受験生の皆さんなら、今までテストや模試で一度は「悪問」に出会ったことがあるのではないでしょうか。
テスト中にいきなり悪問が登場するとどのように対応したら良いか分からなくなってしまい、あまり良い点が取れなかったという方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回は、「悪問」の定義や事例、受験本番で出題されてしまった時の対策方法などをご紹介したいと思います。
万が一悪問に出会してしまった時のためにも、しっかりと対策を立てていきましょう。
そもそも悪問とは?悪問の定義や事例をご紹介!
「悪問」という言葉自体は聞いたことがある方は多いかと思いますが、ここで一度「悪問」という言葉の定義を確認してみましょう。
悪問とは、簡単に言ってしまうと「一般的に解けない問題」のことを言います。
例えば、明らかに適切な難易度を逸脱していたり、解答のための材料が不足しているような問題が悪問に該当するでしょう。
つまり、「難問」とよく似た意味で使われることが多いです。
また、非常にマニアックな知識を問われるような問題も悪問と呼ばれることがあり、こちらは「奇問」と似た意味の言葉として使われています。
他には、そもそも問題自体が間違っていて絶対に解くことが出来なかったり、問題文がわかりにくく複数の答えが存在してしまうような問題も悪問として扱われます。
センター試験の現代文などでも、正解となる解答の根拠が文章の中に無いという問題が出題されるといった事例もあったため、ごく稀にではありますがこのような問題も実際に出題されることがあります。
「難問」「奇問」「悪問」の違いは?
このように「難問」「奇問」「悪問」はよく似た言葉として使われることが多いですが、そのニュアンスには若干違いがあります。
まず、「難問」は純粋に難易度が高い問題のことを言います。
そのため、現実的に解ける問題かどうかに関わらず難しければ難問と言えます。
また、「奇問」は普通では出題されないようなマニアックな知識や解き方をする問題のことを指します。
そして、「悪問」は「難問」や「奇問」と似たような意味で使われることが多いですが、「悪問」の方が「難問」や「奇問」よりも”理不尽に難易度が高い”や”問題自体に不備がある”というようなニュアンスを含んで使われることが多いです。
例えば、難しいけれど一応解けるなら「難問」となりますが、その試験で問われるべきレベルからかけ離れておりほとんどの人が解けないなら「悪問」と言えるかもしれません。
また、難しいかどうかや知識のマニアックさに関わらず、問題文の説明不足がある場合には悪問として扱われることが多い傾向にあります。
このように「難問」「奇問」は問題の難易度で判断することが多いですが、「悪問」は問題そのものの不備などでも判断されるのが主な違いと言えるでしょう。
悪問が出題されたらどうする?解く必要はあるの?
さて、このような悪問がいきなり出題されたらどうでしょう。
見たこともない問題が出題されてしまってパニックになってしまったり、解けなくて自信を無くしてしまうかもしれません。
もしそれが受験本番だったら点数に大きく影響してしまうかもしれません。
そのためまずはもし悪問が出題されてしまった時の、悪問の対応方法について知っておく必要があります。
悪問=捨て問、解く必要は全く無い
結論から言ってしまえば、悪問を解く必要は全くありません。
そもそも悪問は問題文に不備があったり理不尽に難易度が高い問題のことなので、自分だけでなく周りの受験生もほとんどの人が解けないはずです。
また、100点満点を取らなければ合格できない受験なんて存在せず、悪問が解けなくても他の問題が解けていれば十分に合格は狙えるはずです。
そのため、悪問が出てきたら迷わず”捨て問題”として割り切って、他の問題を解くことに集中するのが最善策となります。
これは悪問に限った話ではなく、難問や奇問の対策方法も同じと言えるでしょう。
もし他の問題を解き切っても合格点に足りなそうなら難問や奇問に挑戦する必要が出てきてしまうかもしれませんが、他の問題で合格点に達するならわざわざ難問や奇問に手を出す必要はありません。
まずは自分の解けそうな簡単な問題から解くことを意識して、受験本番に望むことが大切です。
悪問の見分け方・対策方法は?
このように悪問が出てきたら捨て問として無視することが最善の対応方法になるのですが、悪問を無視するためには悪問かどうかを見分けられないといけません。
悪問かどうかの判断をすぐに出来ないとそれだけで時間を取られてしまうため、悪問をすぐに見分けられるようにしておくことが悪問の対策になるとも言えるでしょう。
そこで、悪問を見分けられるようになる方法や、悪問を見分けるようになるためのコツをいくつかご紹介したいと思います。
対策方法①問題集を一通り解いておく
これまでご紹介したように、悪問は見たこと無いほど難しかったりマニアックな問題であることが多いです。
そのため、「今まで解いた経験が無いな」「知っている解き方では解けないな」と感じたら悪問である可能性が高いと言えるでしょう。
そこで、その判断をできるようにするために一番効果的なのが問題集を一通り解いておくことです。
受験勉強の一環で問題集を一通り解き終えている方は多いかと思いますが、こうしてある程度問題のパターンを経験しておくことで、悪問が出た時にその判断を瞬時にできるようになるというわけです。
特に模試で8割以上取れているなど頑張って勉強しており良い成績を取れている人なら大体の問題の形式は網羅しているはずなので、そのレベルの人が見たこと無い問題なら悪問、もしくは難問・奇問である可能性が高いと言えます。
もちろん見た目が難しいだけでやってみると簡単というパターンもありますが、大切なのは迷うことに時間をかけないことです。
ちょっとでも難しそう、解けなそうと感じたら後回しにして、自分の解ける問題から優先して対応していきましょう。
対策方法②問題文の不備を感じたら悪問の可能性アリ
悪問のパターンとして”問題文の不備”というものもあります。
難易度や出題形式以前に、そもそも問題が何を言いたいのかわからない時にはそれも悪問の可能性があります。
ごく稀にですが、正解が複数あったり、逆に適切な正解が無かったりなど問題自体に不備があり、大学側が謝罪するというケースもあります。
このような場合にはその問題は全員正解扱いになることがほとんどですが、もしその問題にたくさん時間を費やしてしまったら他の問題を解く時間が少なくなってしまうため、相対的に他の受験生よりも不利になってしまいます。
繰り返しになってしまいますが、とにかく大切なのは悪問にかける時間を減らすことです。
解けないな、変だなと思ったらあまり時間をかけずに、自分のできるところから進めていきましょう。
早慶など難関私立大学は悪問が多いかも?
早慶を中心とした難関私立大学に関しては教科書にも載っていないような非常にマニアックな問題が頻繁に出題されます。
これらの問題は一般的な対策では解けないため、奇問や、時には悪問として扱われることもしばしばあります。
これらの大学はこのような問題が出題されることが有名になっているため、あまりの難問で無い限り、他の大学のように避けて通ることはできません。
このように志望校の出題傾向によっては悪問・奇問・難問の出題確率も上がってくるので、過去問などでどのような問題が出るのかしっかりと対策しておくことが大切です。
悪問の対策方法まとめ
悪問とはそもそも解くことができないような問題で、
・適切な難易度を逸脱して難しい
・本来問われるべきでは無いマニアックな知識が必要
・問題自体に不備があり適切な解答を出せない
などの問題のことを言います。
悪問はそもそもほぼ解けないですし時間をかけるだけ無駄になってしまうため、見かけたら諦めて他の問題に時間を使うことが何よりも大切です。
ぜひ今回ご紹介した対策方法を参考に、悪問が出たらすぐに悪問だと判断して悪問を避けられるようにしていきましょう。