【保護者向け】塾に行っても子どもの成績が上がらないメカニズムとは？
今回は、子どもを塾に通わせている保護者の方向けの記事です。
せっかく塾に行かせているのに、
・成績が上がらない。
・勉強をしているように見えない
・塾に行ってるだけになっている
・勉強嫌いになってしまっている
などなど、不満が出てくる方も多いと思います。
中には、クレームを入れているという方も
いらっしゃるのではないでしょうか。
私も塾を運営しておりますが、
正直、「塾代」は安くないですよね。
だからこそ、成績アップにつながってほしいというお気持ち。
すごく分かります。
そこで今回は、
塾に通わせているのに成績が上がらないメカニズムについて
解説していきます。
そもそもなぜたくさんの塾があるのか
まず、そもそもどうしてこんなにもたくさんの塾・予備校があるのでしょうか。
それは、成績アップに絶対的な成功法が無いからです。
突然ですが、クイズです。
次の中で、成績が伸びるのはどれでしょうか？
①世界一わかりやすい授業を受ける
②世界一面白いテキストで勉強をさせる
③勉強のやり方を日々見てもらう
④友達同士で教え合って勉強する
正解は、どれでも伸びます。
逆に、どれを選んでも伸びない子もいます。
世界一わかりやすい授業で成績が決まるならば、
同じ授業を受けた全員が同じ点数になるはずですよね？
では、保護者の皆様が中高生だった頃の授業を思い出してください。
テストの成績はみんな同じような点数でしたか？
実際はかなり個人差があったのではないでしょうか。
という風に、これをしたら確実に伸びる！なんて魔法はないのです。
大切なことは、「結局お子様が自分で日々勉強をしていくか」なのです。
「質」というものはその先にあるポイントと言えます。
成績が伸びない生徒&保護者様の誤った認識という部分にフォーカスして、
塾に行っても成績が上がらない生徒様の特徴をここから
ご紹介していきます。
塾に行っても子どもの成績が上がらないメカニズム5選
①保護者の意思で塾に通っている
一つ目は、本人は通いたくないのに親御さんの意思で塾に通わされている状況です。
当然ながら、行きたくもない場所にお子様は行かされるわけです。
学校でストレスが溜まっているにも関わらず、
やりたいことがあるにも関わらず、
価値を感じない場所に、
無理やり通わされるのです。
聞きたくもない授業を、真面目に聞くでしょうか。
必要ないと思っている授業を、真面目に聞くでしょうか。
結論からお伝えをすれば、
どんどん勉強が嫌いになるだけです。
嫌々やっている状態でした勉強は、ほぼ記憶に残りません。
それどころか、さらっと答えを書き写して、
うまくサボる子供が出来上がるだけです。
結果として、塾に通っていることに満足して終わります。
「自分の見ていないところで子どもは勉強している」
と信じているあなた！
子どもは、そんな単純ではありません。
②塾での勉強に満足して、家で勉強しなくなる。
まず間違いなくこのパターンの生徒は、成績が下がります。
なぜならば、成績が上がるというのは、
その生徒が学んだ内容を、
人に説明できるレベル、
似たような初見問題でも解けるレベル、
になるということです。
これは、やったことを覚えていなければできません。
あなたのお子様がもしも・・・
塾に通って、授業を受けて、家では勉強していない。
という状況であれば、
ほぼ確実に成績は伸びません。
なぜならば成績が伸びる瞬間は、
アウトプットできるようになった時だからです。
正しいテキストを使い、
正しいやり方で勉強し、
復習を重ねる。
そうして、初見の問題でも解けるようになる。
これが成績が伸びるということです。
塾に通えば、授業を受ければ、成績が伸びるなら、
もう学校の授業でしっかり点数が取れています。
そうでないから、塾に通うのです。
③復習をしていない
人の記憶は、１週間と持ちません。
大前提として人間は、
・飽きる
・忘れる
・楽したがる
生き物だと言われています。
そう、忘れるのです。
人の記憶についてを記した最も有名な参考データが、
エビングハウスの忘却曲線です。
 |
上の図の通り、
人の記憶は復習をしなければ、
１週間後にはほぼ０に近い状態になっています。
そう簡単に忘れるの？と思う方もいるかもしれませんが、
そんな保護者様に質問です。
Q：１週間前に食べた昼食を覚えていますか？
A：・・・・・・・・・・・・・・・・・・・.
いかがでしょうか。
思い出せましたか？
記憶するためには、復習をして、定着させることが重要です。
そうしなければ、
せっかく高いお金を払って受けた授業は、
記憶には残りません。
無意味になってしまいます。
そうなる前に、復習する習慣ができているのか、
チェックしてみましょう。
④保護者からの「勉強しなさい！」
そもそも子供たちは、勉強したくなんかありません。
それなのに、塾に通わされるわけです。
学校でも勉強し、塾でも勉強し、家でも勉強させられる。
ストレスの捌け口がありません。
そうして出来上がるのが「勉強嫌い人間」です。
ましてや、塾で厳しくされることも然りでしょう。
塾のHPで、
・生徒と講師が意見を闘わせ、熱い指導をします。
・成績が悪い生徒は、特訓部屋に連れていき、個別指導をします。
といった文言が載っていることがありますが、
そんな授業を受けて、本当に勉強が好きになると思いますか？
強制的にやらされているのと同じです。
１０年前と今では学習指導要領が全く異なります。
もう親御さんが子供に勉強を教えられるような時代は終わりました。
勉強をしなさい。よりも、
塾での勉強が楽しいのか、
学校は楽しいのか、
将来やりたいことはないのか、
そんな話をしてあげるほうが、
実際成績は伸びます。
私自身、自分の塾で３者面談をしますが、
成績が伸びる子、頭が良い子の親御さんほど、
何も喋りません。
「子供がやりたいだけやらせてあげてください。」
それだけです。
私たち塾講師は、
最初の受験相談の時点で
気付いていますよ。
⑤勉強のやり方が間違っている
ここまで復習の重要性や、自宅学習の重要性に触れてきました。
ところが、多くの生徒たちが正しい勉強の仕方を知りません。
・わからない問題に悩む時間は何分まで？
・復習のタイミングはいつ取るの？
・ノートの正しい書き方は？
・完璧になったと言えるのはどのような状態か？
など、全くわからないまま勉強を進めています。
どうなると思いますか？
全く終わらないか、答えを写しただけで終わっています。
それでは伸びるわけありませんよね。
・今日は何をどこからどこまでやるのか
・どんな状態になったら勉強を終わっていいのか
ということを毎日明確にしておくことで、
初めて勉強ができるのです。
勉強のやり方は、上手ですか？
それが下手な場合、
痩せにくい状態でダイエットをしているのと同じです。
正しいやり方を教えてあげてください。
まとめ
ここまで塾に通っても成績が伸びないメカニズムを５つ紹介しました。
やはり言えることは、勉強は結局本人がやるかやらないかということです。
それを強制するのか、
やりたいと思わせるのかによって全く異なる結果になってしまいます。
ぜひ、お友達が通っているからではなく、
今このタイミングで必要な内容は何なのかを正確に見極めて、
お子様に合った塾を選んであげてください。
この選択を間違えると、本当に苦労します。
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