皆さんは普段問題集を何周解き直していますか?1周しただけではなかなかできるようになりませんが、いったい何周すれば良いのでしょうか。
今回は、この「問題集は何周やるべきか?」という疑問に武田塾がお答えします。効率的な繰り返し方もご紹介しますので、問題集の復習方法で悩んでいる方はぜひご覧ください。
そもそも問題集を解く目的は?
問題集を何周するかを考える前に、まず問題集を解く目的を再確認してみましょう。
問題集を解く目的は問題を解けるようになることです。ですので、何周しても解けるようにならなければ意味がありません。ここをしっかりと理解していないと、問題集を繰り返し解くこと自体が目的となってしまい、いつまで経っても解き方が身につきません。
自分が問題集の内容ではなく回数ばかりに固執し過ぎていないか、確認することが大切です。
問題集は何周すべき?
このように、問題集で大切なのは内容を理解することであって、何周するべきかではありません。しっかりと内容をマスターすることが目的ですので、できるまで何度も繰り返すのが理想的です。
目安は3~5周
しかし、そうは言っても時間も限られている受験勉強では完璧にできるまで同じ問題集をやり続けるわけにはいきません。8割以上ができるようになったと思ったら、次の問題集に移るということも必要です。
個人差や問題集のレベルによっても変わってきますが、だいだい目安は3~5周程度となります。2周しただけではまだまだ覚えきれていない部分が残っていますが、3周以上やっておけば大体の人はほとんどの問題ができるようになっているはずです。
特に、「できるようになるまでやる」という終わりが見えづらい作業が苦痛に感じるという人は、多めに繰り返す回数を決めておいてそれを目標にして頑張るのも良いかもしれません。
個人差や苦手教科によって調節しよう
目安は3~5周ですが、人によって理解のスピードにも個人差があります。また、難しい問題集だったり苦手科目だったりすると当然できるようになるまで時間がかかります。
決して少ない回数でできるようになることが良いこととは限りません。時間をかければその分しっかりと頭の中に定着するので、自分がまだ理解していないなと感じた場合には更に繰り返す回数を増やしてみましょう。
自分のゴールを決めておこう
また、問題集を解く際には自分がどこまで解けるようになれば良いか確認しておくと良いかもしれません。簡単な問題集なら9割以上完璧にできるようになりたいですが、難しめな問題集だと志望校によっては必ずしも全部解ける必要がないということもあります。
自分の志望校に確実に受かるためには問題集のどのレベルまで解けるようになっていれば良いのかを決めておくことで、問題集を何周すれば良いのか、自分がどれだけやれば良いのかがわかりやすくなります。
効率的な繰り返し方は?
それでは次に、実際に問題集を解くときの効率的な繰り返し方をご紹介していきます。ただ闇雲に繰り返すよりも、問題集を解く”頻度”に注目するとより効率的に問題集を進めることができます。
自分に合った復習の頻度を決めよう
人間は1日経つと覚えた7割のことを忘れてしまうと言われており、その後もどんどん覚えたことを忘れていってしまいます。しかし、その間に適度な復習を挟むことでだんだんと記憶が定着するようになります。
そのため、問題集を解く時も自分が内容を忘れてしまう少し前にやり直すと効率的に覚えることができます。特に勉強した次の日には7割の内容を忘れてしまうので2周目は次の日に行い、その後は1週間ごとに繰り返す、のような頻度で勉強すると良いかもしれません。
人それぞれ覚えたり忘れたりするペースは違いますので、ぜひ自分に合った復習のペースを見つけてみてください。
どの問題を復習するかも考えよう
問題集を何周もしていると、簡単な基礎問題はほぼ確実にできるようになっているはずです。完璧にできる問題まで全て解きなおす必要は無いので、自分ができた問題にはチェックをつけるなどして復習する対象を少なくしていきましょう。
このチェックも自分がいつ、何回間違えたのか正確に記録しておくとどの問題が苦手なのか一目でわかります。時間を無駄なく使うためにも、間違えた問題のチェックは怠らないようにしましょう。
解答を覚えてしまった...そんなときは?
問題集を繰り返しやっていると答え自体を覚えてしまうこともあります。特に現代文の4択問題などではどの記号が正解か覚えてしまうことが多々あります。そんなときはどうすればよいのでしょうか。
選んだ理由を答えられるようにしよう
答えだけを覚えてしまったときは、なぜその答えにたどり着くのか選んだ理由まで明確に答えられるようにしましょう。ただ覚えているだけにならないよう、答えにたどり着くまでのプロセスを他人に説明できるくらい理解しているのが理想的です。
特に何周も繰り返していると無意識のうちに答えを覚えてしまい、自分で解ける気になってしまっている場合があるので注意しましょう。例えば現代文ならその答えの根拠が文章中のどの部分にあるのかしっかり説明できるよう、答えに対する理由を言えるかどうか確認していきましょう。
まとめ
問題集を解く目的はあくまでも問題を解けるようになることです。何周かすること自体は目的ではありませんので、まずはそこを再確認しておきましょう。
そうは言っても100%完璧にできるようになるまでは長い時間がかかります。大体の人は3~5周すれば8割以上できるようになっているはずですので、それくらいを目標に頑張りましょう。
実際に問題集を繰り返す時には、繰り返す頻度を決めておくと効率的に進められます。人間は時間が経つにつれて覚えたことを忘れてしまいます。特に勉強した次の日には7割のことを忘れてしまうと言われていますので、2周目は次の日、3周目は1週間後、のように間をあけて勉強すると効果的です。
また、繰り返すうちに答えを覚えてしまったという場合には、なぜその答えを選んだのか理由を付けて答えられるようにすると良いです。自分が答えを暗記しているだけでなく、答えを導くプロセスまで理解していることが大切です。
いかがでしたでしょうか。問題集は理解するまで繰り返すことが大切です。ぜひ今回の記事を参考にして、問題集に挑んでみてください。