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【出町柳通信3月号】京都大学大学院について現役の院生講師が紹介!

特集

今回の出町柳通信では進路についての話題です!大学を選ぶときにその先の大学院について考えている生徒さんも多いですよね。

特に理系で国立に進む場合、学生のほとんどは大学院に進学します。文系で大学院進学はそこまで多くはないですが一定数いますし

もちろん大学院に進学するか否かで就職の幅も変わってきます。

そこで、京都大学大学院日本史学専修で現役の研究者として活躍している出町柳校の隅田先生が大学院について徹底紹介します!

是非自分の進路の参考にしてくださいね!

instagramもやってます!

 

【まず初めに】大学院って何?

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「大学院」って聞くと、なんだかすごく難しそうなイメージがありますよね。

でも実は、大学を卒業(学士課程修了)したあとに、さらに専門分野を深く学ぶチャンスが広がる場所なんです。

修士課程と博士課程があって、修士では比較的短期間(2年程度)で集中的に研究に取り組み

博士課程ではより高度な研究を行います。その中で新しい発見や理論を打ち立てることもあるんですよ。

また、調査や実験、発表などを通じて、論理的思考力やプレゼンテーション力、情報収集スキルなども身につきます。

大学院というと「研究者を目指す人だけの場所」と思われがちですが

実際には企業や教育現場など、さまざまな道へ進む人がたくさんいます。

文系の大学院はどういうことをする?

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文系の大学院って、いったいどんなことをしているの?と思う人は多いかもしれません。

文系の大学院では「より深く学ぶ」「自分ならではの研究をする」ということがメインテーマになります。

たとえば歴史学なら、未発表の史料を読み解いたり、現地調査に出かけて新しい発見を探したり。

文学なら、特定の作家や作品を徹底的に読み込んで、その魅力や時代背景を考察したりします。

心理学や社会学などの社会科学系だと、インタビューやアンケートを行ってデータを分析し

新しい社会の動きや人間の心理を探る研究なんかもあります。

学部時代との大きな違いは、授業で学ぶだけじゃなく、自分の研究テーマに全力投球するところ。

指導教員の先生や、同じ分野に興味を持つ仲間と議論を重ねることで、視野がどんどん広がります。

ときには海外の学会に参加したり、フィールドワークに出かけたりと、アクティブな経験ができるのも文系大学院の面白いところです。

また、大学院生になると、学会発表や論文執筆の機会が増えます。

発表や執筆を通じて、自分の考えを論理的にまとめる力や、わかりやすく伝えるスキルが身につくのも魅力のひとつ。

そうしたスキルは、研究者としてだけでなく、一般企業や公的機関など、さまざまなキャリアに活かせます。

大学院に入試はある?

大学院に進学するには、多くの場合「入試」があります。

大学院入試というと、なんだかすごくハードルが高そうに感じるかもしれませんが

実際は大学や研究科によって試験内容や形式がいろいろなんです。

たとえば研究計画書を提出して、それに基づいた面接(口頭試問)を受けるタイプの入試もあれば

筆記試験(英語や専門科目)がセットになっているところもあります。

文系の場合は、自分の研究テーマが重視されることが多く、しっかりと準備しておくことが大切です。

また、学部生がそのまま内部進学する場合は、大学や専攻によっては一定の優遇がある場合もあるようです。

成績や研究実績が評価されれば、筆記試験が免除されたり、面接のみで合否が決まったりするケースもあるとか。

そうした特例の有無に興味がある人は、早めに募集要項や大学の公式サイトをチェックしてみてください。

「入試」と聞くとどうしても緊張してしまいがちですが

大学院入試では「どんな研究をしたいか」「そのためにどんな勉強をしてきたか」を示すことが重要。

もし自分のやりたいことがはっきりしていて、真摯な熱意を持っていれば、それを筆記試験や面接でしっかりアピールすればOKです。

京都大学大学院文学研究科歴史文化学専攻日本史学専修とは?

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※まず最初に上の写真はノリでこのようなファッションをした時の写真で普段は真面目な恰好をしております(笑)

京都大学大学院文学研究科歴史文化学専攻日本史学専修では

その名の通り日本の歴史をとことん研究できます

その研究環境は、京都という土地柄もあって、古都ならではの史料や文化財に触れる機会が多いのも魅力の一つ。

それだけでなく、帝国大学に始まる長い歴史をもつ大学なので

学内にも史料・図書などが非常に充実しています。

その点に惹かれて集った所属院生の規模も大きく、刺激あふれる研究環境であると感じます。

大学院のカリキュラムとしては、古代・中世から近世・近代までの幅広い時代やテーマを自由に学び、研究できます。

学部時代よりもさらに踏み込んだ史料の調査や解読を行い、また自分の研究成果を発表でアウトプットしながら修士論文などの執筆を目指します。

普段の演習における指導教員や院生たちとのディスカッションでは

「こんな見方があったのか!」と驚かされることもしばしばです。

カリキュラム外では、院生主催の研究会が多く開かれていて、専門書や史料を輪読して理解を深めたり

お互いの研究テーマについてディスカッションしたりしています。

また、合宿や博物館アルバイトで古文書の調査などに従事することができ、文字通り“歴史の現場”に飛び込んでいく感覚が味わえます

卒業後の進路は、研究者を目指す人ももちろん多くいますが、それだけに限りません。

教育、博物館や文化財関連の仕事、企業など、歴史を深く学んだ知識と分析力を活かせる場面はたくさんあります。

「充実した環境で日本史学を究めながら、自分の将来の可能性も広げたい!」という人へ

京都大学大学院文学研究科歴史文化学専攻日本史学専修はとてもオススメできます。

ぜひ「自分だけの日本史研究」を形にしていってください。

現役研究者が語る!リアルな日常と研究の様子

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弊学の日本史学専修では、授業を履修する必要があるのは修士課程までです。

なので、私のような博士課程院生の生活はまさに千差万別と言えます。

例えば、家と研究室のどちらで研究するかも人によります。

私は家でできないわけではありませんが、研究室での方がはかどるので、土日含めほぼ毎日研究室へ行っています。

周りには、家だともろもろの誘惑に負けてしまうので研究室へ来るという人もいれば

家に資料・史料を多く置いているので家で研究するという人もいます。

やるべきことに集中できる場所で作業する点は、高校生までのみなさんと変わりませんね。

研究の様子も、どの時代のどんなテーマを対象とするかによりさまざま。

私は江戸時代を中心に研究しているので、くずし字と呼ばれるぐにゃぐにゃとした昔の筆跡を解読する必要があります。

そのような史料を読むときは、くずし字辞典を傍らに置きながら、地道にwordへ文字を打ち込んでいきます。

文系や日本史学などは理系などと比べてアナログなイメージを持たれるかもしれませんが

wordやexcelなどのソフトは情報を蓄積して分析するのにたいへん便利なので、PCを使って研究することが多いです。

これは研究対象を問わずかなり共通していて

私は大学院入学後、研究室で先輩たちがみんなPCに向かって無言で作業する姿を見て異様に感じました(笑)。

もうすっかり慣れ、私自身もその一員となっていますが。

とはいえ、作業によっては、まだアナログツールの方が効率が良いと感じるときもあります。

私は京大発祥の研究カードという、1枚1情報で記録する情報整理ツールを使って研究しています。

これに代わるデジタルツールに出会えていないためですが、やはりアナログツールは場所をとり、家の本棚がすぐに研究書や研究道具でいっぱいになってしまうのが悩みです。

このように人それぞれの生活・研究スタイルがありますが

演習や研究会の後にはご飯に行って研究談義から他愛ない話にまで花を咲かせるなど

院生同士のつながりを大切にしています。

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年2回の研究室旅行や各時期のコンパなど研究室単位でのイベントもありますし

有志での旅行や遊びにも出かけます。

全く日本史と関係のない遊びに出かけても、どうしても日本史関連のモノに目が行ってしまったり

研究時のような論理的思考にこだわってしまったりするのは

ご愛敬とも言えますが、「日本史から離れられない・・・」とみんなで頭を抱えることも(笑)。

専修卒業後のキャリアパス

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弊学の日本史学専修を修了した後の進路として、まず多くの人がイメージするのは研究者や教員の道かもしれません。

実際、博士課程を出て大学や研究機関で研究職に就いたり、修士課程を出て高校で日本史を教えたりする人は少なくありません。

ただ、この専修の卒業生が進むキャリアパスは、それだけにとどまらないんです。

実は歴史や文化に関する知見、そして「情報を収集・分析し、それを論理的にまとめる力」は、いろいろな分野で重宝されています。

たとえば、博物館や資料館といった文化施設で学芸員として働くケース。

展示企画や資料整理、研究発表など、大学院時代に培ったリサーチ力や論文執筆のノウハウがダイレクトに役立つのが大きな魅力です。

また、行政機関(地方自治体の文化財課など)で文化財の保存や観光振興に携わる人もいます。

歴史的建造物や遺跡の調査・管理、観光客向けの情報発信など、歴史を知るからこそできる仕事があるんです。

さらに、企業でも歴史文化の専門知識を求めるところがあります。

たとえば出版社なら、日本史に関連する書籍や雑誌、ウェブ記事の編集・執筆の場面で活躍できます。

また、新聞社の文化部門では、展覧会の運営や文化記事の執筆に携わることができます。

さらに、日本史学で培う「調べる力」「論理的に考察する力」「文章を書く力」は

一般企業のマーケティング部門やコンサルティングファームなどでも活かすことができます。

データを読み解いて分析し結論を導くプロセスは、研究作業に通じるところが多いんです。

特に、資料を広く探して独自の切り口を見つける能力は、ビジネスの世界でも大いに役立ちます。

以上のことは弊学に限らないと思いますが、ともかく日本史学専修で得られる知識とスキルは

多岐にわたる業界・職種で求められています。

「歴史」と聞くとどうしても研究者か教員のイメージが強いかもしれませんが

それだけに縛られないのが現代の傾向です。

歴史への情熱や探究心を武器にして、自分ならではのキャリアを切り開いていく人がたくさんいるんです。

自分が好きなことを突き詰めた先に、思わぬ仕事のチャンスが転がっているかもしれません。

もし大学院進学を考えるなら

ぜひ「研究を続ける」だけでなく、「研究で培った力をどう活かすか」という視点を持ちながら未来をイメージしてみてください。きっと可能性は思った以上に広がっていますよ。

そんな隅田先生と会える校舎です!

いかがだったでしょうか!今回は現役の京大大学院の研究者に大学院について解説してもらいました。

もっと大学院について話を聞いてみたい!指導も面白そう!

と思った方は是非受験相談にお越しください!🌟

タイミングが合えば隅田先生と話せるかも…?

塾生になれば隅田先生やほかのユニークな先生のマンツーマン指導が受けられます!

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