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「微積物理」とは?
物理選択者の受験者の方で「微積物理」と言う言葉を聞いた事はあるでしょうか?
これは、高校範囲の公式や問題に対して、教科書とは異なり微積分を用いて導出・解答することで物理を数学的に処理しようとする、大学受験ではテクニックとして扱われる概念です。例えば万有引力の公式の中に位置エネルギーの公式
について、これは教科書では導出の過程を省略していますが、実際には仕事の定義から数学3の積分を用いて1分以内で簡単に証明できます。
実際、入試問題でも微積分を用いて解答を書き上げる事を要求するケースもあり、物理標準問題精講にて収録されている京大の電磁気の問題(問題番号71番)では、コイルとばねに繋がれた導体棒に関する問題で微分方程式を解く必要に迫られる問題があり、難関大受験者ほど微積物理を知っておく必要があることが見受けられます。
ですが「どうやって勉強したら良いかわからない…」、「物理で微積分って難しそう…」と印象を受けてしまいますよね。
なので、この記事では微積物理を勉強するための参考書を紹介すると同時に、微積物理と入試の向き合い方(問題を解くことだけに焦点を当てた適切な使い方)についてまとめて行こうと思います。
[微積物理が学べるお勧めの参考書・問題集4選]
・秘伝の微積物理(著:青山 均)
まず始めに「秘伝の微積物理」です。
秘伝の○○シリーズで有名な青山先生著の参考書で、高校の教科書で紹介されている公式を、微積分を用いて再度紹介している点が特徴の参考書です。特にこの参考書では硬派になりがちな物理の参考書の中で比較的ポップな絵柄で書かれており物理に対して苦手意識がある人でも入りやすいのが特徴です。
特にこの参考書が優れている点としては圧倒的な独学のしやすさにあります。前述の通り微積物理に対して分かりやすく書かれていることに加え、途中の式変形や「高校までの物理」との違いという欄を設けて微積物理との対比構造になっていることに加え、YouTubeで各章の解説講義が載っているというところが非常に強い点となっており、挫折しにくいというのが長所となっています。
しかし、本書の紹介欄によると「大学に入って物理が難しくなったと感じている大学生に」
とあり、確かに高校物理と大学物理の橋掛けのような構成となっており、問題演習量が少なかったり、ビオ・サバールの法則といった大学の内容を含んでいるものもあったりします。あくまで本著は参考書として位置づけし、問題演習等は別に行うと良いと思います。
・新物理入門(著:山本 義隆)
この参考書は物理の本質的な理解を目的として書かれた駿台出版の本で、非常に論理的な説明で物理現象を解説してくれる参考書です。公式がなぜ成り立つのか、物理現象の定量的理解を深めたい難関大受験生にお勧めです。
ただ、この参考書もカルノーサイクルを始めとした大学物理の内容を一定度含んでいたり、硬派な書き方になっていたりするので、初学者が読むのは危険です。ですので、わからない点や見たことない現象を問題で見つけたら新物理入門で該当する範囲を調べるといったように辞書的に用いる使い方がおすすめです。
・導出物理(著:児保祐介)
この本は2024年1月に改訂された新しい物理の問題集であり、高校物理を微積で解くという本になっています。前述したほかの2冊と異なる点としては、問題集としての立ち位置です。微積物理の参考書は問題演習がしにくいという点が欠点として挙げられましたが、この本は数研出版のリードLightノートシリーズの様なドリル形式で構成されており、まず公式の紹介・導出を行ったうえで、実際の入試問題を解いてみるという流れになっています。解説も過不足なく、微分積分の復習から内容が展開されていて、高校2年生でも独学ができるという点が優れています。教科書と併用しながら本書を進めていくと学習効果が高いと思います。
【個人的おススメ参考書】
個人的おススメ参考書は「導出物理」シリーズです。微積物理の問題点である難解さや問題演習不足といったところを解消し、敷居を低くしてくれているという点が大きな評価点になります。特に高校2年生で学校の授業の内容を踏まえて受験勉強を行うというステップアップがほかの問題集と比べてしやすいというのが強いです。この問題集をこなすことで物理の成績は盤石なものになると思います。
ただ、この記事には受験に役立つことを中心にして評価することに注意してください。他の本でも物理の本質的な学習をする上で非常に参考になるものばかりです。
【まとめ】
以上が微積物理を勉強するための参考書でした。どの参考書も物理の本質理解をする上で重要な要素を学習できますが、やはり使用難易度が他の講義系参考書と比べて難しいという特徴があります。まずは宇宙1シリーズや面白いほどわかる本などの基礎的な内容が入っているか、学校の授業に余裕をもってついてこれるかどうかを十分確認し、志望する大学のレベルに応じて使用するかどうかを検討してください。
【紹介し切れなかった参考書】
・微積で解いて得する物理―力学/電磁気学がスラスラ解ける
・理論物理への道標 (河合塾シリーズ) (杉山 忠男 )
・図解入門 微積で楽しく高校物理がわかる本(田原真人 )
・京大の入試問題で深める高校物理---『はじめて学ぶ物理学』演習篇(吉田 弘幸 )
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