こんにちは!
武田塾上尾校の新井です。
さて、【英語外部検定利用入試】は今や大学受験の常識になってきましたね。
受験相談や塾生面談でも最近よく話題になります。
総合型選抜、学校推薦型選抜、一般選抜とあらゆる入試で英語外部検定が活用されるようになりました。
場合によっては、英語外部検定のスコアを持っていないだけで、大きく不利になるような大学も出てきました。
そこで今日は【英語外部検定利用入試】の仕組みを解説し、その有効活用法をお伝えしたいと思います。
受験生はもちろん、高1、高2の生徒も役に立つ内容になっています!
英語外部検定利用入試は主に3タイプ
出願資格型
各大学が認定する英語外部検定の、基準となる級やスコアを持っていると、特別枠で入試に出願できるというものです。
基本的には英語の試験が免除となり、残りの教科の試験結果で合否の判定がなされます。
多くの場合一般入試との併願が可能で、純粋に合格のチャンスが増えることになります。
どの程度有利になるかは、出願に必要な級・スコアの基準と募集人数のバランスによります。
級・スコアの基準が低く、募集枠が少ない場合、倍率が上がるためあまり有利になることはありません。
逆に、級・スコアの基準が高く、募集枠が多い場合、倍率が下がるため倍率が下がり有利になることになります。
加点型
各大学が認定する英語外部検定の、基準となる級やスコアを持っていると、入試結果に加点されるというものです。
大抵の場合、所持している級・スコアに応じて加点度合が大きくなります。
加点は5点~10点程度の大学が多いです。
それほど点数は大きくはありませんが、逆に言うと持っていない受験生は受験前から5~10点のハンデを背負っているということでもあります。
特に人気大学ではボーダー付近では1点刻みで多くの受験生がせめぎ合っていますから、5~10点でも侮れません。
換算型
各大学が認定する英語外部検定の、基準となる級やスコアを持っていると、実際の入試を受けなくても入試で〇〇点を取ったとみなす(換算する)という仕組みです。
例えば、英検2級を持っている受験生には、英語の入試で100点中80点を取ったとして扱うというものです。
この換算型も加点型と同様、所持している級・スコアに応じて換算点が大きくなります。
独自入試の得点換算だけでなく、共通テスト利用入試において、共通テストの英語の点数を外部検定の級やスコアで換算するという大学もあります。
入試本番の出来に左右されなくなること、受験前から保険的に得点を確保できるという点において、非常に意味合いは大きいです。
この3タイプは単独ではなく併用される場合もあります。
特に換算型や加点型は合否を左右する可能性が高いので、受験予定の大学に外部検定利用入試があるかどうかは、必ず確認してください。
また、一般選抜だけでなく、公募推薦や総合型選抜などで活用されるケースもあります。
英語外部検定を有効活用できる大学の例
続いて、英語外部検定を有効活用できる大学を一部ご紹介します!
他にもたくさんあるんですが、詳しく知りたい方は無料受験相談等で質問してくださいね。
早稲田大学【出願資格型】
早稲田大学の文学部、文化構想学部には英語外部検定利用入試があります。
商学部でも2021年入試から外部検定利用入試が始まりました。
文学部・文化構想学部はCSE2200(2級Aレベル)と基準は高めですが、募集枠もそれなりにあるため一般入試より倍率が下がる傾向にあります。
既に基準スコア基準を満たしていて、文学部と文化構想学部しか受験しない場合、早稲田大学の英語の対策はせずに国社の勉強に集中するという作戦もあります。
勉強時間のない受験生には有力な作戦だと思います。
商学部の外部検定利用入試も準一級レベルと出願基準は高いものの、初年度倍率は3.2倍と、一般選抜よりはかなり低くなっています。
ただし、商学部の外部検定利用入試では、英語の試験もあります。
上智大学【出願資格型】
上智大学にはTEAP利用入試があります。
TEAPのスコアを提出して英語の得点とし、残りの教科の試験結果と合計して合否を決めるというものです。
この入試制度のメリットは、上智大学の英語の対策が不要になるということでしょう。
元々、上智大学の英語は難しいことで有名です。
その対策をしなくてよいということは、併願先としても上智大学を受験するチャンスが増えたということです。
「入試当日の受験科目が減る」というのは、実はかなり重要なんですね。
入試が連日続くと疲れてきますから、対策の時間を減らせるというのは大きなメリットです。
なお、TEAP利用入試では一度の入試で複数の学部学科の併願も可能です。
東京理科大学【加点型】
東京理科大学のグローバル方式は、外部検定スコアが出願資格になっており、さらにスコアに応じた加点があります。
出願基準は英検CSE1400(準2級合格レベル)と低めですが、1700で10点加点、1950で15点加点、2300で20点加点となります。
CSE2300(準1級合格レベル)は高いハードルですが、CSE1950(2級合格レベル)は比較的簡単に取れるスコアです。
東京理科大のグローバル方式は英語以外の1~2教科で合計300点満点です。
はっきり言って、ここでの15点加点は合否を左右する点数です。
1400以上で出願できますが、できれば1950以上を取って受験してください。
日本女子大学【加点型】
日本女子大学は全ての学部で外部検定利用入試を実施しています。
出願すると、英語を除く2教科の得点で合否を決めることになります。
出願資格はCSE1950(2級合格レベル)ですが、CSE2100、CSE2300を超えるとさらに加点があります。
加点は5点~40点と学部によって幅がありますが、英語以外の2教科200点満点で10点~20点の加点は合否を左右する大きな点数です。
CSE2300は厳しいとしても、CSE2100は短期間で対策をすれば取れるスコアだと思います。
日本女子大学の外部検定利用入試は、募集人数は少なく見えますが、実際はそれよりかなり多くの合格者を出しています。
さらに一般選抜との併願も可能なので、できればCSE2100を確保してチャンスを増やしたいところです。
立教大学【換算型】
2021年入試から立教大学の入試制度は大きく変わり、個別試験の英語が基本的に廃止となり、外部検定スコアで代用されるようになりました。
共通テストのスコアでも代用OKですが、受験チャンスなどを考慮すると、外部検定スコアは必須になったと言って良いでしょう。
2023年度の共通テスト利用入試ではCSE2450(準1級を楽々クリアするレベル)で満点換算がされるようです。
一般入試の方でもほぼ同じ基準で換算されると思いますが、受験生が多くいるはずなので、差をつけるために細かい換算が行われたものと推測します。
準1級レベルのスコアを早々に確保してしまえば、立教大学は相当受かりやすくなるのは間違いないでしょう。
合格ボーダーのスコアがどれくらいなのかは明らかではありませんが、英語の配点がどの学部でも高いことを考慮すると、最低限CSE2200(2級Aレベル)は欲しいところです。
東洋大学【換算型】
東洋大学は、全ての学部の前期日程で外部検定利用入試を行っています。
東洋大学では換算型を導入しており、指定の外部検定の級・スコア基準を満たしていると、英語の試験の点数に換算されます。
CSE1980(2級中位レベル)で80点、2150(2級Aレベル)で90点、2304(準1級合格レベル)で100点です。(※いずれも100点満点)
この換算得点をゲットできるかどうかは、合否に大きく影響します。
換算80点を持っているライバルに勝つためには、東洋大学の英語の入試で80点以上を取らないといけないわけですが、はっきり言ってスコア1980取る方が簡単です。
換算得点が確定している生徒は残りの教科の対策に集中すれば良いわけですから、明らかに有利です。
東洋大学を受けるなら、CSE1980以上を目指してください!
ちなみに、東洋大学と似た換算型の仕組みを専修大学も導入しています。
・・・いかがでしたか?
【英語外部検定利用入試】が登場したことで、受験戦略の幅が大きく広がりました。
色々な合わせ技で、受験を有利に展開することもできます。
受験生のみなさんも、ぜひこの仕組みを有効活用してください。
ちなみに武田塾上尾校でも、英語外部検定の対策を行っています。
興味のある方は、武田塾上尾校の無料受験相談でお尋ねください!