定期テストや受験本番などの重要な場面では、誰でも少なからず緊張してしまうかと思います。
多少の緊張は必要ですが、過度に緊張しすぎてパニックに陥ってしまうと本来の実力を発揮できません。
そこで今回は、定期テスト・受験本番で緊張しない方法をご紹介していきます。
緊張を上手く味方につけて、勉強したことを最大限発揮できるようにしていきましょう。
緊張は悪いことじゃない!
大切なテスト前はどれだけ勉強をしても少なからず緊張してしまうものです。
緊張しすぎるのは良くないですが、緊張すること自体は決して悪いことではありません。
緊張を上手く味方に付ければ、かえってパフォーマンスが上がることだってあるのです。
緊張した方がパフォーマンスが上がる
そもそも緊張は、人間が野生で生きていた頃、外敵から逃げる時や狩りの時に瞬発的な力を出すための状態なのです。
緊張とは、自律神経である交感神経からアドレナリンが分泌されている状態のことを言います。
この状態になると心臓がドキドキしたり体がこわばったりして興奮状態となり、瞬間的にではありますがいつも以上に力を発揮できるようになります。
スポーツなんかは特に顕著で、一流のスポーツ選手はみなさん上手く緊張をコントロールして自分が出せる最大限のパフォーマンスを本番で発揮しています。
また、実際にテストにおいても多少緊張していた方が点数が高くなると言われており、緊張はかならずしも悪い効果だけをもたらすわけではありません。
程よい緊張を味方に付けよう
これからの人生を大きく左右するかもしれないような大切な試験やテストを前にすれば、緊張は避けられないでしょう。
そんな状況で緊張するなという方が無茶なので、だからこそ完全に緊張を無くすことを考えるのではなく、程よい緊張を味方につけて集中力を上げられるようにするのが理想的です。
そもそも緊張しているということは、その試験やテストに対して真剣に向き合っているという証拠です。緊張してしまっているからといってネガティブに捉える必要はありません。
過度に緊張しない方法を身につけ、逆に緊張を利用して点数アップを狙っていきましょう。
あなたの緊張の原因を突き止めよう!
緊張するのは悪いことではないと解説しましたが、ではあなたの緊張の原因は一体何なのでしょうか。
以下の原因が複数組み合わさることもあるため、ご自身がどれに該当するのかぜひ確認してみてください。
プライド型
プライド型は「他人に自分をよく見られたい」「失敗したくない」「他人の評価が気になる」など、何かを行っている時や始める時にそれらのことが気になってしまい緊張してしまいます。
大勢の前に立つ時に緊張してしまう方や常に完璧を求め過ぎてしまう方、人の目が気になる方にプライド型が多いです。
コンプレックス型
コンプレックス型は自身と周りにいる人をすぐに比べてしまい、周りよりも劣っていると思ってしまうことで緊張してしまいます。
他にも、テスト会場や面接時で特に集団面接だと他の受験生や面接官などにも緊張してしまうことがあるのがコンプレックス型です。
トラウマ型
トラウマ型は過去に大勢の前で失敗してしまい恥をかいた経験や、テストや受験などの緊張する場面で腹痛を引き起こしうまくいかなかったなどの経験を拭いきれず緊張してしまいます。
自身のこれまでの経験が元に緊張する原因になっているのがトラウマ型です。
準備不足型
準備不足型は、準備段階の時に高を括ることで本番に「こんなはずではなかった」と思い焦って緊張してしまいます。
他にも、アドリブや準備無しで何かを行わなければならなくなった時に緊張してしまうのが準備不足型です。
未経験型
未経験型は、これまでに経験したことがないという未知や不安によって緊張してしまいます。
初対面や初めてのテスト会場などの場所といった状況にも当てはまるのが未経験型です。
パニック回避!緊張しない方法とは?
では、受験本番や定期テストで過度に緊張しすぎないためにはどうしたら良いのでしょうか?
緊張しすぎてパニック状態になってしまうのは絶対に避けたいですよね。
定期テストや受験本番で過度に緊張しない方法や、気を付けるべきことをご紹介します。
緊張しない方法①緊張していることを客観的に理解する
まずは、「今自分は緊張しているんだな」と自分自身のことを見つめなおしてみてください。
自分は緊張していると客観的に理解することで、緊張状態から少し抜け出すことができるようになります。
ちょっと考え方を変えるだけなので、緊張しない方法の中でも簡単に実践できておすすめです。
逆に客観的になれず、ずっと緊張で心がいっぱいのままだと些細なことでパニック状態になりかねません。
まずは、自分の心理状況を客観的に見つめ直し、心を落ち着けることが大切です。
緊張しない方法②少しくらいの失敗は大丈夫ということを意識する
受験本番では何があるかわかりません。
実際にテストや受験を受けてみたら過去問と傾向が全然違っていたり、今まで解いたことがないような問題が出題されることも大いにあることでしょう。
本番では緊張のあまりちょっと予想外のことが起こるだけでパニックになってしまいやすく、それが原因で解けるはずだった問題も落としてしまうことがあります。
しかし、傾向が変われば対応できなくなるのは周りの受験生も同じです。そもそも受験で合格するために満点を取る必要はありません。
少しぐらい失敗しても大丈夫ということを意識しておくことで、本番で予想外のことが起きても焦らずに対応しやすくなるでしょう。
緊張しない方法③深呼吸をする
深呼吸をするなど、身体に働きかけることでも緊張を和らげることはできます。
深呼吸はありふれた方法ではありますが、実は方法を間違えると逆効果になってしまうという危険性があることはあまり知られていません。
緊張している時は自律神経の中でも「交感神経」が働いています。逆に落ち着かせたい時には「副交感神経」に働きかける必要があります。
呼吸の中で「息を吸う」という行為は「交感神経」を、「息を吐く」という行為は「副交感神経」を刺激するため、深呼吸で落ち着くためには「息を吐く」ことに集中する必要があるのです。
意外と「息を吸う」ことばかりに集中してしまっている人が多いようですが、これでは交感神経を刺激して余計に緊張してしまうので注意してください。
緊張しない方法④リハーサル・イメージトレーニングをする
人間が緊張する原因の1つに、「今まで経験したことのない状況下に置かれるから」というものがあります。
しかしこれは、リハーサルやイメージトレーニングを重ねることで、いくらかは対策することが可能です。
例えば模試を受験本番のつもりで解いたり、過去問を時間を測りながら本番と同じスケジュールでやってみることで本番での緊張を和らげることができます。
急に解けない問題が出てきたらどう対処するのかなど、普段のテストやリハーサルのうちから考えておきましょう。
緊張しない方法⑤好きな音楽を聴く
受験会場や周りの受験者のいつもとは違う雰囲気や、これからの将来が決まるという受験独特の空気感では緊張してしまうのも仕方ありません。
そういう時にはいつも聴いている馴染みのある音楽や好きな音楽を聴くという方法もおすすめです。
リラックスができるような落ち着いたジャンルの音楽も良いですし、気分を上げたり切り替えるためにアップテンポやテンションの上がるジャンルの音楽を聴くのも良いでしょう。
もし音楽を聴ける状況や環境でないのであれば、好きな曲などを心の中で歌ったりするのもおすすめです。
緊張しない方法⑥ストレッチを行う
意外と受験会場やテストを受ける直前にストレッチを意図的に行っているという方は少ないかもしれませんが、ストレッチは緊張をほぐすのにとても有効的な手段の1つです。
特に「筋弛緩法」というのをおすすめしており、こちらを医療シーンではリラクゼーションでよく用いられている技法になります。
やり方は「腕や拳など力が入る箇所や筋肉に力を入れ5~10秒キープしたあと、一気に脱力してリラックスをする」という簡単なものです。
こちらはテストや受験開始時ギリギリでも試すことができるため、覚えておいて損はないでしょう。
緊張しない方法⑦軽い食事をする
最後は、緊張している時に軽い食事を行う方法です。
緊張していると喉が渇いたり思うように集中ができなかったりします。
そこで、チョコレートや飴などの甘い物を1口食べたり、水や集中できるドリンクを飲むのも良いでしょう。
ですが食べ過ぎたり水分の摂り過ぎやカフェインの摂取で、受験やテスト中にトイレに行かないように気をつけてください。
緊張しないために前日までにしておくべきこと5選
受験本番は想像している以上に緊張しやすく、前日までにどれくらい緊張の対策をしているかどうかで試験の出来具合が変わってしまうと言っても過言ではありません。
本番では緊張する前提で、前日までに色々と準備をしておきましょう。
緊張しないために前日までにしておくべきこと①|会場までの道のりや持ち物を確認
緊張していると少しのことでパニックになりやすく、そのままの状態で試験を受けてもあまり良い結果は期待できません。
特に忘れ物をしたり会場までの道で迷ってしまうと焦りやすく、そのままどんどん悪い状況に進んでしまいがちです。
また、先ほどもお伝えしましたが、緊張しないためには「経験」するしかありません。
知らない場所や分からない状況に置かれると脳も緊張状態になってしまうので、試験会場までの道のりを事前に2~3回確認しておけば、脳が慣れて緊張が和らぎます。
そして、忘れ物には要注意。受験本番の日というのは、朝起きた時からずっと多少なりとも緊張している状態が続きます。
出発の準備で焦ってしまうことも考えられるので、必要なものの準備はなるべく前日に済ませておきましょう。
緊張しないために前日までにしておくべきこと②|薬やカイロなどの準備
本番では、緊張でお腹が痛くなってきたり、外との寒暖差で頭が上手くまわらなかったりと、体調にも影響が出てしまうかもしれません。
急な腹痛などの体の不調にも対応できるように、薬やカイロなどを忘れずに持っていきましょう。
受験が行われるのは冬真っただ中の1~3月。寒さや乾燥が厳しく、ただでさえ体調を崩しやすい時期です。
会場も暖房があまり効いておらず寒いことが多いので、なるべく暖かい格好をしていくようにしましょう。
緊張しないために前日までにしておくべきこと③|時間配分を決めておく
受験やテスト当日は緊張して、中には計画や予定通りにいかないこともあるでしょう。
ですが、テストでどの問題にどれくらいの時間を使うかだけは前日に決めておくことをおすすめします。
緊張していつもだと問題なく解ける問題も、テストや受験当日は緊張していつも通り解けない可能性があります。
そこであらかじめ時間配分を決めておくことで、心に余裕が生まれ落ち着いて問題を解くことが可能です。
また時間配分ですが、配点の多い箇所や確実に点数が取れる箇所に重点を置くことをおすすめします。
他にももちろん全問解くことも大事ですが、あらかじめどの問題は捨ててどの問題は確実に取りに行くのか決めておくのも大事です。
そうすることで、自身が得意な箇所や問題に時間をかけることができ、もし時間が余ればあまり時間をかけていなかった問題や見直しに時間を使うことができます。
緊張しないために前日までにしておくべきこと④|健康的な日常生活の心がけ
受験期は勉強を頑張るあまりどうしても寝るのが遅くなってしまうことも多いかもしれませんが、本番直前はなるべく健康的な生活をするように心がけてください。
夜更かしが多かったり食生活のバランスが悪いと、自律神経に対して悪影響を及ぼし緊張しやすくなるなど、身体だけでなく精神的にも悪い影響が出てしまいます。
受験本番の数週間前からは、早寝早起きとバランスの良い食事を心がけ、心身ともに健康的な生活をするようにしましょう。
緊張しないために前日までにしておくべきこと⑤|本命志望校の前に何度か併願や滑り止めの受験
みなさんは何校くらい受験する予定ですか?本命の志望校1校だけという人はほとんどいないでしょう。
多くの受験生が、本命に加えて併願や滑り止めで複数の大学を受験するかと思いますが、この時、本命志望校を1発目に受験することはおすすめできません。
本命の前に併願校や滑り止め校の受験を何度か経験し、最終的に本命である早稲田や国立二次試験の本番を迎えるようにしましょう。
何度も言っていますが、緊張してパニックに陥らないためには「経験」することが何よりも大切です。
受験生の緊張対策|まとめ
過度に緊張しすぎないために大切なのは、
・緊張を味方につける。
・「経験」が緊張を和らげる。
という2つのポイントを意識することです。
緊張は誰でもするもので決して悪いことではないですし、ちょっとミスをしたからといって不合格になるわけでもありません。
受験本番に向けて一生懸命勉強してきたあなたならきっと合格できますので、自信をもって落ち着いて受験に挑んでみてください!