受験生の皆さんなら誰でも受けることになる模試。
「なんとなく受けているけど、受験勉強に活かせてない。」
「そもそも何のためにやってるかあんまり分かってない。」
という方も多いのではないでしょうか?
たとえ志望校A判定でも模試の結果を疎かにしてはいけません!
今回は、模試とはなんなのか、何のためにあるのかをご説明したうえで、模試の役割や模試を受けた後の勉強の仕方など、模試との正しい向き合い方について紹介していきます。
模試とは?何のためにあるの?
高校生になると、学校の定期テストのほかに「模試(模擬試験)」が実施されます。
模試は高校1年生から高校3年生まで実施されますが、模試の意味をあまり理解せず「なんとなく」「周りのみんなも受けているから…」といった理由で模試を受けている受験生も少なくありません。
ここでは、模試がそもそもどういったものなのか、模試を受けてわかること、入試本番の予行演習としての意味合いなどについて解説します。
模試とは?
模試とは入試を想定して実施される模擬試験のことで、駿台予備校、河合塾、東進衛星予備校、武田塾などの大手予備校が学年別、時期別、目的別に様々な模試を実施しています。
高1・2年生を対象とした模試の場合、受験生の模試と異なり範囲がかなり限定されます。
したがって、受験対策というよりは現在の学力状況や定着度の確認としての意味合いが強いといってよいでしょう。
模試の種類は大きく分けて以下の3種類です。
- マーク模試
- 記述模試
- 大学別模試
マーク模試とは、大学入学共通テスト(共通テスト)などの形式に合わせて出題する模試で、高校の学習内容にそったスタンダードな内容が出題されます。
難易度はそれほど高くありませんが、共通テストを意識した時間配分を試すのに是公の気合といってよいでしょう。
記述模試とは、国公立大学の二次試験を想定して作成された記述式の模試です。
マーク模試と異なり、解答欄に記述式で回答しなければならないため、選択形式のマーク模試よりも正確な知識が必要となるでしょう。
最終的には、マーク模試の結果と記述模試の結果をトータルで分析する「ドッキング判定」で志望校の合格判定を出します。
大学別模試とは、「東大模試」「京大模試」のように志望校の名を冠した志望校別の模試です。
大学別模試を受験し、難関校独特の出題形式や傾向を把握しましょう。
自分の現状の立ち位置を知れる
ズバリ、模試を受けることによって自分の現状の学力、周りの受験生の中での立ち位置、また志望校合格のための指標を認識することができます。
皆さんが参考書を使って勉強したり、問題集で演習問題を解いているのは最終目標である大学合格のためです。
しかし、単に問題を解くだけでは自分の弱点や客観的な学力を把握することが難しいため、模擬試験でそれらを明らかにする必要があるのです。
模試を受験する利点には、本番の試験に近い形で受験できるため、本番前の絶好のシミュレーションとなる点と、同じ志望校を目指す受験生のなかでの相対的な立ち位置が判明する点があります。
よく誤解されがちなことですが、模試はあくまで模試であって、結果が良いからと言って志望校に受かる、また悪かったら落ちる、というわけではありません。
模試の結果が直接志望校の合否を意味するものではない、ということを頭に留めておきましょう。
しかし、判定は絶対のものではないため、模試でA判定の人でも不合格になる可能性がありますし、E判定の人でも逆転合格することがあるため、最後まで油断できません。
自分の苦手を知ることができる
受験勉強をしていると、だんだん自分がどの部分ができていないのか、何が理解できているのか分からなくなりがちです。
模試を受け、結果を分析することで、自分の苦手な科目や分野、解けていない問題を明確にすることが可能になります。
模試は自分の弱点を把握し、効率よく復習するための絶好の機会であるため、模試が返ってきた後も放置するのは非常にもったいないです。
英語の長文を例に考えてみると、得点出来なかった理由が単語の知識不足だったのか、文法的や構文が定着していなかったからか、本文の大意を把握できなかったからなのかが見える事によって自ずと対策が異なりますよね?
数学では三角比、関数、三角関数、微分・積分などのように分野が明確に分かれているため、模試を受けることで自分の弱点分野をはっきりさせることでき、復習する際のポイントを絞り込めます。
模試で正解できなかった部分を重点的に補強することで、弱点克服につなげられるでしょう。
入試本番の予行演習
模試とはその名の通り『模擬試験』のこと。
大学入試を想定した問題が出題されるだけでなく、解答形式、会場の雰囲気、試験時間などのすべての要素が本番に近い形になっています。
試験会場には独特の空気感があり、会場の空気に飲まれてしまって本来の実力を発揮できないまま無常にも時間が過ぎていく…というような辛い経験をした受験生も少なくありません。
自分が持つ力を100%発揮するためには、入試本番に限りなく近い模試を受けることで本番の環境に慣れておく必要があります。
問題の傾向を掴んだり、時間配分の感覚を養ったり、会場内の雑音を聞いてみたり、模試でしか得られない経験はたくさんあるので、模試を受ける際は入試本番の予行演習だということを意識しながら臨みましょう。
模試が終わったあとはどうする?
模試を受ける上で最も重要なことは何か分かりますか?
それは『復習』です。逆に言うと、復習をしなければ模試を受ける意味がないと言っても過言ではありません。
ここでは模試を受けた後にやるべき最強の復習法をご紹介します。
①自己採点をしよう
大前提として、模試を受けた後には必ず自己採点をしましょう。
模試を受けてから約1か月後には、模試の結果が詳しく分かるデータを見ることができるのに、わざわざ自己採点をする必要はあるの?と疑問に思う方もいるかもしれません。
たしかに、届いた結果を見れば合格判定や偏差値などのさまざまなデータを知ることができますが、実は自己採点をすること自体が復習になっているのです。
実際に問題を解いた時を思い出しながら自己採点していくと、なぜ間違えてしまったのか、どうすれば正解にたどり着けたのかを把握することができます。
結果が分かるまでには時間がかかるため、模試が終わったらなるべく早いうちに自己採点をするべきだと言えるでしょう。
②参考書の進捗と照らし合わせよう
武田塾の生徒さんは参考書ルートに沿って参考書学習を進めていると思いますが、模試を受ける時点まで進めてきた参考書の進捗状況と模試の結果が、妥当かどうかを自己評価してみましょう。
具体的な評価方法ですが、重要となるのは『難易度』と『範囲』です。
模試の難易度は共通テストを基準としているため、本番で必要な点数にある程度近づいている必要があり、偏差値50程度の結果を出しておく必要があります。
たとえば、全国平均に近い日大の受験を考えているのであれば、各模試で少なくとも偏差値50以上でなければ、かなり勉強しなければならない状況だといえるでしょう。
範囲が指定されている模試の場合は、範囲内での定着度を確認することができるため、得点が不十分だった部分の洗い出しに役立ちます。
ただ単に間違いを振り返るのではなく、これまでにやってきた難易度・範囲の問題がきちんと解けたかどうかを振り返っていきましょう。
③間違えた問題を分類しよう
さきほどもお伝えした通り、やってない範囲の問題が解けないのは当然と言えるでしょう。
最も危険なのは、時間内にミスなく解ければ点数化していたはずの問題を落としてしまうことです。
こういった解ける問題を落とさないためにも、まずは間違えた問題を一つずつ分類していきましょう。
②勉強した範囲なのに解き方やケアレスミスが原因で解けなかった。
③時間が足りずに解けなかった。
間違えた問題は主に上記の3つに分類でき、それぞれ対策方法が異なります。
①に関してはこれから勉強していく内容なので対策以前の話ですが、②だった場合は参考書を遡って復習する必要があり、③ならば解き方の戦略を組み立てていかなければなりません。
間違えた問題をただ復習するだけなく、どう間違えてしまったのかを考えることで、より効率的な復習をすることができるでしょう。
④アクションプランを決めよう
模試の結果に一喜一憂していてもあまり意味がありません。
結果を受け今日から何を勉強するのかが最も重要なので、間違えてしまった問題の分析が一通り終わったら、次にやるべき勉強は何なのか考えてみましょう。
模試の復習を徹底的にしたところで、それはその模試で点数を取るための勉強にしかなりません。
問題集のように問題を解くための復習をするのではなく、これまでの勉強の成果を模試でアウトプットして、良い部分も悪い部分も気付くことが大切です。
気付いたうえで、次の行動に繋げていきましょう。
⑤次の模試を見通そう
受験生のみなさんは、入試本番までに複数回の模試を受けることになると思います。
闇雲に模試を受けていくだけでなく、次の模試までの目標をしっかりと設定しておきましょう。
目標を設定した上で、その目標を達成するためにどのようにどれくらい勉強をするべきなのか計画を立てることが、模試の結果を存分に活かすことに繋がります。
代表的な模試5つを紹介
代表的な模試は以下の5つです。
- 河合模試
- 駿台模試
- 東進模試
- 進研模試
- 武田塾模試
河合塾の全統模試とは
河合塾は受験指導の実績が豊富な大手予備校です。
河合塾の模試は「全統模試」といい、マーク模試・記述模試・大学別模試を網羅した大規模な模試で、1回のマーク模試の受験者数は40万人程度、年間280万人が受験しています。
受験者数が多いため、データの信頼性が高う模試だといってよいでしょう。
そのため、多くの学校で進路指導の際に参考とされています。
難易度は標準的で進研模試よりも難しく、駿台模試よりも易しいという声があります。
駿台の駿台模試とは
駿台模試は首都圏を中心に校舎がある駿台予備校が作成している模試で、数学や理科を中心に難易度が高く、基礎力が不足していると高得点を取るのは難しいでしょう。
駿台模試は難しめに設定されている模試であるため、難関大を目指す人におすすめです。
東進模試は、東進ハイスクールを受講している生徒向けの模試で、受験者数が河合模試や駿台模試よりも少なく、データの信頼性に注意が必要です。
理系科目の問題の質が高めであることや、分析の正確さに定評があるため、弱点の分析に使用するとよいでしょう。
ベネッセの進研模試とは
進研模試はベネッセコーポレーションが作成している模試で、高校のカリキュラムに沿って模試が作成されており、幅広い層が受験しています。
そのため、難易度は他の模試よりもやや易しめであるため、偏差値が高く出る傾向があります。
とくに、難関大を受験する場合は実力以上に判定がよく出てしまう恐れがあるため、模試の結果を鵜呑みにしない方がよいでしょう。
武田塾の模試試験とは
武田塾模試は、武田塾が共通テストの内容を踏まえて作成・実施している模試で、年に3回(6月・9月・11月)に実施されます。
共通テストは国公立大学だけではなく、多くの私立大学の受験にもかかわってくる重要な試験であるため、時間配分などの重要な指標として活用するとよいでしょう。
模試で力をつけたいなら武田塾へ!
武田塾では、年に3回の武田塾模試を実施しています。
実施要項は以下のとおりです。
対象 |
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形式 | マーク模試 ※新課程・旧課程対応 |
日程 |
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武田塾模試は、武田塾の校舎で自分と同じように大学を目指す生徒がいる中で、本番と同様の緊張感を体験できる模試です。
興味がある方は、ぜひ、お近くの武田塾にお問い合わせください。
模試との向き合い方とは?|まとめ
今回は、受験生の模試との向き合い方についていくつかのポイントを紹介してきましたが、これまでの自身の模試に対する認識、向き合い方と比べていかがだったでしょうか?
現時点での自分の立ち位置や、ほかの受験生との比較ができることなど、模試にはいくつものメリットがあります。
しかし、模試の結果が直接的に志望校の合否に関わるという事ではなく、また、模試をただたくさん受ければよいというわけではありません。
模試の結果を今後の勉強にどう活かしていくかがとても重要なので、模試を受けて終わりにはせず結果をしっかりと分析して次の勉強計画を立てていきましょう。