【現代文読解】二項対立を理解して、現代文を読み解こう!
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こんにちは!
京阪「出町柳駅」から徒歩2分のところにある、学習塾・予備校の武田塾出町柳校講師の山本です!
外を5分歩いただけで汗だくになるような日々が続いていますが
登下校や塾への行き帰りで熱中症にならないよう、水分補給など忘れずに行ってくださいね!
さて、今回のブログでは、現代文の二項対立のお話と
その二項対立の代表例としてよく題材となる
「東洋・西洋」というテーマでお話していきたいと思います。
「二項対立って何?」という人も、まず二項対立がどのようなものなのか
というところから丁寧に説明させていただきますので
是非最後まで読んでいってくださいね!
それでは、一緒に見ていきましょう!
二項対立って何?
まずは、現代文における二項対立とは
いったいどのようなものであるのか、ということを説明いたします。
現代文における二項対立とは
「ある文章において対立する2つの立場・概念が対比的に提示されること」
を指して使われる言葉です。
これだけだと、具体的なイメージをしにくいと思いますが
皆さんが接したことのあるものとして、二項対立に最も近いものが、「対義語」です。
・普遍vs特殊
・原因vs結果
などですね!
これら対義語は、反対の意味を持つ「言葉」ですが
この「言葉」という部分を「立場や概念」に置き換えたものが二項対立になります。
二項対立の例としては、
・東洋vs西洋
・伝統vs新しい価値観
といったものが挙げられます。
そして、これらを意識して現代文の文章に当たると非常に読解・解答がやりやすくなるのですが
これについて次項で詳しく見ていきましょう!
二項対立を活用しよう!
二項対立の定義は前項である程度理解していただけたかと思います。
では、二項対立はどんな場面でどのように活きてくるのでしょうか?
これについて、私は、大きく3つの場面があると考えています。
この3つの場面を、順にご紹介します!
筆者の主張を読み取りやすくなる。
まず第1に挙げられるのが、現代文読解の肝となる
「筆者の主張」を読み取るのが容易になるということです。
例えば、先に挙げた「伝統vs新しい価値観」の場合を考えてみましょう。
ここでは筆者は「新しいものをどんどん取り入れていくべきだ」
という立場・主張であるとします。
筆者はこの主張に基づき、新しいものを取り入れ
時代に順応していくことの重要さを説きますが
これに加えて、「自身の主張への批判に対する反論」を書かなければなりません。
つまり、筆者が「新しいものを取り入れていく」ことを主張する文章を発表すれば
伝統を重んじる立場の人々からの批判を受けることは容易に想像がつくでしょう。
そのような批判に対して全く無防備な状態で文章を発表することは得策ではありません。
よって筆者は、
・新しいものを取り入れていくことのメリット
・伝統を偏重することのデメリット
の両方から自らの主張を補強していくことになります。
こうして、現代文、特に評論における二項対立が生まれます。
多くの文章が、このような二項対立を伴って何かしらの主張をする
という構造を持っているため、二項対立の理解が筆者の主張の理解に直結するという訳です。
二項対立を踏まえて解答することが求められる場合がある。
先ほどは「読解」というある意味受動的な工程におけるお話をしましたが
今度は、「答案作成」という能動的な工程におけるお話です。
現代文の設問の書かれ方はいくつかのパターンに分けられますが、その中の1つに、
「○○との違いを踏まえながら説明せよ」
というものがあります。
例えば先ほどの例で言うと、
問.筆者は、なぜ新しいものを取り入れていくべきだと主張しているのか
伝統を重んじる考え方と比較しながら説明せよ。
…、といった感じでしょうか。
このような問題においては
二項対立を意識していない答案は0点になる可能性が十分にあります。
よって
初めからこれを意識して読み進めていく事が
点数の取れる答案を、早く記述することに繋がっていきます。
あらかじめその二項対立について知識があれば、文章の展開をある程度予想できる。
続いては少し毛色を変えて、「背景知識」についてのお話をしていきます。
現代文の難しいところの1つとして、
公式や暗記事項があるわけではなく、毎回初見の題材に対して短時間で挑まなければならない。
というものがあるかと思います。
確かにその通りではあるのですが
この「初見」というハードな条件をクリアするためのコツというのが存在します。
それが、「よくある題材をある程度把握する」ことです。
ある程度演習を積んできた方なら、ある時点で察することですが
入試で出題される現代文には、一定のパターンや、よくある題材というものがあります。
これを把握している人と、まったく把握していない人とでは
読解スピードに大きく差が生じるでしょう。
そして、この「よくあるパターン・題材」の多くが二項対立を有していることもまた事実です。
抽象的な話ばかりしていても実践に生かせないので
これについて、次項で具体例を用いた解説を行いたいと思います!
よくある二項対立 <東洋と西洋>
さて、ここからはよくある二項対立を伴った題材のパターンである
「東洋と西洋」に絡んだ話の展開の具体例を2つほどご紹介します。
<文化・芸術について>
(話の展開)
東洋では、自然との共生を重んじる文化が根付いているが
西洋では、自然を人間が支配・制御する、という文化が一般的である。
(具体例)
・東洋の、「山(海)の神」という言葉や、それに対して畏敬の念を表する儀式・祭り
・東洋の庭園は、日本の寺のように
自然を小さなスペースに再現したようなものが多いが
西洋では、宮殿の庭園に見られるように
左右対称の、非常に人工的なデザインが多い。
<社会について>
(話の展開)
東洋では、調和や伝統といった、互いの関係性の構築に重きを置く一方
西洋では、個人主義・能力主義的な価値観が尊重されやすい。
(具体例)
・日本の、「世間」という独特な言葉
・現代の西欧諸国で一般的となっている資本主義的な価値観
このような感じでしょうか。
私が中国などの文化に疎いため
「東洋」側の大部分を「日本」を代表例として記してしまいましたが
このような話の展開や具体例は、現代文で非常によく目にするものになります。
いずれも東洋と西洋という二項対立を伴っており
これらについてある程度の背景知識があれば、話の展開を予想しながら読むことができ
それによって文章の処理もスピーディーになるでしょう。
最後に
いかがだったでしょうか!
今回は、現代文における二項対立について解説させていただきました。
今回のブログが皆さんの日々の勉強のお役に少しでも立てたなら幸いです。
食事と睡眠をしっかりとって、健康に勉強を進めていってくださいね!
では!
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