どんな人にも苦手科目や得意科目はあると思います。
そして、多くの受験生は苦手科目を克服できないまま受験本番を迎えています。
試験本番までに、苦手科目はどのように克服していけばいいのでしょうか?
また、志望校に合格するためには、得意教科や苦手教科はそれぞれ何割ぐらいとれていればいいのでしょうか?
今回は、本番で合格を勝ち取るために必要な、苦手科目・得意科目の目指すべき点数について解説します。
苦手科目の克服法も合わせてご紹介しますので、苦手科目があって困っているという方はぜひご覧ください。
大学入試の合格最低点はどれくらい?
まず最初に、絶対に超えなくてはならないそれぞれの試験の合格最低点について確認しておきましょう。
合格最低点は、その試験の合格者の中で最も低い点数のことを指します。
大学入試にはセンター試験や国公立二次、私立入試などがありますが、年によって難易度が変わったり。それぞれ目指すべき点数の割合は若干違います。
もちろんより高い点数を取れるに越したことはないですが、まずは合格ラインを超えることが何よりも大切です。最初はこの合格最低点を意識しながら勉強を進めましょう。
過去問を解く際に、得意科目は合格最低点に対してどのぐらい点数をとれているのか、苦手科目はどうだったかなどを事前にチェックし、自分の成績に関して分析した後で受験勉強を行うようにしましょう
センター試験の合格最低点
センター試験自体の平均点は大体60%程度と言われております。
しかしこれはあくまでも全体の平均点として紹介しているものであり、一般的な国公立大学の合格を目指すなら合格最低点は65~70%ほどになります。
狙っている大学によってセンター試験の合格最低点や二次試験との比率は異なりますが、7割は取れていないと二次試験がかなり厳しくなってしまいます。
国公立二次試験の合格最低点
二次試験はセンター試験よりも必要な点数の割合は多少低くなる傾向にあり、だいたい50~60%ほどが目安となります。
ただし医学部などの難関校はこれに当てはまらないことが多く、8割程度取っておかないと合格最低点を超えられないことも多いです。
私立大学の合格最低点
私立大学ではそれぞれの大学によっても合格最低点はかなり異なってきますが、一般的に難関と呼ばれるレベルの大学では6~7割が合格最低点となります。
特に私立大学では教科数が少ないので、得意科目・苦手科目が総合点に影響しやすいため注意が必要です。
多くの学生が苦手を克服できないまま本番を迎える
某塾の生徒アンケートによると、対象の約3400人の生徒のうち、約半数の生徒が試験本番を迎えるまでに苦手科目の克服ができなかった・間に合わなかった・対策しなかったと回答しているそうです。
また、多くの学生が苦手科目があると答えており、「数学」「英語」「古典」の3科目は文理問わず苦手とされている科目として紹介されています。
苦手科目は「伸びた」と思いやすい科目でもある
「自分は文系だから、数学は勉強しても理系に勝てない」「理系だから英語が苦手でもしょうがない」とあきらめていませんか?
実は、理系の生徒さんでも数学が苦手科目だったり、文系でも英語で思うように点数が取れないという生徒さんも多いんです!
多くの学生さんが「苦手」と感じている英語や数学は、克服すると「成績が伸びた!」と感じやすい教科でもあります。
半数以上が苦手科目を克服できないまま本番を迎えるということは、しっかりと苦手科目への対策を行えば、より合格に近付いていくということです!
苦手科目が苦手に感じる理由を知る
「この科目は自分は苦手だなぁ」「それなりに勉強しているはずなのに全然点が伸びない…」と悩んでいる教科はどのように克服すればいいのでしょうか?
苦手科目を克服するには、まず自分がどんな風にその科目を苦手としているのか、自分の苦手意識はどこから来ているのかを知ることが大切です。
苦手タイプ①できないのでずっと放置してしまう
勉強しようと思っても、できない教科はいつまでも対策せずに放っておいてしまっていませんか?
問題の意味や公式を理解していないがために問題が解けず、解けないのでそのままあきらめてしまって余計に苦手意識が強くなるという状態です。
苦手タイプ②できないと思い込むタイプ
定期試験などで点が思うように取れず、それが原因で苦手科目であると思い込んでしまうタイプです。
もう一度問題を解いてみると、意外と特典が取れる…という場合もあります。
苦手タイプ③解き方がわからないタイプ
問題を読んでもどの公式を使えばいいのかわからない、暗記科目も苦手というのがこのタイプ。
問題の解き方や考え方、暗記の方法を見直すと点が取れることもあります。
苦手科目の克服する方法は?
合格を確かなものにするには、苦手科目を作らないことが何よりも大切です。
苦手科目を克服して、どんな教科でも自信を持って解答できるようにしていきましょう。
苦手な科目をできるようになれば、ライバルよりも高い点を取れるということを忘れずに!
自習室を利用する
苦手科目を勉強していると、ついつい自分の得意な科目に逃げてしまったり勉強をサボってしまったりしがちです。
そこで塾の自習室などを利用し、勉強しなくてはならない雰囲気を整えることから始めると良いでしょう。
塾にいればわからない部分をすぐに先生や友達に聞くことができるのもおすすめできるポイントです。
人に宣言してから勉強をする
友達や先生に苦手を克服することを宣言してから勉強するのも効果的です。
他人に宣言することで、なんとしても克服しなければならない環境に身を置くことができるため、苦手克服が捗ります。
特に、いつの模試までに何点上げられるようにするか具体的に宣言すると勉強計画も立てやすくなります。
時間を分散させて勉強する
どうしても苦手教科を勉強するのが辛いという方は、短い時間で何回かに分けて勉強するという方法がおすすめです。
朝と夕方など、時間を空けて勉強することで苦手教科でも集中力を途切れさせず勉強することができます。
また、ある程度時間を空けて勉強するためちゃんと覚えているかどうかの確認にもなります。どうしても苦手科目の勉強に飽きてしまうという方は実践してみてはいかがでしょうか。
今使っている参考書の難易度を見直す
もしかしたら、「解けない、できない」とずっと苦しんでいる科目の原因は、レベルのあっていない参考書が原因かもしれません。
基礎ができていない状態で難しい問題にチャレンジしても、得点にはつながらないですし、苦手意識が強くなっていく一方です。
あまりにも参考書が難しくて全然先へ進めないと感じた場合は、参考書のレベルを落として基礎から始めてみましょう!
得意科目は何割を目指すべき?
では、最終的に、得意科目では何割くらいを目指せば良いのでしょうか。
得意科目では苦手科目で出来なかった部分をカバーするために、ある程度高い点数を狙っていきたいところです。
「捨て問」以外は取ろう!
大学入試において、明らかに解けない問題が設置されていることがよくあります。
いわゆる「捨て問」と呼ばれる難易度の高い問題ですが、得意科目ならこの捨て問以外の問題は解き切ることが目安となります。
捨て問まで解くことを目標にしてしまうと勉強のコスパが悪くなってしまいます。それよりも解ける問題を確実に取ることを目指しましょう。
そのため具体的に何割とは言いにくいですが、8割以上は何があっても取れるようにしておくと安心です。
もっと正確に何割取ればいいか知りたい場合は、一度過去問を解いてみてどれが捨て問でどれが解ける問題か分けると目指すべき点数がわかります。
苦手科目は何割を目指すべき?
大学入試では、得意科目よりも苦手科目で何割取れるかが合否を分けることになります。
苦手科目でもある程度の点数を確保することによって、余裕を持って合格することができるようになります。
苦手科目では平均点マイナス1割が目安
苦手科目の場合は、平均点マイナス1割くらいが目指すべき点数となります。合格最低点マイナス1割ではなく、平均点マイナス1割というところに注意してください。
大学受験において大切なのは得意科目で点数を稼ぐことではなく、平均的に満遍なく点数を取れることです。
1つでも合格最低点を大きく下回る教科があると、それを得意科目だけでカバーするのはかなり困難になってしまいます。
そこで、苦手科目では最低でも平均点マイナス1割を目指しておけば、ある程度は得意科目でカバーできる範囲に収めることができるのです。
しかし、本当なら苦手科目でも平均点くらい取れると受験を有利に進めることができるのは確かです。得意科目を伸ばす時間があったら、まず先に苦手科目を解消した方が結果的に良い点数を出せるかもしれません。
苦手科目の克服方法と配点|まとめ
大学入試で大切なのは、得意科目で点を稼ぐことではなく平均的に満遍なく点を稼ぐことです。
そのため、苦手科目では最低でも平均点マイナス1割くらいを取れるようにしておきましょう。
また、得意科目では捨て問以外は全部取れるようにしておくことが理想です。もし捨て問以外を確実に取れるようになったら、余った時間は苦手科目の勉強に充てると効率的に点数を稼げます。
苦手科目を克服したいときは、とにかく自分を苦手科目を勉強しなければいけない状況に置くことが大切です。もしそれでも勉強できないという場合には、短い時間で数回に分けて勉強することで集中力を保ち続けることができます。
大学入試では苦手科目の克服が合格に近くためのポイントです。ぜひ今回の記事を参考に、苦手科目を克服して一歩でも合格に近づけるよう頑張ってください。