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コーシー・シュワルツの不等式の証明と覚え方を解説!

コーシー・シュワルツの不等式の証明と覚え方を解説!

こんにちは!

海老名駅から徒歩7分の武田塾海老名校講師の鈴木です!

 

今回は,一度は聞いたことがある気がするけど結局覚えられない,覚えても使い所がわからないという人が多い

「コーシー・シュワルツの不等式」について解説したいと思います!

 

この記事を読んでいただければ,コーシー・シュワルツの不等式を書きなさいと言われたらすぐに書けるようになります!

ある証明に関連づけて覚えると自分で不等式の形が作れるようになると思いますので,一緒に見ていきましょう!

 

コーシー・シュワルツの不等式

\begin{align*}<br />
  (a_1 b_1 + a_2 b_2)^2 \le (a_1^2 + a_2^2)(b_1^2 + b_2^2)<br />
\end{align*}

\begin{align*}<br />
  (a_1 b_1 + a_2 b_2+ a_3b_3)^2 \le (a_1^2 + a_2^2 + a_3^2)(b_1^2 + b_2^2 + b_3^2)<br />
\end{align*}

という不等式が成り立つ.

等号成立条件は,それぞれ

\begin{align*}<br />
  a_1 : a_2 = b_1 : b_2<br />
\end{align*}

\begin{align*}<br />
  a_1 : a_2 : a_3 = b_1 : b_2 :b_3<br />
\end{align*}

が成り立つことである.

 

より一般に,

\begin{align*}<br />
  (\sum_{i=1}^{n}a_i b_i)^2 \le (\sum_{i=1}^{n}{a_i}^2)(\sum_{i=1}^{n}{b_i}^2)<br />
\end{align*}

が成り立つ.

 

こんな不等式を見せられてもなんのこっちゃと思ったあなた,大丈夫です.

この不等式をただ覚える必要はありません!

証明と一緒に覚えればこの式の形はすぐに思い出せます.

 

証明

まず,ベクトルを使った証明を紹介します.

 

\begin{align*}<br />
  \vec{a}, \vec{b}<br />
\end{align*}

という2つのベクトルを考えてみましょう.

これらのなす角をθとすると,

\begin{align*}<br />
  \vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}| |\vec{b}| \cos{\theta}<br />
\end{align*}

が成り立ちます.両辺を2乗して,

\begin{align*}<br />
  (\vec{a} \cdot \vec{b})^2 = |\vec{a}|^2 |\vec{b}|^2 \cos^2{\theta}<br />
\end{align*}

となります.ここで,

\begin{align*}<br />
  \cos^2{\theta} \le 1<br />
\end{align*}

であることから,

\begin{align*}<br />
  (\vec{a} \cdot \vec{b})^2 = |\vec{a}|^2 |\vec{b}|^2 \cos^2{\theta} \le |\vec{a}|^2 |\vec{b}|^2<br />
\end{align*}

が成り立ちます.

2つのベクトルを成分で表すと,コーシー・シュワルツの不等式になります!

等号成立条件は,

\begin{align*}<br />
  \cos{\theta} = \pm 1<br />
\end{align*}

が成り立つとき,すなわち

\begin{align*}<br />
  \vec{a} // \vec{b}<br />
\end{align*}

のときですね.

 

この証明を理解しておけば,コーシー・シュワルツの不等式とその等号成立条件をすぐに思い出すことができますね!

コーシー・シュワルツの不等式を使いたいときは,ベクトルの内積と大きさを比べているというイメージを持つと

不等式の形が思い出しやすいです.

 

ただし,nが4以上のときは2つのベクトルのなす角の定義がややこしそうです.

そこで,もうひとつ証明を紹介します.

 

\begin{align*}<br />
  \sum_{i=1}^{n}(a_i - b_i t)^2 = 0<br />
\end{align*}

という二次方程式を考えます.

この式の左辺は,0以上の数の和になっているので,xの値によらず0以上です.

したがって,この方程式の解は高々1個です.(二次関数のグラフをイメージしてみれば明らかです)

つまり,判別式Dは0以下になります.

実際に左辺を展開して判別式を計算してみましょう.

\begin{align*}<br />
  \sum_{i=1}^{n}(a_i - b_i t)^2 = (\sum_{i=1}^{n}{a_i}^2) - 2(\sum_{i=1}^{n}a_i b_i) t + (\sum_{i=1}^{n}{b_i}^2) t^2<br />
\end{align*}

になるので,

\begin{align*}<br />
  \frac{D}{4} = (\sum_{i=1}^{n}a_i b_i)^2 - (\sum_{i=1}^{n}{a_i}^2)(\sum_{i=1}^{n}{b_i}^2)<br />
\end{align*}

になります.Dは0以上なので,

\begin{align*}<br />
  (\sum_{i=1}^{n}{a_i}^2)(\sum_{i=1}^{n}{b_i}^2) \le (\sum_{i=1}^{n}a_i b_i)^2<br />
\end{align*}

が成り立ちます.

等号成立条件は,すべての i = 1, 2, 3, ... ,nに対して

\begin{align*}<br />
  a_i - b_i t = 0<br />
\end{align*}

を満たす実数tが存在することです.

 

この証明はさすがに自分で思いつくのは難しいとは思いますが,なかなかエレガントな証明だと思います.

 

まとめ

今回は,コーシー,シュワルツの不等式の証明を紹介しました.

特に,ベクトルを使った証明は直感的にもわかりやすいですし,式の形を覚えやすいので覚えておくと良いと思います!

 

また,実際の受験でのコーシー・シュワルツの不等式の使い方についても解説をしたいと思います.

よろしければそちらの記事も読んでみてください.

今回覚えられた不等式をどのように使うか,解説しています!

コーシー・シュワルツの不等式の使い方を例題を使って解説!

 

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