不登校のお子さんを抱えたご家庭では、学校の勉強に追いつくためにどうすればいいか悩んでいらっしゃる方も多いかと思います。
また、不登校の状態が長く続いて学校の勉強に遅れが出ると、「ますます学校に戻ったり次の進学先を探したりするのが難しくなるのではないか」と不安に思う方もいるでしょう。
今回は、不登校での勉強の遅れを取り戻すために気をつけたいポイントや学習方法の考え方などを解説します。
不登校で勉強に追いつくためには何からやる?
不登校で勉強に追いつくためには、まず何から始めるべきなのでしょうか?
家庭での学習方法を考えるのも大切ですが、子供に無理強いするのは逆効果です。
家庭で学習できる環境を整える前に、いくつか気を付けておきたいポイントを解説します。
子供の気持ちや意志を尊重しよう
まずやるべきことは、親子でしっかり話し合いをして、子供の気持ちや意志を確認することです。
不登校になった子供の中には、自分自身でも整理できない悩みや心の問題を抱えている子供もいます。
親が一方的に「学校に通うべき」「勉強するべき」という態度で接すると、かえって子供が心を閉ざしてしまうことにもなりかねません。
「なぜ学校に通いたくないのか」「通わなくても勉強は続けたいのか」、よく子供の気持ちを聞いて話し合いをしてください。
勉強でわからないところを整理する
子供が「学校には通わなくても良いが家庭で学習する」ということに納得できたら、次は勉強でわからないところを整理します。
不登校になった子供は、最終的に不登校になるまでにトラブルや悩みを抱え、学校の勉強に集中できていなかった可能性があります。
また、そもそも学校の勉強への苦手意識で不登校が助長されているケースもあります。
子供が学校の勉強でどこから理解できていないのか、つまずいているところはどこなのか、整理しましょう。
大切なのは、丁寧に時間をかけて子供と話し合いをすることです。
「こんなことも分かっていないのか」「どうして分かっていないのか」などと子供を責めたり、親ががっかりする態度を見せることは絶対にNGですので注意してください。
勉強で追いつくことだけを優先しない
不登校で勉強に追いつきたいのは分かりますが、勉強に追いつくことだけを優先しないようにしてください。
親が焦りを感じると子供に伝わりますし、プレッシャーになってしまいます。
後から説明しますが、最近では不登校の子供は珍しくありませんし、家庭で学習を続ける手段や選択肢は多く用意されています。
本当に子供が納得してやる気になれば、学校の勉強の遅れを取り戻すこと自体は決して難しいことではありません。
だからこそ、子供が本当に家で勉強したいと思っているのか、子供の気持ちや意志をしっかり確認してから対策を考えましょう。
不登校の場合の自主学習のやり方
現在では、不登校の子供は決して珍しくありません。
文部科学省の調査では、2022年に病気や経済的理由以外の原因で不登校となっている児童は小学生で約10.5万人、中学生では約19.4万人となっています。
(参照元:令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果)
不登校の児童数が増え、ネットなどの環境が整う中で、子供が家庭で学習する方法や手段も多様化しています。
不登校の場合の自主学習のやり方について、以下の3つのポイントに分けて説明します。
- フリースクールや塾を活用する
- 家庭教師
- オンライン学習やアプリを活用する
子供の性格や希望・経済的な環境などを考慮して最適な方法を選びましょう。
フリースクールや塾を活用する
最近では、不登校の児童専門フリースクールや有料の塾などが多くあります。
文部科学省のHPには、フリースクール・不登校に対する取組について専用ページが開設されています。
この他、地方公共団体ごとに不登校児向けのフリースクールについて専門の相談機関やサイトなどを立ち上げているところもあるので調べてみると良いでしょう。
不登校児向けの塾の中には、「近所に教室が無い」「子供が外に出たがらない」などの理由からオンライン学習が可能なところもあります。
なかでも「日本初!授業をしない塾」の武田塾では、ネット通話を使って優秀な講師の個別指導を手軽な料金で受けることが可能です。
武田塾オンラインは、無料のソフトを自宅のPCにダウンロードするだけで、全国どこからでもきめ細かな個別指導を受けることができます。
家庭教師
自学自習の方法として、「家庭教師をつける」という方法もあります。
塾やフリースクールと同じく、最近では不登校専門の家庭教師派遣サービスもありますし、オンラインで指導を受けられるところもあります。
家庭教師の良いところは、子供のペースに合わせて個別に指導してくれる点や集団行動が苦手な子供でも学習しやすい点です。
一方で、一対一のコミュニケーションに苦手意識がある子供には向いていない、教師によっては合わないケースがある、などのデメリットについても考慮しておきましょう。
オンライン学習やアプリを活用する
最近では、オンライン学習ツールやアプリなども充実しています。
学校の勉強に追いつくために、子供への負担がなく継続しやすいオンライン学習ツールやアプリを活用しましょう。
オンラインやアプリでの学習は、家の外に出かけることや他の人と接することに抵抗がある子供でも始めやすいというメリットがあります。
「今すぐにフリースクールや塾に通わせるのは難しそう…」という場合は、少しでも学校の勉強の遅れを取り戻すためにも、まずは始めやすいオンラインやアプリ学習から始めてみると良いでしょう。
不登校で勉強の遅れを取り戻すための注意点(小学生・中学生・高校生別)
一口に不登校の子供と言っても、学年が違えば対応方法や学習方法も異なります。
ここでは、不登校で勉強の遅れを取り戻すための注意点を、小学生・中学生・高校生別に解説していきます。
小学生
小学生で不登校の場合には、勉強の遅れを取り戻すために以下のようなことに気をつけましょう。
- 生活リズムを乱さないようにする
- 身体を使ったりコミュニケーションをとる方法を優先する
- 遊び感覚で勉強できる方法を取り入れる
小学生のうちは身体が成長する時期ですから、不登校になったからと言って生活リズムが乱れないように注意しましょう。
学校の勉強に追いつくことだけではなく、できるだけ身体を使ったり他の人や友達とコミュニケーションをとる方法を優先することが大切です。
小学生で自分1人で学習を続けることは難しいので、できれば外に出かけたり、塾や家庭教師など専任のサポートを受ける方が良いでしょう。
どうしても外部との接触が難しい場合は、遊び感覚で勉強できるオンラインツールやアプリを取り入れるようにしてください。
中学生
中学生で不登校の場合には、勉強の遅れを取り戻すために以下のようなことに気をつけましょう。
- 生活リズムを安定させる
- 得意教科を優先して勉強する
- 学習習慣を身に着けさせる
思春期の子供は、人によっては朝早く起きるのが苦手になったり、夜型になりやすかったりすることがあります。
無理に早寝早起きをさせるのではなく、子供のペースに合わせながら安定した生活リズムを確立できるように気をつけましょう。
中学生になると学校の勉強もぐっと難しくなり、「勉強についていけなくなってしまったことから不登校になる」というケースも少なくありません。
苦手意識を軽くするためにも、まずは得意教科を優先して勉強させて子供の学習意欲を高めるようにしてください。
一から十まで指図するのではなく、モチベーションを高めながら子供が自分で学習する習慣を身に着けるように促しましょう。
高校生
高校生で不登校の場合には、勉強の遅れを取り戻すために以下のようなことに気をつけましょう。
- 学校に戻る以外の選択肢を与えてあげる
- 自分で勉強法を考える癖をつける
高校生で不登校の場合は、元の学校に戻ることにこだわるのではなく、子供の希望や不登校の原因に応じてそれ以外の選択肢を与えてあげましょう。
「転校する」「自宅学習で大学検定を受ける」など、選択肢を与えてあげることで、子供が本当にどうしたいのか考え、意志表示をするきっかけにもなります。
子供が自分で今後の進路を考えると同時に、自分で勉強法を考える癖をつけることも大切です。
親は自分の意見や指図を押し付けるのではなく、子供の自主性や意志を尊重しながら相談にのるようにしましょう。
不登校でも勉強に追いつくためには?|まとめ
不登校でも勉強に追いつくためには何からはじめるのか、勉強の遅れを取り戻す方法などについて解説しました。
お子さまが不登校の場合、勉強が遅れては大変と親は気になりますが、一番欠かせないことは「子供の心のケア」です。
子供と一緒に学習法や対策を考えながら、親子で話し合い理解を深めるきっかけにできると良いですね。
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