みなさんこんにちは!武田塾福山校です。
今日のテーマは、政治経済という科目の特徴・メリット・デメリット等についてです。
高校で文系を選択した多くの人は、社会のメイン科目として日本史か世界史を勉強していると思います。国公立大学などで5教科7科目を受験する人は、社会2科目を日本史か世界史、もう1科目を公民というパターンが多いと思います。特に難関大学では、公民を選択する場合、倫理・政治経済(2つで1科目)のみ選択可能な場合が多いです。
文系で私立大学を受験する場合、英語・国語・選択科目のように3教科での受験が一般的です。選択科目は、文系なので基本的には社会から選ぶ人が多いです。経済系の学部では数学を選択できることも多いです。
国公立大学受験では、政治経済をメインで勉強する人は少ないと思います。
ですが、私立大学では、多くの大学で社会で政治経済を選択できます。
今日のブログは、政治経済を勉強中の人、これから始める人、また、社会の選択科目をまだ決めていない人にも参考となる内容にしたいと思います。
政治経済概要
みなさんは、政治経済という科目にどんなイメージを持っていますか?
日本史や世界史と比べて覚えることが少なそう、マイナー科目なぶん良い参考書が少なそう、時事問題や経済の計算など問題の対策が難しそうなどなど、政経を勉強したことがない人も何となくイメージが浮かぶと思います。これらのイメージはだいたい当たっています!
まずは、政治経済とはどんな科目なのか簡単に説明させてもらいます。
<政治>
民主政治の仕組、日本や主要国の政治機構、日本の憲法、日本の政治史、国際政治史、国連や国際社会
<経済>
経済史、現代経済学の仕組、日本の経済・財政、国際経済
教科書・参考書によって見出しやテーマの分け方が異なりますが、およそ上記の分野が主な学習分野になります。
大学で本格的に憲法や国際法、経済学や経済史を学ぶための入門編のような内容を広く学んでいきます。大学以上の経済学をきちんと理解するためには数学の知識が大切ですが、高校の政治経済の計算問題では中学数学までの基本的な計算ができれば大丈夫です。数学が苦手な人も安心してください。
日本、国際的な政治・経済に関連する、理論、知識、出来事を広く浅く勉強する科目です。難関私大の個別試験では、深い理解が問われる問題も出題されます。
政治経済のメリット・デメリット
政治経済で受験することのメリット・デメリット、科目の特徴等を説明していきます。
メリット
メリット①暗記量が少ない
日本史や世界史と政治経済の教科書や参考書を見比べてみてください。山川出版社の日本史の教科書(詳説日本史)が454ページあるのに対して、政治経済の教科書(詳説政治経済)は264ページしかありません。
他にも、ナビゲーター日本史・世界史、実況中継など教科書よりかみ砕いた文体で分かりやすく説明された参考書を見てください。日本史・世界史の参考書が3~4分冊になっているのに対して、政治経済の参考書、畠山のスパっとわかる爽快講義、蔭山の政治経済が面白いほどわかる本等、情報量が多いものでも1冊です。
暗記量が少ないことは、大きなメリットです。学習期間が少なくても、ある程度のレベルに到達できるので、逆転合格を狙えます。
メリット②問題が簡単
特に中堅大学までの政治経済の問題は、基本的な知識で大部分を正答できます。範囲が狭いことも関連して、教科書・参考書の太字の部分の用語・制度を理解していれば、十分合格点を取ることができます。
中世や古代の出来事と比べると、現代の社会の制度・仕組の勉強なのでイメージが湧きやすいと思います。
デメリット
デメリット①受験できる大学が少なくなる
慶応義塾大学、上智大学、関西学院大学、甲南大学などは、政治経済を選択できません。これらの大学を志望・併願したい人は注意が必要です。私立文系の3科目受験で、日本史・世界史を選択できないことはまずありませんが、政経選択の受験生、これから政経選択にしようと思っている人は、行きたい大学の試験科目をよく調べておきましょう。
デメリット②他の受験生と差がつきづらい
基礎的な問題を1通り解けるようになるまでの学習期間は、歴史よりも短くできます。
しかし、応用的な問題や時事問題に対応することは、難しいです。理由としては、参考書の数が少ない、特に難関私大・2次試験向けの参考書は数が限られてしまいます。
次に、教科書・参考書に載っていない知識が問われる。これは、他の科目にも共通することかもしれませんが、政経の場合は、ベースとなる学習範囲が狭いため、この特徴が顕著になります。難関大学では、他の選択科目受験生との公平を図る意味合いもあると思います。
おすすめの参考書
デメリットについてもいくつか説明させてもらいました。しかし、誰も知らないような知識問題や、超複雑な経済の計算問題などは、ほとんどの受験生が解けません。
市販の参考書を使用して、基礎~発展へとしっかり進めていけば
早稲田などの難関大学でも合格点をとることができます!
日本史などより参考書の選択肢は少ないかもしれません。
つまり、ここで紹介する参考書がマストな参考書だと思ってください。
ちなみに、独学で追加の政経の参考書を選ぶ際は、出版年を確認しましょう。政経で出題される範囲は移り変わりが速いです。最近の出来事や社会の新制度の知識が問われます。また、数年前でも、既に法律や制度が変わっていることもあるからです。
蔭山の共通テスト政治経済
中学の社会で一応公民は勉強したけど、政治経済をこれから勉強する人におススメの1冊です。
先生と生徒の対話形式で、政治経済をストーリーで学ぶことができます。図解やイラストも豊富にあるので、文字ばかりの教科書だと覚えられないという人にもおススメです。
確認問題もついているので、しっかりと基本用語を覚えましょう。
蔭山克秀の政治・経済が面白いほどわかる本
続いて同じく蔭山先生の参考書です。
こちらは、2次・難関私大に対応したインプット用参考書です。蔭山の共通テストよりもやや記述が硬いですが、図解などもあり、教科書よりも情報量が多くわかりやすいです。
問題集などと並行して知識を付けていきましょう。
畠山のスパッとわかる政治・経済爽快講義・問題集
政治経済の講師として有名な畠山先生の参考書です。
左ページに板書形式の図解、右ページに解説というレイアウトになっています。見開き1ページで1つの事項が整理されているので、区切り良く読み進められます。まとまりがとても良い参考書なので、わからない箇所を調べるときにも該当箇所がわかりやすいです。
爽快講義に対応した爽快問題集もあります。爽快講義で学んだ知識をアウトプットできます。
インプット用としては、蔭山の面白いほどか爽快講義のどちらか好きな1冊をやり込みましょう。
私大攻略の政治・経済―要点整理と問題演習
私大政経対策の定番問題集です。
解説が非常に丁寧で、用語などの説明も他の参考書で調べる必要がないほどわかりやすくされています。
難易度ごとにstep1~3の3段階に分かれています。MARCH・関関同立以上を目指す人はstep3まで解いてください。
政治・経済 標準問題精講
標準とありますが、かなり難しい問題集です。
早稲田や中央法など、政治経済が難しい大学を受ける人はここまでやっておくと良いでしょう。
問題の解き方の解説が詳しいので、政経の応用問題に対応する力をつけることができます。
政治・経済 計算&論述 特訓 問題集
政治経済の参考書でおそらく唯一の論述(計算)に特化した参考書です。ありそうでなかった、政経選択者の誰もが待ち望んでいた参考書です。
2015年出版で、内容もまだまだ有用です。そろそろ改訂版が出版されて、最新の傾向に対応してほしいところです。
政治経済を選択できる大学
政治経済をメインの科目で勉強する人は、ほとんどが私立大学第一志望だと思います。
まずは、私立大学で政治経済を選択できる主な大学を紹介します。
※原則として、大学個別試験で政治経済を選択できる大学・学部学科を紹介します。
関東
早稲田大学
【一般入試】
法学部・商学部(地歴公民型)・※政治経済学部
※共通テスト受験必須方式・個別試験では総合問題が課されます ※教育学部では、2023年度入試より政治経済が選択できなくなります。
明治大学
【一般入試】
法学部・商学部・政治経済学部・農学部(食料環境政策学部)・経営学部・情報コミュニケーション学部・国際日本学部
【全学部入試】
法学部・商学部・政治経済学部・文学部・農学部(食料環境政策学部)・経営学部・情報コミュニケーション学部・国際日本学部
青山学院大学
【一般入試A方式】
文学部(英米文学科・フランス文学科・史学科)・経済学部・法学部・経営学部・国際政治経済学部・社会情報情報学部・地球社会共生学部
【一般入試B方式】
法学部・経営学部
【一般入試D方式】
社会情報学部
【全学部入試】
文学部・教育人間科学部・経済学部・法学部・経営学部・国際政治経済学部・総合文化政策学部・社会情報学部(A方式)・地球社会共生学部・コミュニティ人間科学部
立教大学
【一般入試】
異文化コミュニケーション学部・経済学部・経営学部・社会学部・法学部・観光学部・コミュニティ福祉学部・現代心理学部
※立教大学は、文学部を除いて英語の個別試験は課されず、共通テストまたは、英語民間試験の得点が個別試験の得点に換算されます。
中央大学
【一般入試】
法学部・経済学部・商学部
【全学部入試】
法学部・経済学部・商学部・文学部・総合政策学部・国際経営学部
法政大学
【一般入試】
法学部・文学部・経済学部・社会学部・経営学部・国際文化学部・人間環境学部・現代福祉学部・キャリアデザイン学部・スポーツ健康学部
学習院大学
【一般入試】
法学部・経済学部・文学部・国際社会科学部
成城大学
【一般入試】
社会イノベーション学部・文芸学部・経済学部・法学部
成蹊大学
【一般入試】
経済学部(現代経済学科)・法学部
明治学院大学
【一般入試】
文学部・経済学部・社会学部・法学部・国際学部・心理学部
【全学部】
文学部・経済学部・社会学部・法学部・国際学部・心理学部
獨協大学
【一般入試】
国際教養学部・経済学部・法学部
【全学部】
外国語学部・国際教養学部・経済学部・法学部
國學院大学
【一般入試】
文学部・神道文化学部・法学部・経済学部・人間開発学
武蔵大学
【一般入試】
経済学部・人文学部・社会学部
【全学部】
経済学部・人文学部・社会学部
日本大学
【一般入試】
法学部・文理学部(文系学科のみ)・経済学部・国際関係学部・危機管理学部・スポーツ科学部・生物資源科学部(食品ビジネス学科・国際地域開発学科)
【全学部】
法学部・文理学部(文系学科のみ)・経済学部・商学部・芸術学部・国際関係学部・危機管理学部・スポーツ科学部・生物資源科学部(食品ビジネス学科・国際地域開発学科)
東洋大学
【一般入試】
文学部・経済学部・経営学部・法学部・社会学部・国際学部・国際観光学部・情報連携学部・ライフデザイン学部(人間環境デザイン学科以外)・総合情報学部・食環境学
駒澤大学
【一般入試】
仏教学部・文学部・経済学部・法学部・経営学部・グローバル・メディア・スタディーズ学部
【全学部】
仏教学部・文学部・経済学部・法学部・経営学部・グローバル・メディア・スタディーズ学部
専修大学
【一般入試】
経済学部・法学部・経営学部・商学部・文学部・人間科学部・国際コミュニケーション学部・ネットワーク情報学部
【全学部】
経済学部・法学部・経営学部・商学部・文学部・人間科学部・国際コミュニケーション学部・ネットワーク情報学部
大東文化大学
【一般入試】
文学部(書道学科以外)・経済学部・外国語学部・法学部・国際関係学部・経営学部・スポーツ・健康学部(スポーツ学科)・社会学部
東海大学
【一般入試】
文化社会学部・政治経済学部・法学部・教養学部(人間環境学科・国際学科)・観光学部・海洋学部(海洋文明学科・環境社会学科)・経営学部・国際文化学部
亜細亜大学
【一般入試】
経営学部・経済学部・法学部・国際関係学部・都市創造学部
帝京大学
【一般入試】
経済学部・法学部・文学部・外国語学部・教育学部
国士舘大学
【一般入試】
政経学部・体育学部・法学部・文学部・21世紀アジア学部・経営学部
関西
関西難関私大で、いわゆる関関同立の中では、関西学院大学の入試では政治経済を選択することができません。
産近甲龍では、甲南大学で政治経済を選択できません。
同志社大学
<学部個別日程>
文系学部全学部で選択可能です
<全学部日程>
文系学部全学部で選択可能です
立命館大学
<学部個別日程>
経済学部、グローバル教養学部以外の文系学部で選択可能です。
<全学統一方式>
グローバル教養学部以外の文系学部で選択可能です
関西大学
全ての文系学部
全学部日程(3教科型)、学部個別日程(3教科型)ともに全ての学部学科で選択可能です
京都産業大学
前期3科目型入試では、全ての文系学部で選択可能です。
近畿大学
芸術系の学科などで実技試験がある場合を除いて、全ての文系学部の全ての日程(前期A日程・B日程、後期日程)で選択可能です
龍谷大学
全ての文系学部の前期日程、後期日程で選択可能です。
国公立大学
国公立大学でも二次個別試験で、政治経済を選択できる大学を紹介します。
東京学芸大学
〈前期〉教育学部 初等教育<社会>
【共通テスト】配点900点
【2次試験】配点330点
・小論文 30点
・選択科目 300点
※世界史、日本史、地理、現代社会、倫理、政治経済のうちから1つ選択
〈前期〉教育学部 中等教育<社会>
【共通テスト】配点900点
【2次試験】配点330点
・小論文 30点
・選択科目 300点
※世界史、日本史、地理、現代社会、倫理、政治経済のうちから1つ選択
〈前期〉教育学部 初等教育<環境教育>
【共通テスト】配点900点
【2次試験】配点330点
・小論文 30点
・選択科目 300点
世界史、日本史、地理、現代社会、倫理、政治経済、物理、化学、生物、地学のうちから1つ選択
信州大学
〈前期〉教育学部 社会科教育
【共通テスト】配点900点
【2次試験】配点350点
・面接 50点
・英語or国語(現古漢) 150点
・世界史or日本史or地理 75点
※現代社会、倫理、政治経済のうちから1つ選択
高崎経済大学
〈前期〉 地域政策学部(5教科型)
【共通テスト】配点950点
【2次試験】配点400点
・小論文 200点
・選択科目 200点
※世界史、日本史、地理、政治経済、数学IAIIBのうちから1つ選択
〈前期〉 地域政策学部(3教科型)
【共通テスト】配点400点
【2次試験】配点400点
・小論文 200点
・選択科目 200点
※世界史、日本史、地理、政治経済、数学IAIIBのうちから1つ選択
〈中期〉経済学部
【共通テスト】配点300点
2021年入試 B判定得点率
【2次試験】配点400点
・英語、国語(現古漢)、世界史、日本史、地理、政治経済、数学IAIIBのうちから2つ選択。各200点
神戸市外国語大学
〈前期〉外国語学部 英米
【共通テスト】配点400点
【2次試験】配点400点
・英語 300点
・選択科目 100点
※現代文、世界史、日本史、政治経済のうちから1つ選択
〈前期〉外国語学部 ロシア
【共通テスト】配点400点
【2次試験】配点400点
・英語 300点
・選択科目 100点
※現代文、世界史、日本史、政治経済のうちから1つ選択
〈前期〉外国語学部 中国
【共通テスト】配点400点
【2次試験】配点400点
・英語 300点
・選択科目 100点
※現代文、世界史、日本史、政治経済のうちから1つ選択
〈前期〉外国語学部 イスパニア
【共通テスト】配点400点
【2次試験】配点400点
・英語 300点
・選択科目 100点
※現代文、世界史、日本史、政治経済のうちから1つ選択
〈前期〉外国語学部 国際関係
【共通テスト】配点400点
【2次試験】配点400点
・英語 250点
・選択科目 150点
※現代文、世界史、日本史、政治経済のうちから1つ選択
〈前期〉外国語2部
【共通テスト】配点400点
【2次試験】配点400点
・英語 250点
・選択科目 150点
※現代文、世界史、日本史、政治経済のうちから1つ選択
まとめ
いかがでしたでしょうか。
特に私立文系志望の方は、メリット・デメリットを元にご検討頂ければと思います。
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