国立大学の大学群の1つに「STARS」というものがあります。
STARSは国立大学の中でも比較的合格しやすいと言われており、どうしても国立の大学に進学したいという方にはおすすめできる大学かもしれません。
今回は、そんな「STARS」とはどんな大学群なのか、特徴や偏差値、難易度を詳しくご紹介していきたいと思います。
受験したいと思えるような大学が見つかるかもしれませんので、国立大学を目指している方はぜひ御覧ください。
STARSってどこの国立大学?
受験生の皆さんは「STARS」という大学群を聞いたことはありますか?
STARSは国立大学の中でも比較的合格しやすいと言われているレベルの大学を集めた大学群です。
STARSに属する大学は以下のようになっており、それぞれの大学の頭文字を取ってSTARSと呼ばれています。
S:佐賀大学
T:鳥取大学
A:秋田大学
R:琉球大学
S:島根大学
あまり知名度は高くないものの、その地域内での就職には強い大学が揃っています。
STARSの各大学の特徴は?
国立の中では入りやすいとは言え、どの大学も国立大学らしい充実した設備やキャンパスなどが揃っています。
学部数が多かったり学問分野が広い大学も多いため、自分の好きなことを学べるのも特徴と言えるでしょう。
比較的理系の学部が多く、高度な設備を持っている医学部も多いです。
また、琉球大学などその地域内では非常に評価の高い大学も多く、その地域内で就職するならあまり困ることはありません。
佐賀大学の特徴
佐賀大学は佐賀県との連携が強い大学で、地元地域との連携や貢献を強く進めている大学です。
大学での最先端の研究を活かして地域に貢献できる開発を行っているのが特徴です。
また資格の取得にも強く、2018年度の看護師、保健師、助産師の国家試験合格率は100%となっています。
近年では英語教育にも力を入れており、学生全員がTOEICの受験を義務付けられているなど、社会のグローバル化や国際交流に対応できる英語力を身に着けられるようになっています。
学部は教育学部、芸術地域デザイン学部、経済学部、医学部、理工学部、農学部の6つが設置してあります。
鳥取大学の特徴
鳥取大学は医学部、農学部、工学部の他に、全国でもあまり聞いたことが無い「地域学部」という学部が設置してあるのが特徴です。
この地域学部は鳥取市との連携・貢献を行っているのはもちろん、中国やモンゴルなど世界中の地域との国際的な交流も行っています。
特定の地域に限定することなく、それぞれの地域の公共的な課題を解決できる能力を身につけられるのが地域学部の魅力です。
鳥取砂丘に近いという立地を活かし、「鳥取大学乾燥地研究センター」という国内では珍しい乾燥地での問題を研究する施設を持っているのも鳥取大学ならではの特徴と言えるでしょう。
キャンパスは最寄駅から徒歩5分、鳥取空港からも徒歩で15分ほどという立地にありアクセスは良いです。
秋田大学の特徴
秋田大学ではスローガンとして「学生第一」を掲げており、教員による手厚い授業と様々なサポートにより世界で活躍できる人材を育成することを目標にしています。
その特徴が顕著に現れているのが「国際資源学部」で、世界中で実際に行うフィールドワークを通じて資源とエネルギー消費についての知識や技術を学ぶことができます。
フィールドワーク先はカナダ、サウジアラビア、フィリピン、ドイツなど非常にたくさんの場所で行われており、しかも費用は全て大学が負担してくれます。
近年では世界中で環境資源やエネルギーの問題が深刻になってきていることもあり、人気や需要が高まっている学部でもあります。
琉球大学の特徴
沖縄県唯一の琉球大学は1950年からという長い歴史のある大学です。
沖縄の歴史と共に発展してきた経緯があるため、地域との結びつきが強いのが特徴です。
沖縄の風土を活かした勉強ができるのが特徴で、農学部の「亜熱帯地域農学科」や理学部の「海洋自然科学科」、人文社会学部では「琉球アジア文化学科」など沖縄らしい学科が多数設置されています。
沖縄圏内でのブランド力は高く、圏内での就職なら困ることは無いでしょう。
沖縄での生活に憧れている方には非常におすすめできる大学です。
島根大学の特徴
これまでご紹介した大学と同様、島根大学も地域コミュニティーとの結びつきが強い大学です。
島根県内での研修やフィールド学習などを通し、山陰地方での豊かな自然の中で勉強をすることができるようになっています。
地元高校との連携や一般の方を対象に公園を行う「サイエンスカフェ」を開催するなど、様々な活動やイベントを通して地域貢献をしているのも特徴です。
また国際交流にも力を入れており、アジアを中心に留学・国際交流の制度が整っています。
学部は法学部、教育学部、人間科学部、医学部、総合理工学部、生物資源科学部の6つが設置してあります。
STARSの偏差値・難易度は?
STARSの偏差値はだいたい50前後と言われています。
そのため国立大学の中では難易度はそこまで高く無いと言えますが、あくまでも「他の国立大学と比較して簡単」というだけで、合格のためにはそれなりの勉強が必要です。
偏差値だけで言えば日東駒専から産近甲龍程度の難易度になりますが、国公立大学では受験科目数が多いことには注意が必要です。
STARS内の順位を考えるとだいたい以下のような順番になっています。
佐賀大学>鳥取大学>秋田大学>島根大学>琉球大学
また、言うまでもなく医学部のレベルは飛び抜けて高いので注意してください。
佐賀大学の偏差値
経済学部:47.5
教育学部:47.5~52.5
理工学部:47.5~55.0
農学部:47.5
医学部:65.0
芸術地域デザイン学部:50.0
鳥取大学の偏差値
地域学部:47.5~50.0
工学部:45.0~50.0
農学部:47.5~62.5
医学部:47.5~65.0
秋田大学の偏差値
教育文化学部:47.5~50.0
理工学部:42.5~47.5
国際資源学部:42.5~47.5
医学部:47.5~62.5
琉球大学の偏差値
人文社会学部:45.0
国際地域創造学部(昼間主):45.0~47.5
国際地域創造学部(夜間主):42.5
教育学部:45.0~50.0
理学部:40.0~45.0
工学部:40.0~42.5
農学部:45.0~47.5
医学部:50.0~65.0
島根大学の偏差値
法文学部:47.5~52.5
教育学部:47.5
総合理工学部:45.0~50.0
生物資源科学部:50.0~52.0
医学部:65.0
人間科学部:52.0
出典:大学偏差値テラス
STARSまとめ
STARSは地方の国立大学をまとめた大学群で、国立大学の中では比較的狙いやすいためどうしても国立大学に進学したいという方におすすめです。
入りやすいと言っても悪い大学というわけでは決して無く、どの大学もその地域と強く連携を取っており地域内での就職率は非常に良いです。
偏差値は50前後で難易度は日東駒専から産近甲龍程度です。
国公立の中では簡単とは言え私立と比べると科目数も多いのでしっかりと勉強しなければ合格は難しいでしょう。
いかがでしたか?そこまで頻繁に使われることの無い大学群ですが、国立の中では狙いやすいのでぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。