かくして、私は浪人することになりました。
【前編】は↓の記事をクリック!!
元武田塾生の僕が東工大にどうやって逆転合格したのか【現役生編】
春編
通う予備校はS台横浜校に決めました。
1年浪人するからどうせなら
東大をめざしてやろうと思い、
東大コースに入りました。
二年目こそ合格を勝ち取ろうと
意気込んでいた矢先、
大事件が起こります。
コロナウイルスの蔓延です。
これによりS台の授業は
4月から7月まで
すべてオンライン化し
世の中の多くの受験生PCと
にらめっこすることになり、
勉強習慣の維持が難しくなった中、
私は違いました。
なぜだとおもいますか?
武田塾に通った経験があるからです。
2年間通って染みついた武田塾の
「4日進んで2日戻る」のペースは
オンラインという
自分次第の環境でも
私をコンスタントに
勉強させてくれました。
そのおかげで
夏期講習までのあいだに
アドバンテージを作ることが
できたと思います。
この時期は、現役受験のときの
悔しさが残っていたので
やる気が満ち溢れており、
映像授業を受けつつ
『大学への数学』や
『ポレポレ』
『やっておきたい英語長文700』などの
去年できなかった参考書を
解いたりしていました。
※上記の参考書は、
現役時代に基礎を叩き込んだから
理解できたのであって、
基礎が不安な浪人生は、
難関大志望でも基礎からやりましょう。
(ぜひ武田塾のルートを参考にしてください)
夏編
通常、大手予備校の夏期講習では
夏の間に10個ほどの
講座を取るのが平均的なのですが、
私は去年の失敗から、
あまり多くのことに手を出さず
今自分の手の届く範囲を
完璧にするほうが良いと
学んでいました。
そのため実際に取った
講座数はわずか3つで
あとは講座の復習と
前期のオンライン授業の復習、
苦手克服に時間を割きました。
これこそ、
『一冊を完璧に』
の理念です。
しかし夏の東大模試では
結果が振るわず、
E判定でした。
敗因が英語でした。
元々英語はできる方だと
思っていましたが、
この時期から自分の英語力のなさに
危機感を抱き始めました。
自分が頑張ったのに
結果がついてこなかった時
というのは凹むもので
だんだんとネガティブになっていき、
なぜ自分が大学を目指しているのか
見失ってしまいます。
秋編
もともと東工大を目指した理由も
何となく偏差値が高いからであり、
東大を目指した理由も漠然としており、
自分が大学に行ってやりたいことすら
まともにない状態でした。
合格確率を増やすために、何となく
東工大の総合型選抜に出願しましたが、
ほかに熱意をもってしていることは
特にありませんでした。
そんな精神状態で
ぼんやりと授業を受け
模試では
「すごく悪いわけではないがこのままじゃ東大には全くとどかない」
というような点のまま
秋を過ごしました。
そんな私に転機が訪れます。
11月の東工大入試実践模試です。
結論から言えばD判定だったのですが、
英語 43/150
数学 56/300
物理 76/150
化学 80/150
数学と英語は
「しまった…」という感覚があり、
現役時代の本番より
大幅に下がっていますが
物理と化学が良く伸びており、
自分の頑張った部分が
報われたように感じました。
それから「やれば伸びる」
と信じることができた私は
1日14時間勉強を目標に掲げます。
1日の生活リズムはこうです
6:00 起床
7:00 横浜到着、カフェで自習
8:40 授業開始
12:40 午前授業終わり
13:30 午後授業開始
17:00 授業終了、復習
20:00 復習終了、好きな勉強をする
21:00 退塾
22:00 帰宅
23:00 苦手科目の勉強
25:00 就寝
この時期力を入れていたのは
東大模試でも足を引っ張っていた
英語で、
行きと帰りの電車の中では、
英語のリスニングや、
一度やったことのある
長文問題を徹底的に読み込んで
英語力を上げました。
(現役時代に取り組んだ、
『速読英熟語』の長文パートのシャドーイングや
『英語長文ハイトレ』
『英語長文ポラリス』の復習・音読も行いました。)
一度解いたことのある長文を
読むのは非常に効果的で
文の頭から日本語に直すことなく
長文の意味を取る力が養われました。
実は内容を知っていて
解いたことのある長文でも、
音読するのと同じくらいの速さで
意味が取れるという人は
なかなかいないのではないか。
と思います。
文構造や文の和訳、論理構造、
選択肢の切り方などを
しっかり理解した英文を
ネイティブと同じ速さで
10回以上音読するのは、
非常に効果的です。
(電車の中ではCDを聴きながら黙読しましょう!)
この他にも、
秋ごろから自分に厳しくするために、
生活習慣にも変化が訪れます。
寝すぎないように床で睡眠を取り、
精神を鍛えるために
辛いものが苦手なのに
蒙古タンメンを食べていました。笑
(私は体を壊す寸前だったのでマネしないでね!)
まさしく臥薪嘗胆です。
そして私の受験は最終章、
冬を迎えます。
冬編
冬期講習で、
私は異変を感じました。
なぜか今まで分からなかったような
数学の問題が
急に分かるようになってきたのです。
理由はうまく言葉にできませんが、
今の自分はほとんどの問題を解けるんだろうな
という自覚がありました。
きっと勉強時間が伸びたことによって
記憶が抜ける前に定着することが多くなり、
全体的にレベルが上がったのではないか
と思います。
この時から僕はずっと
「勉強は質より量」
を掲げています。
質は後からついてきます。
受験生の皆さんは、
まずは量をこなすことを考えましょう。
また、勉強を頑張り始めてから
実力の伸びを実感できるまで
4か月くらいかかることも自覚しました。
これまで4か月のあいだずっと
本気で勉強したことがなかったので、
じぶんの成長に驚いたのは
とても印象に残っています。
冬期講習の講座数は
自分が完璧にできる量が増えたので
5個に増やしました。
もちろん補題や演習題を含めて
完璧に解きました。
参考書は、つまらない計算ミスで
失点しないように、
現役時代に武田塾で使っていた
『合格る計算』でメンテナンスをしていましたね。
(現役時代もっとこれを完璧にしておけば、
現役のときのセンター数学、
ⅠAもⅡBも
85%切ることなかったのに。と
今更少し後悔をしています。笑)
そんなこんなで迎えた年明け。
初詣ではおみくじが売り切れで買えず、
家に帰れば鍵が閉まってたため窓から侵入し、
予備校への道で滑ってこけるという
最悪の年明けを過ごしました。笑
そんな私の共通テストの結果がこちら
英語R 89/100
英語L 87/100
国語 138/200
数1A 91/100
数2B 92/100
物理 78/100
化学 96/100
地理 85/100
合計 756/900(84%)
去年からは大きく伸びていますが、
親との約束で
「9割超えたら東大受験してもいい」
としていたので、
東大への夢は潰えました。
前期は
おとなしく、現役時代のリベンジもこめて、
東京工業大学に出願することにしました。
後期は安全策を取って
東京農工大学に出願しました。
東大を受けられず、
今まで国語に割いた勉強が無駄になるのは
心苦しい選択ではありましたが、
正直それよりも
現役時代落ちた
東京理科大に
A判定が出たほうが嬉しかったです。
(共通テスト利用入試)
そして二月になり
一校目の一般受験でも
念のため東京理科大を受験し、
去年よりサクッと解けたことから、
自分が去年よりずっと
レベルアップしていることを確信します。
そして二校目。
私は運命的なものを感じました。
二校目に受けたのは、
何を隠そう東工大の総合型選抜です。
筆記はそんなに詰まることなく
実力が出ました。
衝撃を受けたのは面接でした。
東工大の総合型では、
教授と面接をするのですが
自分が何を話しても、
考えたこともなかった角度から切り込まれ、
新たな疑問を生み出されます。
「ああ、この人たちは本当に頭がいいんだな」
と思わされました。
と、同時に、
こういう先生のもとで
勉強をしたいとも思いました。
そうです。
秋から自分を悩ませた
「なんで自分が大学に行くのか」
という問題に
終止符が打たれたのです。
面接から帰った時の第一声は
「楽しかった」でした。
早稲田の先進理工学部の受験日に
合格発表がありましたが
正直早稲田はなにを解いたのか
全然覚えていません。
きっと東工大のことで
頭がいっぱいだったのだろうと思います(笑)
全ての結果を並べるとこんな感じです
【私大入試】
東京理科大学 化学科 A日程 ○
早稲田大学 先進理工学部 ×
【総合型選抜】
東京工業大学 総合型選抜 ○
【国立前期】
東京工業大学 ー
【国立後期】
東京農工大学 ー
受かった当日は興奮で眠れませんでした。
単純に考えて費やした時間が倍ですから
うれしさも倍だったのではないかと思います。
こうして私は1年越しの念願がかなって
東京工業大学へ入学することになりました。
お百度参りが功を奏したわけですね。
↑現役の頃には咲いてなかった桜が咲いています。笑
自分は浪人した1年間を過ごすまで、
ずっとコツコツ努力することが苦手でした。
しかし、受験を自分が満足のいく形で
乗り越えられたことは
自分が努力できる人間だという証であり、
今の自信につながっています。
今苦しい思いをしている
受験生の皆さんも
その壁を乗り越えたことは
きっと今後の自信につながりますから
自分を信じて突き進んでください。
私自身は、高校生のときに
自分の勉強方法の原点となった
武田塾青葉台校で講師として働いているので、
ブログをみて興味を持ってくれた人は
ぜひ校舎でお話ししましょう。(笑)