介します。
学部によっても違いますので、詳細は必ず各大学をチェックしてください。
・専修大学 独自前期 得点可算 960(CBTタイプに限る)
・中央大学 英語外部検定試験利用入試 出願資格 1070(CBTタイプに限る)
・早稲田大学 英語4技能テスト利用型 出願資格 1100(CBTタイプに限る・各技能250以上)
Advanced と CBTタイプはそもそも総得点が違っていますので、GTECを利用する際にはスコアの確認は確実に行って下さい。
GTEC対策方法は?
以前は市販の参考書が全く見当たらないこともありましたが、現在は公式のガイドブックも発売されています。
他の4技能資格試験と比べると参考書の数は多くはないかもしれませんが、少なくともガイドブックは準備すべきでしょう。
実力試しにといきなり受験するのではなく、問題の形式は見ておいてほしいです。
おわりに
これまでも受験生は4技能検定試験の受験を慎重に考えてほしい、とお伝えしていましたが、まだ高校1年生や2年生の非受験生であれば、英語力向上及び受験に利用するために、4技能検定試験を利用することを考えてみてもいいのではないでしょうか。
いくつかの試験を実際に受けてみることで自分に合っている試験がどれであるかということにも気付けるでしょう。
そして受かるためだけの勉強ではなく、しっかりと勉強していれば、英語力も同時に伸ばすことが可能です。
是非挑戦してみてください。
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