こんにちは!
武田塾上尾校の新井です。
今日のテーマは【理数科目を得意にする習慣】です。
理系に進んだものの、理数科目が苦手で困っている。
本当は理系に進みたかったが、理数科目が苦手なために文系に進もうとしている。
このような人は結構いるのではないかと思います・・・。
理数科目には、文系科目とは違った難しさがあります。
そこで今日は【理数科目を得意にする5つの習慣】をお伝えしたいと思います!
少しでも勉強に役立てていただければ幸いです!
①言葉、記号、単位の定義を正しく理解する
理数科目の入試問題では、生物を除いて言葉で答えさせる問題はあまり多くありません。
そのせいか、一つひとつの言葉の意味を正確に理解している生徒が少ないように思います。
ですが、理系科目では言葉の正確な理解が非常に重要です!
例えば「実数」「有理数」「対数」のような数の定義。
実数、有理数、対数とはそれぞれどんな数ですか?と尋ねられて、正しく答えられますか。
2002年の東京理科大の問題で「背理法とは何かを説明せよ」という問題が出題されましたが、過不足なく答える自信はありますか。
上尾校で数学を受講した生徒には、初回にこの手の質問を投げかけていますが、正確に答えられる生徒は少数です。
言葉の意味を正確に理解していなくても、計算問題やごく初歩の問題なら解けるかもしれません。
しかし、応用問題になったらどうでしょうか。
応用問題は大抵、設定が複雑で問題文も長くなっています。
言葉の定義が正確に理解できていなければ、問題文の意味を正しく理解できず、式を立てることもできません。
理数科目は、考え方でも過程でも1つ間違えば正しい答えにたどり着けません。
物理で数多く登場する記号にも同じことが言えます。
記号は言葉を置き換えたものですから、記号の意味を正確に理解していなければ、やはり正しく式を立てることは難しいでしょう。
単位についても同様です。
化学ではmolという単位を扱いますが、molの定義を正確に理解できていなければ、やはりmolを使った問題は解けません。
molが理解できていなければ、化学を深く理解するのは不可能です。
このように、理数科目は「なんとなく」「こんな感じで」という理解では通用しません。
言葉でも記号でも単位でも、正確に理解することを意識してください。
②定理や公式は言葉で説明できるようにする
理数科目には多くの定理や公式が登場します。
基本的な定理や公式については、暗記が必須だと思います。
制限時間がある入試において、時間のロスや計算ミスを極力少なくすることを考えれば、ある程度の暗記は欠かせません。
ただし、定理や公式はただ丸暗記するだけでは不十分です。
その定理や公式の意味を言葉で説明できるようになってください。
例えば、物理に運動方程式F=maという重要公式があります。
Fは力、mは質量、aは加速度、という部分までは大抵の人が知っています。
ですが、運動方程式を言葉で説明できますかと聞かれた時に、正確に答えられる人は少数です。
重要な定理や公式であっても、言葉で説明しなさいと言われると意外とできないものです。
こうした理解が曖昧なために、いざ入試で問題文が与えられた時に、自信を持って回答できないないのです。
定理や公式の暗記は必要ですが、暗記で終わらせず、意味を言葉で正しく説明できるようになってください。
旧帝など難関国公立大学を志望する人たちは、説明に加えて証明も極力できるようにしておいた方が良いでしょう。
1999年の東京大学の数学の入試問題で、加法定理を証明させる問題が登場しました。
加法定理自体は大半の人が知っていると思いますが、証明しなさいと言われると難しいものです。
難関大学になればなるほど本質的な理解を問う問題が増えてくるので、一つひとつの定理や公式について深く勉強する必要があります。
③教わる前にじっくり考える
「理数科目は誰かに教わらなければ分からない」「自学自習するより質問した方が早い」と考えている人は意外と多いようです。
私は逆に、理数科目は自学自習の時間を十分に取り、自分の頭で考えなければ力はつかないと考えます。
誰かに教わること自体が悪いわけではありません。
問題は、自分で考えるのを面倒くさがり、手っ取り早く誰かに説明してもらおうとする姿勢です。
難関大学の入試問題には、すぐに解法が浮かぶものは少なく、思考力を要する問題が多いです。
共通テストでも、問題設定を一見複雑にして思考させる問題が増えてきています。
日頃からじっくり考える習慣がない人が、そうした問題に当たった時に苦労するのは目に見えています。
私の知っている「理数科目のデキる人」には、分からない問題に当たった時に、すぐに誰かに教えてもらおうとする人はいません。
まずは問題を分析し、一つひとつ情報を整理し、可能であれば図示して、解法の糸口を探し当てようとします。
自分で思いつかなければ、参考書や教科書を調べてみます。
この姿勢が非常に大切です。
分からない問題に当たった時に、まずは考える、調べるという手間を惜しんではいけません。
そういう手間をかけている人ほど、質問した時に得られるものも多くなるはずです。
④問題集を瞬殺できるまで繰り返す
自分なりに頑張って勉強しているものの、中々成績が上がらないと悩んでいる人もいるようです。
ポイントは、使用した問題集を「完璧に」仕上げていくことです。
「完璧」の定義は様々かと思いますが、個人的には「問題集の問題をランダムに出題されてもすぐ答えが出せて、さらに問題の解法や考え方について他人に説明できるレベル」だと思っています。
多くの人は、これができていないのではないでしょうか。
一通り手をつけただけで次に行ってしまっているか、あるいは中途半端なまま挫折してしまっているか、自分のレベルに合っていない問題集に取り組んでいるか・・・いずれにしても問題集のやり込みが浅いように思います。
上尾校から法政大学と芝浦工業大学に現役合格したSくんは、入塾が高3の8月と遅かったため、化学の問題集は『リードLightノート』一冊しかできませんでした。
ですが、Sくんはとにかく『リードLightノート』を完璧に仕上げ、解けない問題が一つもないレベルまでやり込みました。
その結果、法政大学や芝浦工業大学の過去問で毎回合格点を取れるレベルにまでなりました。
私自身も受験勉強を始めるにあたり、まず数学の問題集『4STEP』を繰り返すところから始め、高2の模試で初めて偏差値60を超えた経験があります。
きっと、同じような経験のある人はたくさんいるはずです。
とにかくまずは「分からないことが一つもない」と言えるような問題集を一冊作ってみて下さい!
その積み重ねによって、必ずその教科は得意科目になると断言します!
⑤誰かに説明するつもりで勉強する
理数科目では、暗記よりも理解が重要になります。
だからと言って、理解の部分を誰かに頼り切っていると、いつまで経っても理解力や思考力が低いままです。
誰かに「説明してもらおう」と考えるのではなく、誰かに「説明するつもりで」勉強することが大事です!
理数科目の難しいところは、必要なピースが一つでも抜けていれば正しい答えにたどり着けない点にあります。(その分、解けたときの達成感は大きいです)
つまり、問題の解き方を誰かに説明しようと思ったら、必要な考え方や解き方の手順を全て理解していなければならないのです。
さらには、なぜその考え方ができるのか、他の解法ではダメなのか、など「ツッコミ」にも備えなければなりません。
私も指導の際、仮に正解できている問題についても、生徒の答案に色々な角度から「ツッコミ」を入れています。
ツッコミに論理的に答えられる生徒は「説明するつもりで」勉強してきた人です。
一方で「なんとなく」「そう書いてあったから」という答えでは、まだまだ不十分です。
正解できたからOKとするのではなく、考え方や解き方を説明しなさいと言われて、できるかどうか確認してみて下さい。
言葉や数式だけでなく、図にして説明しても良いでしょう。
こうして色々な角度から問題を検討していく姿勢が、応用力を鍛えていきます。
入試問題の作成者は「ツッコミの達人」です。
過去問と同じ出題にならないように、出題の仕方を変えたりしながら問題を作っています。
そこで、受験生が抜けがちな部分(盲点)にツッコミを入れていくわけです。
難関大学になればなるほど、典型パターンから外れた(ように見える)問題を出してきます。
浅い理解の状態では、出題者のツッコミに耐えられません。
一問一問を大事にして、誰かに説明するつもりで勉強するように心がけてみて下さい!
・・・いかがでしたか?
理数科目も正しいやり方で勉強すれば必ず得意になります。
ぜひ参考にしてみて下さい!
具体的な勉強法を知りたい方は、武田塾上尾校の無料受験相談にお越しください!