高田:みなさんこんにちは!武田塾の高田です!
清水:清水です!
高田:今回のテーマは、新高1生にオススメの参考書5選です。現中3生に向けて、春休みに参考書を買ってほしいのですが、その中で「この5冊を手に入れておくと良いことがある」というものを紹介していきたいと思います。
清水:もはや入学式で配ってほしいみたいな。
高田:本当はそうですよ。色々あって配ってもらえないので。
清水:もしかしたら、学校の先生が見てくれているかもしれませんよ!
高田:学校の先生には、これらの本を推奨教材に入れていただきたいと思います。
入学式の前に学校に行って、教科書購入と一緒に大量の本をもらうと思うんですよね。正直に言っていいですか?ダメな本が多いです。
清水:学校の先生が見てるかもって言ったじゃないですか!!
高田:保護者の方も見てると思います。
「うちの子は学校で色々本を買ったわよ」「5冊おすすめと言うけれど、いらないんじゃないの?」と思うでしょう。でも、正直言うと、学校で配られる本は良くない本の方が多いです。『改訂版教科書傍用4STEP数学1+A』や『新課程教科書傍用サクシード数学Ⅰ+A』、『新課程教科書傍用クリアー数学Ⅰ+A』、『新課程教科書傍用3TRIAL数学Ⅰ+A』、『新課程教科書傍用4プロセス数学Ⅰ+A』といった本を配られた学校が多いと思います。
その本一覧を見てください。「数学の本はどれだ?」って。『4プロセス』や『サクシード』が配られていると思います。
解答・解説がない大量の数学の問題集は、95%の高校生が挫折します。98%と言ってもいいかもしれません。
清水:私たち2人もそうですよね。
高田:そうです。私も『サクシード』を配られて挫折しましたし、『チャート式基礎からの数学Ⅰ+A』も挫折しました。
清水:私も『4STEP』と『青チャート』で挫折しました。
高田:結構無茶な本を配るんですよ。私たちが今回おすすめしたい5冊は、高校では絶対に配られない、やさしめの解説が超わかりやすい参考書です。これらを厳選してお伝えしたいなと思います。
①システム英単語Basic
清水:『シス単』は配られる高校もあるかもしれないですね。
高田:かもしれないですね。少数派だし、配られたとしても2年生以降だと思います。1年生は『英単語VALUE 1400』や『データベース3300 基本英単語・熟語』など、やさしめの単語帳が配られると思うんですよね。
清水:受験用よりワンランク下ですね。
高田:そうなんです。それらでも良いのですが、受験用ではないんですよね。
『シス単 Basic』は持っておいてください。高校1年生の人にあらかじめ伝えておくと、高1のターニングポイントとなる模試があります。高1の7月第1回進研模試です。これが初めての実力テストなんですね。高校に入ったら定期テストも大事ですが、受験に定期テストはほぼ関係ありません。一般受験の場合は。実力がわかる偏差値が大事なんです。その実力がわかる偏差値は何かというと、1発目は7月の進研模試です。この模試で良い結果を出す。これを最優先に考えてほしいと思っています。
清水:それと『シス単』は何の関係があるのですか?
高田:英語で長文が出るんです。その長文は、ある程度単語を覚えておかないと戦えないんです。普通にのんびり高校生活を過ごしていると、その長文は読めません。『シス単Basic』の全範囲を頑張って仕上げてください。そうすれば、長文がすごく読めます。
清水:確かに、そんなに複雑で難解な長文ではなくて、単語さえわかってしまえば解きやすい問題が多いですよね。
高田:そうです。学校の小テストくらいしかやってないわけですよ。そうすると、進研模試の長文が読めないです。清水先生は英語が得意だからいけたんですか?
清水:そうなんです。高1の時は高校受験の貯金があって、進研模試で上位だったりしました。そこから先は完全に置いてかれてしまいましたね。
高田:私は、どちらかというと英語が得意ではなかったので、文法は一生懸命やってました。でも、7月の進研模試で撃沈したんです。その理由は、単語がわからなすぎたからです。中学のレベルと進研模試の英語長文のレベルは、私から言わせれば、2〜3ランクはレベルが違いますね。単語がわからないと厳しいと思いました。
清水:私は、高校受験の段階で結構難しい文章を読んでいました。
高田:英検2級を持っていたんじゃないですか?
清水:準2級までは中学校で取りました。
高田:結構そこで単語を覚えていたからいけたかもしれないですが、普通は『シス単Basic』がいると思うので、これを一冊買って、3月でガンガン進めてください。非常におすすめです。
②大岩のいちばんはじめの英文法【超基礎文法編】
高田:これはマジですごい本ですね。
清水:語弊を恐れずに言えば、学校の英文法の授業がなくなっても、これ一冊があれば大丈夫くらいな感じですよね。
高田:そうですね。高校1年生が1年間で習う英文法がこの本に詰まってます。この本は東進の先生が作ったので、わかりやすいです。スルスル中身が入ってくるので、この一冊をしっかりやっていれば、1年間の英文法の予習が可能です。
清水:1年生で配られるワークがありますよね。『Next Stage 英文法・語法問題』『スクランブル英文法・語法』とかは2〜3年生が多いと思いますが、そういうのはまとめられてはいますが、解説が丁寧ではないんですよね。やっぱり授業ありきなので、授業で解説して問題を解くみたいな形なので、授業に遅れをとったり予習をしたい人にはおすすめの一冊です。
高田:清水先生の学校では、何を配られていました?私は『デュアルスコープ総合英語』なんですが。
清水:『ブレイクスルー総合英語』です。
高田:辞書とワークの両方を配られましたか?
清水:両方です。
高田:そうですよね。辞書の方は、正直言うと…
清水:読まない読まない!誰も読みません!役に立たないです。
高田:高校でせっかく買ったと思いますが、あれはほぼ使わないですね。
ワークの方は学校のペースに合わせてやりますが、解説がそこまで詳しくないんですね。『大岩』はどちらかと言うと、ワークと言うより理解するための本ですね。これを読めば、非常に理解できるので。これをぜひ使って、3月のうちに高校1年分をサクッと予習してしまってほしいですね。
清水:難関の高校の人だと、『関先生の英文法ポラリス1』や『動画でわかる英文法 読解入門編』くらいまで行ってもいいですかね。
高田:それでもいいですし、1年生は手を動かしてなんぼだと思うので、学校で配られるドリルよりも詳しい本だと『高校基礎英文法パターンドリル』や『高校英文法をひとつひとつわかりやすく。』をやったうえで『ポラリス1』をやるとか。
『ポラリス1』は4択なので、高1生が手を抜きやすいんですよね。それもドリル系に置き換えるのであれば、『高校英文法・語法をひとつひとつわかりやすく。』や『土岐田のここからはじめる英文法ドリル』、『土岐田のここからつなげる英文法ドリル』など、ドリル・ワーク系の本が高1生には合う気がします。
清水:知識を増やしたり、入試レベルというよりは、基礎の英文法で定着度を圧倒的に上に持っていくということですね。
個人的には、解釈を推しているんですよね。学校の先生は解釈を教えてくれないんですよね。
高田:教えてくれないですね。
清水:名詞・形容詞・副詞の使い分けや、句と節の違いとか、等位接続詞とか…
高田:この動画は新高1が見るので、等位接続詞は分からないんじゃないですか?
清水:等位接続詞を高1から分かっていれば、強いと思いますよ?
高田:非常に強いですよ。
清水:みんな強くなりたいから、武田塾チャンネルを見ていると思います。
英語長文の授業は高1のスタートからありますよね。それが活用できるヒントになるのではないかと思います。
番外編 動画でわかる英文法
高田:今私たちは、『動画でわかる英文法』という参考書をおすすめしています。これは英文解釈の本です。
英文解釈とは何かというと、長文を嚙み砕く時には、1文をしっかりと読まないといけないですよね。この本は、その1文を正確に読むためのステップを教えてくれる本です。
これらは、学校では習わないんです。英文解釈の授業は存在しないんです。予備校にはありますが。参考書にも、英文解釈というジャンルがあります。これらをしっかりとやっておくことで、長文が圧倒的に読みやすくなります。長文を読むうえで絶対に必要なステップです。普通は文法が終わった後に英文解釈はしますが、先に英文解釈をやっておくと、学校の授業で求められていることがわかりやすくなります。
清水:高校生はみんな英語長文の教科書を丸暗記していますよね。
高田:丸暗記しますね。定期テストのために。
清水:意味のない勉強を防ぎやすいかなと思います。
高田:英文解釈を高校1年生が触りだけやっておくと、正確に読むステップがあることがわかり、間違った勉強になりにくくなるのは大きいですね。
③やさしい高校数学(数学Ⅰ・A)
高田:これも神じゃないですか?非常にわかりやすいですよね。この本は、学校で習う数学を非常に噛み砕いた教科書だと思ってもらえればいいと思います。
この動画を見ている新高1生の8割くらいは、高校数学でつまずくと思います。
清水:もっといるんじゃないですか?
高田:9割くらいですかね。「むずっ!」「何これ!」「分からん!」ってなると思います。それを防ぐためには、予習・先取りが大事なんです。その時の最強ツールが、この『やさしい高校数学』です。
数学の問題集は、「この式からこの式になんでなった?」というのを飛ばしがちですし、考え方まで書いてないんですよね。分かる人向けに作られているんです。授業を受けている人向けになっています。『やさしい高校数学』は、予習にピッタリな本です。
春休みから勉強を始めるとして、因数分解や数と式、二次関数などを進めておくと、余裕を持って高校生活をスタートできると思います。
清水:学校側が追いかけてくることが、新高1のスタートダッシュの理想です。予習には非常に向いていますし、あとは『大岩』と同じですが、学校の先生が必ずしもわかりやすいとは限りません。わかりやすい先生もいますが、そうでない場合もあります。その時は本を見れば、復習に使えます。並行してやっていくこともできますし、置いてかれてしまった場合でも、そこを読めば大丈夫です。それさえあれば高校数学は安心みたいな、保険のような感じになりやすいのかなと思います。
高田:もしわからないことが発生した時のための保険としても最強だと思うので、ぜひ持っておいてほしいなと思います。
④数学Ⅰ・A 入門問題精講
高田:これも良い本ですね。学校で配られる問題集よりも、ワンランクやさしい本で、基礎に特化しています。基礎に特化している分、考え方の解説が多くなっています。1年生で年には念を入れるなら、『やさしい高校数学』を予習でやって、『入門問題精講』まで解いておくと、さらに理解が深まります。『入門問題精講』は問題の数が厳選されているので、数が足りないと思ったら『これでわかる 数学Ⅰ+A』を使って、ドリル形式で演習を増やしていくのも、予習としては最高だと思います。
清水:学校で二次関数の単元に入るとなったら、二次関数の『やさしい高校数学』を読む。そして二次関数の『入門問題精講』をやる。さらに『これでわかる問題集』の二次関数をやる。このようなことを定期テストのだいぶ前からやって、余裕があれば『4ステップ』や『サクシード』を解いたりすると、学校の本も活用できますね。
高田:『4ステップ』や『サクシード』が、解説が少なくても大丈夫というレベルになっていれば、『これでわかる問題集』はいらなくなります。
清水:うっかり『青チャート』まで解いたりしちゃったりね。
高田:『青チャート』まで解けたら完璧ですね。偏差値70コースです。というわけで、『入門問題精講』は、数学のさまざまな問題集の中でも、考え方に詳しい基礎に特化した本として優秀です。ぜひ一緒にやってもらえたらと思います。
⑤富井の古典文法をはじめからていねいに
高田:中学から高校で急に難易度が上がる科目といえば、数学もそうですが、古文も難しくなりますね。
清水:中学の古文は、言い方が悪いですが、ノリで覚えますよね。
高田:そうですね。4〜5行で短いですからね。
清水:短いですし、文法を細かく問う問題もないですよね。でも、高校では急に専門的になりますよね。
高田:急にガッツリとした古文になっていて、「何が何だかわからん」という
状態になるのはよくあると思います。
清水:わけもわからず助動詞活用法を暗唱させられて、「僕は何をやっているんだ」と高1の時になっていました。
高田:特に文法が難しいんですよね。覚えることが増えるんです。已然形とか、高校に入ったら急に出てきたり。接続・活用・意味とかね。動詞でも、下一段活用、上一段活用とかね。中学で習う現代語の文法よりも、古文の文法の方が圧倒的に複雑なんです。混乱すると思うし、パニックになると思うので、『富井の古典文法』を持っておけば、『学校の先生はこういうことを言いたかったのか』『だからこれを覚えろと言ったんだな』などと、目的が見えてきます。読めば覚えられるというわけではありませんが、学校の補助ツールとして非常に良いです。
清水:そうですね。これもまた保険チックですが、学校の範囲で「どういうこと?」となった時に該当箇所を読むだけでも、理解しやすくなると思います。これをやっておくと、高1から古文アレルギーの発症を防げると思います。古文に嫌なイメージを持たないまま、高校生活を歩めると思います。古文が嫌いな高校生は非常に多いと思いますので、そこだけでもとても有利になると思います。
高田:間違いないと思います。
今回ご紹介した5冊、番外編で紹介した本など、大事な本がたくさんあります。ぜひこれらの本を見比べて、自分に合った本を使ってもらえたらなと思います。今回は以上です!