五位堂校講師の馬井です。
格好つけたタイトルにしてみましたが、蓋を開けてみれば、どうって事のない一般人の失敗談を時系列に沿って記したものです。
最後まで読んでもらえれば、何が言いたいのかが分かると思います。
では始めます。
小学校
この頃は何にも興味がなく、地元の公園で草野球をやっていたような子供でした。
僕の周りはみんなそんな感じで、一部√について知っている事をドヤ顔でアピールしてくる同級生もいましたが、特に気にせず無視していました。
ですが、4年生ぐらいになって、周りが塾へ行き始めると共に、授業で置いていかれていると焦燥感を抱くようになり、塾へ行き始めるようになりました。
僕のイメージでは、学校の宿題をサポートしてくれるぐらいのものだと思っていたのですが、そこはゴリゴリの進学塾だったのです。
5年生くらいまではなんとか授業に食らいついていましたが、6年生の授業はほとんどついていけず、今思えばなんで中高一貫校に受かったのか分かりません。
実際まわし合格(追加合格)で受かったので、合格最低点にも届いていなかったのですが・・・
中学
中学では、小さい頃からやっていた水泳部に入り、部活をやりながら、先生に言われた授業の予習や宿題をただこなしているだけの生徒でした。
割と真面目な方ではあったので、定期テストはそこそこの成績が取れていたものの、模試では学年での平均点は勿論のこと、全国平均点も下回るくらいの成績でした。
中3くらいから塾に行っている友達との差が如実に開いてきて、その友達に定期テストで勝てるのは、理科・社会・副教科ぐらいという状況。
ようやく焦りだして、僕も高1から塾に通うことにしました。
その塾も知る人ぞ知るかなりの進学塾で、東大京大国公立医学部へどんどん生徒を輩出していました。
自分の学校は中高一貫校だったので、数学は中3の段階でⅠAまで終えていましたが、そこの塾の授業の進度ははるかに早く、中学で高校数学を一通り終えており、明らかな差が生まれていました。
入塾前不安だった僕は、YouTubeに上がっていた授業動画などをみてなんとか穴を埋めようと必死でした。
高校1年
入塾して、こんな考え方があったのかと目から鱗の知識がたくさん手に入り、勉強が楽しくなると共に、成績もぐんぐん伸びていきました。
高校1年での成績は学年順位で見ても最も高かったです。
塾のクラス替えでも、一番下だったクラスだったのが、5段階中上から2番目のクラスにまで上がることができ、この頃は絶好調だったという風に思います。
高校2年
前から分かっていた事ではあったのですが、この塾では高校2年での(特に数学の)レベルは高校1年と比べ格段に上がり、また宿題の量も大幅に増加しました。
また、文理選択を学校と塾両方で迫られ、理科が好きだった僕は理系を選択したものの、塾での数学のレベルについていけず、自信を失っていました。
周りも本格的に受験に向けて勉強するようになり、どんどん順位を落としていき、何か対策を打たなくてはと思いつつ、宿題で手一杯でこの宿題を乗り越えた先に未来があると、自分に言い聞かせ、特に何もしないでいました。
高校3年
塾も高校も完全に受験モードとなり、自分の周りも本格的に受験モードとなっていきました。
要領が悪くとにかく量でなんとかカバーしてきた僕は、周りに更に抜かされていきました。
塾では既に受験レベルの事を終えているためひたすら本番さながらの演習を行っていました。
知らぬ間に冬となってセンター試験が終わり、二次試験の勉強に入っていきました。
この頃は塾も学校もありません。その期間勉強していて、気づいた事がありました。
「あれ?自分ここが抜けているのか…」「こういったパターンの問題はまずこうしたらいいのか…」「この問題とこの問題、本質的には同じ解き方だ」などなど…
そうです。
塾のカリキュラムに沿ってがむしゃらに突き進んでいるうちに、自分で戦略を立てることや問題についてしっかり考えることを放棄していたのです。
塾や予備校がすべて悪いのかというと、そういう訳ではありません。
自分で考えることができなくなるくらいの塾や予備校は自分のレベルに合っているのか今一度考えるべきだったのです。
そういう意味ではYouTubeに上がっていた授業動画などをみてなんとか穴を埋めようと必死だった時は自分で考えられていたのかもしれません。
勿論、塾や予備校に行って良かった事もあり、周りのレベルが高かった事、大学入試の範囲を早い段階で一通り学習できたというのが特に大きかったです。
しかし、自分の行っていた塾はその範囲を何周も授業で扱ってくれるため、「一回で完璧にしなくていいや」という自分の甘えこそが、直前期の悲惨さに繋がったと考えています。
以上の失敗談から僕が言いたいのは、一回で全てを理解できるようにしないといけないという事ではなく、「範囲を一周した」=「とりあえずその範囲のそのレベルは完璧にした」にならないといけないという事です。
つまり、出来るだけ早く範囲を一通り学んで、苦手な部分は何度もやる、そうしなければ意味がありません。
僕は、自分が本当に苦手な部分は何なのか、そしてどうしたらできるようになるのかについてしっかり考えることが出来ていなかった事が前期試験不合格となってしまった大きな原因の一つと考えています。
幸い、第一志望ではないものの後期試験で合格した大学へ進学することになりましたが、自分の中で不完全燃焼感が否めません(ただ、これも一つの縁であると思い進学を決めました)。
しかし、この不完全燃焼感は大学の勉強、そして塾講師として燃焼させていきたいと考えました。
大学の勉強では、そもそも医学に興味があり、楽しく学んでいますが、その中でも自分が理解できていない部分は何なのかをその都度考え、調べていくという作業をし、日々成長を実感しています(これは自慢になってしまいますが現時点で学年一位の成績を収めることができました。これからも精進して参ります)。
また、武田塾は「授業をしない」というのをスローガンとして掲げていますが、勿論全くアドバイスをしないという訳ではありません(笑)。
僕の受験時の後悔として「自分で戦略を立てる」事が出来なかったというのがあるので、それを考える手伝いを行ったり、また一見違う問題でも本質は同じで応用が効く解法についてはコメントしたりしています(一から十まで自分が言ってしまうと、自分の二の舞を踏む事になるので、生徒に合わせて一と二、八と九と十をまずはいうようにしています。はい、ある物理参考書のパクリですね)。
ここまで長々とお付き合い頂きありがとうございました。
今回の話を通して言いたかった事
「自学自習」これは、一生役に立つスキルの一つであると思います。
しかし、いざやってみるとモチベーションを保つのが難しい事に気づきます。
そこで、モチベーションを保つための秘訣を3点ご紹介します。
1点目は、とりあえず早く一通り見るという事です。
長くても1ヶ月をタイムリミットとしてはいかがでしょうか(僕は、日頃長くてもそれを一区切りとして色々な作業を行っています)。
逆に言えば1ヶ月で終わりそうにないものは、余程の根気がない限りとりあえずは避けるべきだと思います(そもそも根気がある人はこのアドバイスは無視してください笑)。
参考書であれば、その期間で終わりそうなものをまず一つやりましょう。とにかく敵の全体像は早めに見ておいて下さい。
2点目は、自分で伸ばせる場所を考えて伸ばしていくという事です。
これは1点目に繋がるのですが、先に全体像を見ると、大まかに自分の得意分野・苦手分野を把握できるはずです。
自分の苦手分野を掘り下げる、あるいは得意分野を伸ばすためにより詳しめの参考書を使ってください。
1日1つでいいので成長を実感することができれば、モチベーションを保てますし、何しろゲーム攻略のように感じて勉強が楽しくなると思います。
3点目は、同志を探すあるいは周囲を巻き込んでいくという事です。
実はこれが最も大事かもしれません。
僕自身周りの人間に恵まれていたとつくづく感じます。
塾や進学校の一番のメリットはこの点だと思いますが、ただ、その周囲に食らいついていく気持ちを失ってしまえば、むしろ逆効果になってしまう事もあります。
僕自身、雲の上の存在で、到底及ぶはずのない超人をみてやる気をなくすこともありました。
が、やはり少し自分より成績が良い友達あるいは同じくらいの友達には負けたくないという思いがあったからこそ今の自分があると感じます。
「自学自習」を行うならこういった友達は尚更必要で、最初は本当に仲のいい友達だけでも構いませんので、巻き込んでいきましょう。
親友になら負けたくないと思うはずです。
そして少しずつ輪を広げていってください。
最後まで読んで頂きありがとうございました!皆さんの自学自習、そして第一志望合格とその先の未来を応援しています。
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