天は浪人生の上に現役生を造らず、現役生の下に浪人生を造らずと云へり
ふざけました。
こんにちは!武田塾調布校のO講師です!今まで二つ程、歴史系のブログがO講師として上がっていたと思いますが、今回は今までと少し違ったブログを書いていこうと思います。
このブログを見ているということは、少しは仮面浪人に興味があるとだと思います。大学受験で第一志望に受からず、滑り止めに通学している大学生といったところですかね?
春学期が終わり、自分の思い描いていた大学生活とのギャップや学歴コンプレックスから仮面浪人という選択肢が、頭の中にぼんやりと浮かんできたのでしょう。
実は僕、仮面浪人経験者なんです。
今回は、僕の体験談を踏まえつつ、仮面浪人について書いていこうと思います。
僕の仮面浪人
現役時代は、それほどしっかり勉強はしていませんでした。志望校には当然落ちましたが、意外にも点数はギリギリでした。このギリギリだったという事実も今では仮面浪人のきっかけになったのだと思っています。
別に僕自身は浪人しても良かったのですが、親の反対を受け、渋々地元の私立大学に入学しました。偏差値は50いかないくらいの大学でした。その大学には恐らく首席で入学していたため、周りと自分を比較してしまい、落ち込むことも最初はありました。しかし、なんだかんだで仲の良い友達もでき、毎日楽しく過ごすこともできていたのです。
そのまま夏休みに突入しましたが、そこで僕の人生を狂わすイベントが起こります。
9月上旬のことです。高校、大学と同じ友達数人と海外旅行に行きました。
そのうちの1人の友人が 「一緒に仮面浪人しない?」 と誘ってきたのです。 僕は少しだけ考えて、OKを出しました。やはりやりきれない気持ちがあったのでしょう。しかし、それ以上に僕の中でのモチベーションは、東京で一人暮らしをしたいというものでした。
日本に帰国し、実家に帰るや否や親に土下座をしました。
「仮面浪人させてください!」
某ジブリの映画の少女のように頼み込みました。一悶着ありましたが、自分で受験料を支払うことを条件に許可してくれました。親の寛大さには今でも感謝しています。
それからは大学の講義、受験勉強、アルバイト、遊びと忙しい日々でした。遊んでんなよと思うかもしれませんが、理由があります。多くの大学の友人には仮面浪人をしていることを伝えておらず、遊びに誘われたら断れなかったのです。落ちた場合の自分なりのリスクヘッジでした。
受験の結果としては第一志望には落ちたものの、第二志望のMARCHのどこかに滑り込むことができました。
以上が僕の仮面浪人生活です。個人的には充実した生活を送れていたと思います。
ここからは仮面浪人そのものについて話していこうと思います。
ほとんど成功しないってホント?
はい、そうなんです。ほとんど成功しないんです。この成功しないというのは受験に失敗することだけではありません。仮面浪人を決意した多くの人は、途中で挫折します。最後までやり切れる人は体感2割程度です。その中で自分の満足のいく結果を残せるのが半分くらいですかね。そうなると、仮面浪人の成功確率はおよそ10%しかないんです。まあ、当然ですよね。現役で頑張れずに落ちた人間が、現役よりも誘惑が多い大学生活を送りながら志望校合格なんてそうそう無理な話ですよ。
「でもお前受かってるじゃん」
はい、受かってます。落ち着いてください。確かに、ほとんどの仮面浪人は成功しないと言いましたが、10人に1人は成功してると書いているじゃないですか。
仮面浪人をしてもいい人の条件
あくまでも主観ベースのお話ですが、僕が仮面浪人しても良いなと思う人の条件を上げます。どれかに当てはまれば素質ありです。どれも当てはまらない人は諦めて今の大学で楽しく過ごしてください。これは決して悪い意味ではなく、どんな大学でも楽しいよ、ということです。就活や研究などで言えば少し話は変わってきますが、結局のところ「どの大学に行くか」ではなく、「大学で何をするか」です。塾講師がこんなことを言ってしまったら元も子もないですね(笑)
①休学できる人
ここが一番重要です。仮面浪人をするにあたって、一番邪魔なのは大学の授業です。さらに、受験シーズンの1,2月は、大学の期末試験期間と重なります。勉強だけに時間を割けるように休学ができると良いでしょう。ただデメリットとして、仮に仮面浪人が失敗したらその休学の期間分遅い卒業になります。
②志望校にあと一歩で落ちた人
こちらは学力面の話です。ここでの指標は、模試や共通試験、得点開示などなんでもいいです。あと一歩で落ちた人は、単純にその数点差分を伸ばせばいいだけなので、時間が限られている仮面浪人でもうまく行く可能性が高いです。
③部活などで勉強を始めるのが遅かった人
部活が高校3年生の秋や冬まで続いた人もいると思います。受験勉強にそこまで時間取れませんでしたよね。不完全燃焼感が残っていると思います。あなた方はもう一度チャレンジしてもいいでしょう。
④予備校や塾に通える人
仮面浪人をするとなると、多くの人は独学でチャレンジすると思いますが、普通の浪人生は予備校や塾に通い、受験のプロのもと勉強に励んでいます。独学だと、受験の情報がどうしても入手しにくく、自分で調べなければなりません。また、勉強への強制力、管理という面でも、親に土下座して予備校・塾に通うことをお勧めします。そうでなくとも、自習室くらいは借りた方が絶対いいです。
⑤自制心のある人
大学生活には誘惑がつきものです。サークルや旅行、遊ぶ機会や場所がたくさんあります。これらの誘惑を断ち切る強い自制心が、仮面浪人生には必要です。現役時代に、スマホをいじりすぎちゃっていた人は要注意です。もし仮面浪人するのであればスマホは解約しましょう。
⑥地頭のいい人
判断基準が難しいと思います。例えば、高校の偏差値が65以上の人、少しの勉強時間で周りより伸びた人、周りに地頭がいいと言われたことのある人、といったところですかね。天才というだけで受験で有利になるのが現実です。
以上が僕の思う仮面浪人してもいい人の条件です。僕は②に当てはまっていたのでうまくいったのだと考えています。
自分の進路はしっかり考えて選択しましょう
最後に伝えたいのはこの一言です。散々上で書きましたが、仮面浪人は想像以上に難易度が高いです。受験失敗時に浪人を選択できなかった人間が意思が強いとは思いませんし、勉強を続けるのは難しいです。もしここで僕が「仮面浪人お勧めだよ!」と言った場合、それは自分が成功したからで、仮に失敗してた時には同じことは絶対言えません。ですので、皆さんにも勧めることはしません。
「周りの人が頭悪く感じる」という人もいるかもしれませんが、どの大学でも同じようなものですよ。僕は15くらい偏差値が上の大学に入学しましたが、大きな変化は感じられませんでした。
いっときの感情で、楽しいはずの大学一年間を潰してしまうのは勿体無いです。
「なぜ仮面浪人したいのか」
「どんなメリット、デメリットがあるか」
「不満を抱えている現状を、他の方法で変えることはできないか」
などなど、よーーーーーーーーく、考えてください。
その上で、
「どうしても仮面浪人をして志望校に受かるんだ!」
と決めたのであれば、あとは周りに流されることなく突き進んでください。全力で応援しています!
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