工学部か理学部か、どっちにしよう?
受験生の皆さん、勉強お疲れ様です!
東京大学工学部、淵野辺校講師の中村です。
今年2021年(令和3年)の共通テストの出願期間は
9月27日から10月7日までですが、
まだ受験するところを決め切れていない受験生も
少なくないのではないのでしょうか?
特に理系の皆さんでは、工学部・理学部の違いがわからず、
どっちを選んだらいいのか迷う人も多いと思います。
そこで今回は、「工学部・理学部の違い」について、
お話ししたいと思います!
工学部ってどういうところ?
目的:工学部は「社会を良くすること」を重視
みなさんは工学部が何をする場所か知っていますか?
工学と聞いても、なにをするのかピンとこないかもしれません。
「工」という漢字からの連想で、
工業用機械をつかってモノづくりをするようなイメージがあるかもしれませんが、
実際の多くの学科ではそういったことを行いません。
では工学部とは何を学ぶ場所なのでしょうか?
結論から言えば、工学部では便利な世の中をつくる次世代の科学技術を学びます。
つまり、社会の問題を解決し、より良くすることを目的としています!
実際に工場でモノをつくるための道具の使い方を学ぶのではなく、
どちらかというと新しいモノのデザイン・設計を行うようなイメージです!
例えば、東京大学工学部の公式サイトを見てみると、
「社会の中での科学技術を重視」「科学技術が社会の中で活きてこそ意味がある」
など、社会とのつながりを重視していることがわかるキーワードが目に入ります。
このように、社会への応用を目的としている実学的な理念のため、
学ぶ内容も抽象的なことよりは具体的なことが多いと言えます。
たとえば、なぜ成り立つのか原理がわかっていないような現象でも、
実際に成り立つことがわかっていれば、どんどん活用していきます!
学ぶこと:分野に特化した応用的な学問が中心
それでは、実際に大学に入ってからはどのようなことを学ぶのでしょうか?
やはり理系ということもあって、数学を避けて通ることはできません。
大学1年で学ぶ数学科目の「線形代数」や「微分積分」は、
その後で学ぶほとんどの専門分野に実際に使われています。
しかし、やはり工学部の目的は「応用」にあるので、
ある程度理解して式を扱うことができれば良いため、
理学部で学ぶほど理論に深くは立ち入りません。
定理の証明が正確にできることよりも、
式を使って問題が解けることの方が大事なイメージです!
学科:モノづくりの対象はさまざま
それでは、工学部にはどういった学科があるのでしょうか?
ここでは、多くの大学で工学部に設置されている学科を例示します!
・機械工学科
・航空工学科
・電気電子工学科
・情報工学科
・物理工学科
・化学工学科
・材料/マテリアル工学科
・生命工学科
・建築学科
・土木工学科
一見してどういうことを学ぶのか想像がつく学科もあれば、
そうでない学科もあると思います。
自分の興味のある学科があれば、
大学の該当学科のホームページを見て調べてみましょう!
理学部ってどういうところ?
目的:理学部は「真理の探究」を重視
工学部が「社会のための科学技術」に重きを置いていたのに対して、
理学部では「この世界はどうなっているのか?」を探求していきます。
工学部が実学的であった一方で、理学部はシンプルで哲学的ですね!
たとえば、宇宙の果てがどうなっているのか?だとか、
生物と非生物の違いは何か?などといった問いは、
いまの私たちの社会に現実的には関係してこないので工学的には興味の対象外ですが、
理学部では重要な問いの一つです。
私たちに関係があるかどうかにかかわらず、
この世界の真理を解き明かし、すべてを理解したいというモチベーションが
理学では中心になっています。
つまり、工学部が「どうしたら?」と問う問題解決の学問であったのに対し、
理学部は「なぜ?」と問う真理探究の学問であると言えます。
そのため、基礎分野に対する非常に深く正確な理解が必要となります。
学ぶこと:深く、厳密に、基礎を網羅する
大学に入ってまず1年次に学ぶ教養科目は、
工学部のものと大きくは変わりません。
ただ、工学部であったら式を知っているだけでよかったような部分も、
理学部ではその成り立ちを根拠から説明できるほどに理解しなければなりません。
つまり、広く知識を身に着けていく工学部に対し、
理学部は深く理解を掘り下げていく場所だということができます!
前の学年で学んだことをもとに、次の学年ではさらに深く掘り下げていきます。
そのため、簡単だからといって1年次の内容をしっかり学ばないでいると、
2年次以降に大変な思いをして、
1年次の復習をする必要に駆られます。
学科:基礎学問をつくっていく
それでは、理学部にはどういった学科があるのでしょうか?
ここでは、工学部の場合と同様に、
多くの大学で理学部に設置されている学科を例示します!
・数学科
・物理学科
・天文学科
・地球惑星科学科
・化学科
・生物学科
工学部と理学部の違いのまとめ
ここまででお話しした、
工学部と理学部の違いを最後に簡単にまとめます!
研究の目的が、工学部では「社会の問題解決」だった一方で、
理学部では「この世界の真理の探究」でした。
また、学ぶ方向性としては、
工学部では「広く知識を身に着けて応用する」ことだったのに対し、
理学部では「深く厳密に正しい知識の土台をつくる」ことでした。
このように、学ぶ対象はどちらも「理系学問」であり、
数学が基礎として必要になってくる点はどちらも同じですが、
その目的や学び方には意外と大きな違いがあります!
同じ「物理」がやりたかったとしても、
工学部の「物理工学科」と理学部の「物理学科」とでは、
少し方向性が違っているということですね!
結局、どっちにするべき?
前の項目でお話ししたように、
おなじような名前の学科でも、工学部と理学部では
方向性が違う場合があります。
自分がどんなことを学びたいのか?
広く知識・技術を身に着けたいのか?
この世界の真理を探究したいのか?
こういったことを自問自答して、
自分のやりたいことを明確にすれば、
自ずと答えが出るのではないでしょうか!
また、最後まで決め切ることができなかったとしても、
大学によっては在学中に転学科できる場合もあります。
普通に入学するよりも大変になる場合が多いですが、
そういった選択肢もあることは知っておきましょう!
将来後悔することのないように、
自分のことをしっかり考えて進路を決めていきましょう!
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